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大鹿村騒動記
 長野県の山間部にある大鹿村で、「ディアイーター」という鹿料理の店をやっている風祭善は、300年も続く村歌舞伎の稽古に余念がない。そんな彼のもとに東京から性同一性障害の雷音という青年がやって来て、働かせて欲しいと頼み込む。ちょうど、同じバスに乗ってきたのが治と貴子の二人だった。貴子は元々風祭の妻だったが18年前の嵐の日に善と幼なじみの治と駆け落ちしたのだった。ところが、脳の疾患で認知症のような症状が出始めた貴子を持て余し、「善ちゃんに返す」と言って彼女を置いて行こうとする。貴子はかつて住んでいた家なので、駆け落ちした過去は思い出すことなく、すんなり入り込んでしまう。でも、時折り異物を口に入れたり、近所の商店から塩からの瓶詰めを持ち出したりはする。それでもかつて、村歌舞伎で演じた道柴の台詞は正確に口ずさむだった。あと数日で村歌舞伎の日が迫っていたが、村ではリニア新幹線誘致にむけての意見が対立していて、それを歌舞伎の稽古にも持ち込んで混乱していた。一方、貴子と治の帰郷もすぐに皆の話題にのぼった。貴子の父で村歌舞伎保存会会長の津田義一はかつて善の父とともにソ連軍の捕虜としてシベリアに抑留された経験を持っていた。歌舞伎公演を前に折からの台風に見舞われるが、その風雨によって18年前の記憶を蘇らせた貴子は、自らの非を自覚して死のうとする。その一方で、山の斜面を車で滑り落ちたバスの運転手の越田は骨折してしまい、舞台に立つことはできなくなった。彼の役は道柴だった。貴子の具合がよくなかったので、舞台に立つのを躊躇していた善だったが、まだら模様の記憶だが、舞台の台詞だけは覚えている貴子に急遽舞台に立つように言い、稽古を始めた。すると、他の仲間も集まって稽古がもりあがる。こうして、大鹿村だけに残る演目「六千両後日之文章」が演じられる。舞台と現実が微妙に交差するなか大団円を迎える。
 原田芳雄の遺作となったが、画面では元気いっぱい好演している。対する大楠道代や岸部一徳、石橋蓮司、さらには三国連太郎、佐藤浩市親子ら芸達者が勢揃いしてコミカルな内容に喜喜として子どもじみた掛け合いを展開している。こうしたなかで「最初は悲劇として、二度目は茶番」というマルクスの言葉を語ってみせたりして、笑いを醸し出している。内容も舞台とリンクさせつつ、リニア新幹線、性同一性障害、シベリア抑留といった辺りをからませて、面白くしている。一方歌舞伎の場面ではおひねりが景気よく投げ入れられヤジやかけ声が頻繁にかけられ、日本の芸能の原点を見る思いがした。


監督:阪本順治
出演:原田芳雄、大楠道代、岸部一徳、佐藤浩市、松たか、瑛太、石橋蓮司、三國連太郎
2011年日本映画  上映時間:93分
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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

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