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沈まぬ太陽
 1962年国民航空組合の恩地元委員長をはじめとした組合員と経営者側との団体交渉がおこなわれ、労働規約の改善と年末一時金の増額を要求していた。会社側のかたくなな対応に副委員長の行天四郎がいきなり「それでは我々はストを決行する」と言い放った。再交渉の場では、条件をほんの少しだけのむ対応に恩地は「ストを決行する」と言う。気持ちが動いた行天を尻目に恩地は断固とした対応をする。しかも、その日は首相の外遊からの帰国の日でもあり、あたふたする経営陣。結局、経営側が折れ一時金のアップを認めた。しかし、恩地を待っていたのはカラチへの海外勤務だった。桧山社長への直談判で恩地は他の組合員には報復人事をしないよう申し入れ家族とともにパキスタンに赴任した。一方、経営側は行天に声をかけ、出世を餌に労使協調の第二組合を作りに協力させた。ご用組合ができると第一組合員は露骨な報復人事の元に追いやれれていった。恩地は2年がすぎても一片のテレフックスでテヘランへの異動が通知された。そんな中、母親が亡くなり一時帰国すると、ニューヨーク支店長への出世をしていた行天が恩地に会社に詫び状を書けという。形式的に書けば、労務部長として本社に復帰できるからと言うのだった。しかし、第一組合の惨状をしった恩地は自分だけがそんなことはできないと断る。すると、今度はアフリカのナイロビへの転勤が言い渡されるのだった。通常の労働規約ではあり得ない報復人事だった。こうして10年近くも海外勤務を余儀なくされた恩地はようやく日本に戻ることができた。しかし本社でも閉職に追いやられていた。そんな折り、羽田からの国航123便大阪行きジャンボが群馬県御巣鷹山で墜落事故を起こした。当時、国航山岳部の一員でもあった恩地は招集され救助に向かうはずだったが、加害企業の国航は現地へ近づくことが禁止された。そこで、被害者家族の世話係としての任につく。しかし、国航の安全神話を信じ込んでいた人々は怒りを隠そうともせず、責め立てた。ひたすら頭を下げることしかできない恩地だが、誠心誠意家族に謝罪をし続けた。一方、国航生え抜きので社長になっていた堂本は早々と辞任を表明していた。ナショナルフラッグキャリアとしての国航ということもあって、事故で顕在化した経営の危機を立て直すため、利根川首相は参謀の龍崎を介して関西の繊維メーカの国見を会長に据えることにした。国見は会長に就任すると恩地を会長直属の会長室で働くよう要請する。そこで、これまで懸案となっていた安全運行にむけた諸課題に取り組むのだった。いっぽう、経営陣には旧運輸省からの天下りが幅をきかせ国見への露骨な対抗心をむき出しにしていた。そのなかの八馬は国航商事の会長としてニューヨークでホテルを買収し、さらにホテルを買収しようとしていた。そんな折り、国見の元に監査役和光が訪ねてきた。和光はかつて海外で恩地の上司であった。彼はニューヨークのホテルの買収に際して巨額の不正が存在していたことを突き止めた。さっそく、恩地がニューヨークに行き調査を開始した。他方、政治家への賄賂のため為替を大量に買い込み10年も死蔵するといったことも発覚した。そのため、政界や運輸官僚への工作に行天はかつて恩地とともに組合で書記長をしていた八木が大手町支店で閉職に追いやられたところにつけ込み、密かに裏金作りを指示していた。やがて、利根川首相が政治判断で、国見の更迭を指示。恩地はふたたび、会長室から遺族係になり、遺族たちへ接するのだが、行天はまたしても恩地をナイロビに飛ばされるのだった。
 現在、日航の再建について取りざたされているがナショナルフラッグキャリアを口実に、運輸省の官僚や政治家に食い物にされてきたことを題材にした小説の映画化であり、これまでの経緯がよくわかった。それにしても、123便の事故についても元々ボーイング社へ特注で通常よりも多くの乗客を搭乗できるように設計変更された機体だったという。日本のような国内線に就航し短い距離を離発着した場合の金属疲労やダメージが、国際線に比べると強いということも言われている。こうした中での大事故であり、これにきちんと向き合い日航の体質を改善することが急務だったにもかかわらず、おろそかにしてしまったことを明らかにしている。しかも、遺族に対する対応についても機械的にしようとする経営側のそれに、遺族はたまらない気持ちをあらわにする。これは、やはり同じように国鉄から民営化後に起こされた福知山線での事故の際にも見せた旧国鉄からの経営陣のとった対応と二重写しに見えた。それにしても、正当な組合活動に対してあのような報復はひどすぎる。しかし、現実にはこうした恩地のように変節せず筋を曲げなかった人の方が少ないのではないだろうか。たいがい、巧妙で卑劣な策略によって籠絡されてしまったという例は多い。だからこそ、恩地のような生き方は高く評価されるのだろう。残念ながら、現在では組合活動すらもままならず、若者はばらばらに分断され派遣労働が大勢を占めるなか孤立し、恩地同様の境遇におかれた多くの人々が存在することも知っている。そうした意味でどうにかしなければならないのは自明なのだが。

監督:若松節朗
出演:渡辺謙 、三浦友和、松雪泰子、鈴木京香、石坂浩二、香川照之
2009年日本映画  上映時間:202分
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