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ワレサ 連帯の男
 1980年代ポーランドの労組「連帯」の初代委員長ワレサの住むアパートに、イタリアから有名な女性ジャーナリストのオリアナ・ファラチが取材に訪れる。そこで、ワレサの活動について聞いていく。彼は1970年12月のグダンスクのレーニン造船所で電気工として働き、最初の子が生まれようとしていた時、ストライキ実行委員会に入っていた。ちょうどその頃、物価高騰の中で労働者の抗議行動も起きた。これに対して、政府は武装鎮圧をおこなった。その場に居あわせたワレサは双方に冷静な対応を呼びかけたが、検挙されてしまう。そこで、公安からすぐに釈放されたいなら、これから定期的に「情報交換」という協力をおこなうという書類にサインさせられた。この事件を契機に10年間勤めていた造船所を解雇され、次々に職場を変えざるをえなかった。それというのも、行く先々には公安の刑事が訪ねてくるからだ。ある時、彼は民主化闘争をおこなっている組織のビラを目にする。そこで、その事務所に行き「君たちにの理念には賛同する。しかし、諸君はインテリで自分たちのような現場の労働者に理解できるような工夫がいる」と主張する。これから彼もこの組織の一員として活動することになる。そして何度かの拘束を繰り返すが、次第に皆の前で演説をしたりする。1980年、ワレサが働いていた造船所で一人の女性が解雇された。そこで、彼女の職場復帰と賃上げの要求を掲げてストライキがおこなわれ、ワレサは労働者の代表として工場や政府機関と交渉する。女性の解雇はすぐに撤回され、職場復帰が実現した。しかし、この造船所ストと連帯する立場から全国の交通や炭鉱などの労働組合もストに入っていた。そこで、ワレサは21項目の要求を掲げて闘う。こうして、ポーランド全人口3,800万人の内1,000万人が「連帯」に加盟して、ソ連の影響下での民主化と労働者の権利獲得のための運動が広がった。そして翌81年には政府が「戒厳令」を布告し、ワレサは軟禁されてしまう。そして、82年ソ連のブレジネフ書記長の死去で軟禁状態からようやく解放される。こうした闘いに対して、83年にはノーベル平和賞が贈られた。しかし、授賞式に出れば再び入国は許されないのではという懸念から、妻のダヌタが代理として出席する。しかし、帰国の際、公安警察から屈辱的な取扱いをうけるのだった。ワレサの家庭は6人の子どもがいて、ある時期からは朝から訪ねてくる人ひっきりなしで、しまいには妻は私にワレサを返してと叫ぶほどだ。
 インタビューに答えるというかたちで描かれるが、ワレサについて予備知識は必要だと思う。1985年ソ連のゴルバチョフによるペレストロイカもあり、1989年ポーランドでは自由選挙が実施され翌年ワレサが初代大統領に選出されているが、こうした場面は出てこない。現在ウクライナの情勢がロシアとヨーロッパとの綱引きの渦中にあって、大変な状況が続いている。しかし、1980年代ソ連の影響力はペレストロイカが始まってはいたものの現在のロシアの比ではない。そうしたなかで、よくやったと思う。単なる伝記映画ではないが、時代のおさらいをするにはいい作品だと思う。


監督:アンジェイ・ワイダ
出演:ロベルト・ヴィェンツキェヴィチアグニェシュカ・グロホフスカ、マリア・ロザリア・オマジオ、ミロスワフ・バカ

2013年ポーランド映画          上映時間:124分
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