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フード・インク
 かつて「キング・コーン」ではアメリカのコーンへの依存が大きいことを示していた。こちらでも、そのことにも触れるがもう少し多岐にわたっている。ある一家4人とも肥満の家族が出てくる。彼らは、低所得でファースト・フードを食べる機会が多い。それは、安価なハンバーガーを提供する多国籍チェーン店の存在があってのこと。彼らは野菜よりも安くて、早く食べられるということもあって、ファースト・フードを食べつつけ、これらの人々の多くが糖尿病などを患っている。しかも、医療保険がないなかでは高い治療薬などとうてい買えるわけがない。そこで、どうしてこのように安価な食が大量に工場で生産されるのかを追及していく。すると、今や全米の農地の約30パーセントがコーン畑であり、小麦や大豆とともに備蓄できる穀物として大量に生産されている。しかも、ちゃんと農業の補助金も出ており、たくさん作れば作るほど多くの補助金が出されるという。そして、そのコーンはコーンシロップといった甘味料をはじめ多くの食料の添加物として使用され、鶏や牛豚の飼料ともなっている。こうしたチキンは昔に比べ短期間で成長し体重も増している。飼料には大量の抗生物質を添加してあり、急な成長で自らの体重を支えられず歩けない鶏も多くいる。さらに、牛の場合はもっと深刻だ。本来牛は草食であり、そのために胃が複数あるのに、コーンを主体の飼料では成長は早いが、大腸菌の繁殖をさせてしまう。そのため、汚染された肉によってO-157が発生し、小さな子どもが犠牲になった。それは、月に5日ほど草を食べさせれば、容易に防止できるという。しかし、ほとんど動くスペースもないなかに置かれ自らの糞尿の上に立っている状態が常態化し、そこから食肉工場に搬送され過密な状況が続くなかで解体され食肉にされている。それは、豚も同じような状態であり、現場の労働者たちはほとんどが移民や不法就労者であり無権利で過酷な労働環境にある。しかも、彼らは元々メキシコでコーンを作っていた農民だったがアメリカで大量に安価なコーンが作られることで、農業が壊滅となり不法就労している。それで、定期的にこうした労働者が逮捕される。雇用する側は何も問われないという矛盾したものだ。さらに、大豆などは遺伝子組み換えで、虫の付かないものが作られ、一代限りの種子からの販売がモンサント社という1社に牛耳られている。そして、従来のやり方をしている農家はモンサント社のエージェントによって監視され、些細なことで訴訟に巻き込まれている。このように、ファースト・フードチェーンを最大の顧客とする巨大多国籍食品工場はほんの数社によって運営されている。しかも、彼らはアメリカ食品医薬品局(FDA)にも多くの人材を送っており、いわば政府と一体となってこれらの食品会社の利益を守っている。このような実態が明らかにされていく。
 現在のTPPの問題を語る前に、ぜひこのアメリカの現実を見ておくべきだと思う。サブプライムローンをきっかけにした世界金融危機を引き起こしたアメリカはここで示した強欲資本主義の本性はこうのような食の分野でも発揮されている。しかし、食は生きることと不可分な領域で健康ということも含め、これこそグローバルな視点が必要だ。そうした観点からも、TPPは危険きわまりないしろものだということが理解できる作品だと思った。


監督:ロバート・ケナー
出演:エリック・シュローサー、マイケル・ポーラン

2009年米映画    上映時間:94分
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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

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