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あん
 酒場で働いていた千太郎は、酔っ払いの客の喧嘩を仲裁しようとして、逆に自らが暴力を振い、傷害罪で刑務所に入っていた。出所後、世話になった人が経営していたどら焼き屋「どら春」を引退すにあたって、後をまかされていた。近くに学校もあり、何とかやれていた。ある春の日、店に高齢の女性が貼ってあった「アルバイト募集」の紙を見て「雇ってもらえないか」と訪ねてきた。千太郎はけっこうきつい仕事だから無理だと断り、どら焼きを1個渡した。しかし、その女性は数日後、自分が作った「あん」を持参して食べてみてと言う。そのあんを食べて、千太郎は驚いた。とてもおいしいのだ。そこで、千太郎は、これだと思い、彼女を雇うことにする。その女性は吉井徳江といい、「あん」作りに専念することになった。というのは、徳江は病気で指が変形していて、接客は無理だと判断したからだ。徳江は、千太郎にあんの作り方を一から伝授する。それは、あずきの持っているうまみをやさしく引き出すというものだった。このあんの評判はよく、売上げも順調に伸びていった。この店の常連の中学生ワカナは母子家庭で、経済的に厳しい状態に置かれていた。そのため、「どら春」に級友と寄り、どら焼きを食べワカナだけを残し、他は塾に行くのだった。ワカナは帰宅する際、どら焼きの皮の失敗作を貰っていた。ある日千太郎は、店のオーナーから徳江がハンセン病ではないかという噂があるので、辞めてもらって欲しいというものだった。こうして、店を辞めた徳江だった。ある日、ワカナがマンションで飼っていたカナリアを持ってどら春を訪ねてきた。そして、千太郎に徳江の元に一緒に行って欲しいと頼むのだった。残された徳江の住所は、ハンセン病の元療養所だった。そこで、すっかり老け込んだ徳江と親友の佳子が迎えてくれた。二人は療養所で和菓子作りをしていたのだ。ワカナは徳江にカナリヤを飼って欲しいと頼み、二人は帰宅した。その後、療養所を訪ねた千太郎とワカナは徳江が亡くなっていた。徳江は千太郎に、カセットテープに声の便りが残されていた。
 どりあん助川の原作を数年前に読み、これはいいと思った。今回これを河瀬直美監督によって映画化された。原作同様ハンセン病に対する偏見と元患者たちのやるせない状況が描かれている。キャストも樹木希林と孫の内田伽羅、さらには浅田美代子が「時間ですよ」以来の樹木との共演ということも思い起こされた。それはさておき、日本では法律で、ハンセン病患者は強制隔離され、療養所に収監されてきた。戦後の1947年にはプロミンという特効薬が使われ、患者は完治したものの、1996年までいわゆる「らい予防法」は存続していた。こうしたなかで、厳しい差別の結果元患者は名前を変えたり、療養所をでても家族が受け入れてくれないなどの差別存在した。こうした現実を踏まえてのこの作品は、これまでの邦画の伝統を踏まえ、低予算であっても、きちんとした主題を訴えていて評価できよう。前回述べたように、現在多くの邦画の酷い状況とは一線を画す作品だと思う。
 

監督:河瀬直美
出演:樹木希林、永瀬正敏、内田伽羅、市原悦子、水野美紀、浅田美代子

2015年日、仏、独映画                     上映時間:113分
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