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いつか読書する日
 長崎と思われる地方都市の早朝、坂道をひたすら走り牛乳配達をする大場美奈子は50歳だ。彼女は中学生の時、作文で自分は大人になってもこの町で生きていくと書いていて、その通りにしている。朝食の後、スーパーに出勤し、そこでレジの仕事もこなしている。唯一の趣味は、読書で、いつか読もうと思う本の新聞広告を切り取って、菓子箱にしまっている。彼女は、ずっと独身だが、中学から高校生の頃にはつき合っていた男性もいた。彼は高梨塊太という同級生だったが、ある事情で別れざるをえなくなったのだった。その後、高梨は市役所に勤め結婚もしたのだが、妻は最近では病気で自宅療養しているが、病状は思わしくない。昼間は通いの女性にめんどうを見てもらい、夜は夫の塊太が点滴などの世話をしている。きまって6時5分に美奈子が牛乳の配達にやってくる。美奈子が塊太をずっと想い続けており、夫も昔のことをひきずっているのではないかと直感した高梨の妻は美奈子に会いたいというメモを牛乳瓶に密かにしのばせるのだった。いっぽう、高梨は児童課勤務ということで、たまたま美奈子のスーパーで出くわした万引きで捕まった子どもを児童相談所と協議して、ネグレクトの親から保護するのだった。美奈子は、学者で現在は認知症となった夫と二人暮らをしている母親の女学校時代の友人宅にも牛乳を配達し、時々介護の手伝いをしたり、一緒に食事をしたりしていた。
 こうした、ありふれた日常を淡々と生きている美奈子は、高梨の妻の死で、長い封印を解くかのように再度、高梨と向き合う。そして、アクシデントに襲われる。
 30年以上にもわたってひたすら恋心をいだきつつ、その思いを坂道だらけの町での牛乳配達という肉体労働を通して昇華させたのだろうか。中年の何気ない日常のなかに潜む大人の恋愛。いいじゃないか、肉体的には衰えは、抗うことはできないものの、10代の時の想いには舞い戻ることは可能だ。はかないラブロマンス、児童虐待や認知症なども織り込んだ現代の世相も背景にした、なかなか見応えのある作品といえる。

監督:緒方明 
出演:田中裕子、岸部一徳、仁科亜季子
2005年 上映時間 127分
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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

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