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12人の怒れる男/評決の行方
 これで4作目を観た。一作目は言わずと知れたヘンリー・フォンダ主演作。二作目は三谷幸喜脚本の「12人の優しい日本人」。三作目はロシア版「12人の怒れる男」そして1997年ハリウッドリメイク版の本作だ。ストーリーはオリジナル版とほぼ同じ。これは1957年製作だから、ほぼ40年を経ても、ほぼ同じ内容で通用しているのも驚きだ。ただ、陪審員にはオリジナルでは白人だけだったが、さすがに黒人や南米系などを入れている。ただ、ジェンダーバランスというか女性が入っていない、これは題が12人の怒れる男ということで、仕方ないかとも思った。ただ日本の映画では女性は入っている。ストーリーはスラムに住む未成年の少年が父親殺しの容疑で裁判にかけられ、12人の陪審員の評決を待つというところから始まる。当初の印象では、大半がクロという印象を持っていた。ただ一人デイビスという建築家の陪審員がたった5分で評決するのでは間違っていたら大変な事だと主張する。そこで、陪審員長が投票すると11対1で有罪となる。ただし、評決は全員一致でなければ決まらない。そして、改めて被告の少年の有罪を裏付けているという証拠の検証から始める。すると、少年親子が暮らすアパートの階下に住む老人が、上で争うような物音が聞こえ、その直後少年が階段を駆け下りてきたのを見たという証言についての疑問が出た。老人は15秒程の時間で降りてきた少年を見たというが、足の不自由な老人には目撃することはできないということが指摘される。続いて、犯行に使用されたという飛び出しナイフも特殊なものであまり出回っていないとされていた。しかし、デイビスは少年が落としたと主張したという同じナイフを町で手に入れてきていた。それは、けっこう普通に出回っていたものだった。こうして、当初のスラムに住む少年なら父親でも平気で殺してしまうという予断に満ちた思いを払拭させ、目撃証言もあまりに正確性を欠くものということが明らかになる。そして、ついに全員で無罪の評決に達する。
 オリジナル版に比べると、ジャック・レモンが地味ながら光っていた。あわせてジョージ・C・スコットもさすがだと思った。ただ、映画手法的には現在では、ほとんどが実際の事件を再現するシーンが挿入され、観客にも納得させるのだが、この作品には一切そうしたシーンがなく、ただただ陪審員が語る証人の印象や証言によって判断が揺れていく。そうしたディスカッションによって判断が変化するという手法も見物だった。そして何よりも全員一致という陪審裁判についても一人から始まって全員を同じにさせるというのが圧巻だ。日本の裁判員制度だと多数決で、しかも裁判官3人の内一人でも入っていなければ、多数を占めてもそれは決定されないという。つまり、裁判官3人裁判員6人で、裁判員全員が無罪と主張しても3人の裁判官が有罪といえば、有罪になるという。そういう意味で、裁判官とは一線を画した陪審制の方が市民の判断が優先されると思うのだが、どうしてもこの国では国民を信頼していないということなのか。


監督:ウィリアム・フリードキン
出演:ジャック・レモン、ジョージ・C・スコット、コートニー・B・ヴァンス、オシー・デイヴィス、アーミン・ミューラー=スタール、ドリアン・ヘアウッド、ジェームズ・ガンドルフィーニ
1997年米映画     上映時間:117分
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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

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