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11.25自決の日  三島由紀夫と若者たち
 三島が作家として脚光を浴び、ノーベル文学賞候補としても注目されているなか、1967年以降、新左翼の反体制闘争に注目していた。彼は、自衛隊の治安出動で新左翼を制圧し、その先に憲法を改定し国軍を正式に復活させようと考えていた。そのため、自らが自衛隊に体験入隊し訓練をうけ、それをテコに民族派学生を集め、盾の会として発足させた。盾の会もまた自衛隊に体験入隊し訓練を受けた。一方、新左翼運動の高揚に、自分たちも含めて対決を不可避と考えていた。しかし、よど号事件や70年安保闘争を経て、結局自衛隊の治安出動もなく、あせりを感じた三島は遂に盾の会とともに行動する。それが、市ヶ谷駐屯地での行動となったのだ。 1985年「Mishima」という映画がポール・シュレイダー監督でハリウッドで制作された。出演は三島役に緒方拳、他に沢田研二や板東八十助などがいた。しかし、完成後三島夫人からのクレームがつき日本では未公開のままで現在に至っている。ただ、当時日本のレンタルビデオ店ではいくらか出回っていて、それを見た記憶がある。制作総指揮としてフランシス・フォード・コッポラやジョージ・ルーカスが名を連ねているだけに、やはり市ヶ谷事件のあたりの細部は、こちらの作品の方が真実味があった。ただ今回の作品では、市ヶ谷駐屯地での演説はほぼ全て再現したというが、あまりインパクトはなかった。
 結局、三島は自らの文学や演劇という虚構と思想を死をもって統一させるということで自己完結させたかったのだろうか。若松監督は、当時の左右の若者たちの心情こそ描きたかったと言っているが、それは私には伝わるものの、果たして現在の若者にはどう映ったのかわからない。特に民族派と言われている勢力は、排他的に中国、韓国、北朝鮮といったあたりを目の敵にしている。この作品を観て感じたのだが、今の彼らは天皇をどうみているだろうかと思った。外国のことより、昨年の原発事故を引き起こした東電やその対応がお粗末すぎる政府、それとそこにおもねるマスコミに対して、どのように思っているか。日本の国土(皇居も含め)や海を核物質で汚染させた責任をなぜ彼らは追及しないのだろうか。原発反対デモの参加者を「原子炉に放り込め」と言っていたことをみても、とてもそうした思想的な深みがないとしか言えまい。蛇足ながら、若松作品の「連合赤軍あさま山荘への道程」でもインターナショナルの合唱が音程をはずしていたが、今回も三島と盾の会のメンバーが市ヶ谷へ向かう車中で「昭和残侠伝」を歌う場面やはり外していた。「MISHIMA」の方がまだよかった。




監督:若松孝二
出演:井浦新、満島真之介、岩間天嗣、寺島しのぶ
2011年日本映画    上映時間:119分
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