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ハンナ・アーレント
 1985年の映画「ローザ・ルクセンブルグ」で、監督マルガレーテ・フォン・トロッタと主演バルバラ・スコヴァのコンビによる27年ぶり映画。ハンナ・アーレントはユダヤ人の哲学者で彼女自身、ナチの収容所に入れられたが逃げてアメリカに渡り、大学で教鞭をとった。舞台はナチのSSでユダヤ人の大量虐殺の責任者だったアドルフ・アイヒマンをイスラエルのモサドが逮捕しエルサレムでの裁判をハンナが傍聴し、雑誌ニューヨーカーに「エルサレムのアイヒマン」を執筆した。彼女は、アイヒマンがナチの機構に組み込まれ出世求めた官僚で、「上からの命令でやった」と主張した。この時点でアイヒマンは人間として「思考停止」状態で、ただただ命令を実行していたということをハンナが見抜き「悪の凡庸さ」という状況であったこを説いた。あわせて、このアイヒマンに力を貸したユダヤ人の指導者の存在も浮かび上がり、ここにも思考停止状態の存在あったこを訴えた。そのため、彼女はユダヤ人コミュニティから排除される。ハンナの主張は、ヒットラーのような存在だけではなく、これに追随し、個々人が自らの思考を停止し、上から言われるままに従うことこそが問題だという。こうして大多数の民衆が独裁者を容認してしまう状況により全体主義が成立する。そうした過程を見事に提起してくれる。
 ただ、主人公が時代の反映とはいえ、チェーンスモーカーで煙草を手放さないのが気になったが、詮無いことだと思った。それと、ハイデッカーとハンナが愛人関係にあったことがエピソードとして紹介されている。ただ、ハイデッカーがナチス党員であったことこから、彼女のユダヤ人学者仲間からはこちらも非難の対象になっていたようだが、そこのところはこの映画からはよく分からない。とは言え、いろいろ考えさせられる作品だと思う。長時間行列に並んだ甲斐があったと思う。特に、NSCや特定秘密保護法を強行制定された今日の日本では必見の映画だと思った。


監督:マルガレーテ・フォン・トロッタ
出演:バルバラ・スコヴァ、アクセル・ミルベルク、ジャネット・マクティア

ドイツ、ルクセンブルグ、フランス映画     上映時間:114分
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