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希望の国
 東日本大震災と福島第1原発事故から数年を経て、再び長島県で地震と津波によって原発事故が起きる。原発から20キロ離れた大原町で酪農を親子4人で営んでいる小野一家。当主の泰彦は、妻智恵子が軽い認知症を患っていることが気になっている。地震の後、原発が水素爆発を起こし、小野家の前には防護服の男たちがやって来て、立ち入り禁止の杭を打ちバリケードを張る。小野家はかろうじて20キロ圏から離れていたため強制避難は免れたが、向かいの鈴木家をはじめとした人々は避難所に入ることになった。泰彦は息子の洋一と妻のいずみにすぐに、ここから避難しろと命ずる。両親を残して行けないという息子に命令だからすぐに行けと言い、泣く泣く避難する二人だった。一方、避難所に入った鈴木家の息子ミツルは恋人のヨーコの両親と連絡が取れないでいて、心配になり二人で津波に襲われたヨーコの実家のあたりを懸命に探すが、手がかりない状態が続いた。一方、小野夫婦は二人で何とかやっていた。息子の洋一は避難先でいずみが妊娠したことを知り大喜びする。しかし、病院の待合室で同じ妊婦からセシウムが検出されたということを聞かされ放射性物質がけっこう遠くまで拡散している事実に驚愕し、ガイガーカウンターで数値を図り、防護服に身を固めるいずみだった。数週間後、大原町役場の志村と加藤は小野の家を訪ね、ここも避難勧告が出たので、早く避難して欲しいと言いにきた。さらに、飼っている乳牛たちにも殺処分の行政命令が出されていた。小野は息子にもっと遠くに行って「いい子を産め」と言い、ある決心をする。洋一は防護服を身にまとったいずみと最期の別れをし、乳牛たちをライフルで射殺する。そして智恵子とともに運命をともにする。
 福島以後の設定なのに、放射能を連発し、福島チェルノブィリを経験したという医者の口から「放射能過敏症」といった言葉が出てきたりしてがっかりしてしてしまった。本来、2度目の事故では日本の壊滅につながりかねないのだから、もっと政府や電力会社に対する抗議を第1にしなければならないはずだ。福島でおきた現実をそのまま使おうとして、雪の場面は福島のものを使い、同じ県内で20キロ離れた架空の大原町は晴天でしかも春の花が咲いているといったあたりも、気になった。結局、拙速な作り方でアラが見え見えでとにかく運命に流され最期にいずみが洋一に「愛があれば何でもできる」といった台詞がなみだながら語られる。こんな情緒で解決なんかできるはずもなく、希望の国ならぬ「絶望の国」を象徴しているのだが、こんな映画はいらない。何が若松孝二の遺志を継ぐなどと、よく言うよ。心中したり逃げたりすれば、結局のところ喜ぶのは権力ではないか。


監督:園子温
出演:夏八木勲、大谷直子、村上淳、神楽坂恵、筒井真理子、でんでん、吹越満

2012年日本映画     上映時間:133分
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