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12人の怒れる男
 ロシア、モスクワの裁判所で3日間に渡る殺人事件の裁判がおこなわれ、12人の陪審員による評決がおこなわれることになった。しかし、裁判所は改築中で陪審員の協議する部屋がないので、隣接する小学校の体育館を臨時の会議場とする。案内する廷吏は陪審員から携帯電話を全て回収し全員一致の評決が出るまで、何時間かかってもいいと言いながら、体育館のドアの鍵を閉めた。何か用があれば彼の元に通じている呼び鈴を押すように言うのだった。閉じ込められた12人は、簡単な事件だからすぐに結論が出るだろうと、高をくくって、広い体育館でバスケットに興じたりして、なかなか協議に入ろうとしなかった。やがて、一人二人と席に着き、ようやく協議が始まった。最後に席に着いた年配の男が議長となった。そこでさっそく評決に入る。議長は、評決を挙手でおこなうことを決め、裁決に入った。すると一人を除いて全て有罪に手を挙げた。しかし、たった一人だけ無罪に手を挙げた。その陪審員1番は、事件は簡単だというが、そもそも容疑者は少年でチェチェン人の少年で、チェチェン紛争の際、両親を亡くし、ロシア人の将校が養子としてモスクワに連れ帰り、それ以降面倒をみてきたのだ。その恩義のある養父をナイフで刺して殺したという事件で目撃証人もいるというものだ。陪審員1番は、少年が有罪になれば、この先何年も刑務所に入ることになるのだから、もう少しこの事件について語ろうと呼びかける。すると、タクシードライバーをしている陪審員3番は偏見むき出しで「あんな恩知らずなチェチェンのガキなど、有罪にしてしまえばいいんだ」と言い出す。それは、言い過ぎだとたしなめる陪審員10番に対して、そんな言い方はユダヤ人と同じだと反論する3番に「俺はユダヤ人だ」と名乗りつつ議長に再度評決を紙に書いて投票するように提案した。すると、今度は無罪が一人増えたのだ。こうして、次々に自らの置かれた地点からこの事件を再度見直していくことにした。すると、様々なこれまで見落としていたことも含め、事件の全容が垣間見えてくるのだった。
 時折り、少年がチェチェンで暮らした日々をフラッシュバックさせながら、過去の情景が映し出される。チェチェンとの関係も含め現代のロシアが抱えている様々な社会問題が絡み合っている情景も描き出している。そうしたなかで、オリジナル版「12人の怒れる男」ではヘンリー・ホンダがぐいぐいと他の陪審員をリードして、少年の無実を引き出していく。しかし、このロシア版では、一人がリードしていくというかたちではなく、それぞれの陪審員たちの出身民族とか、家庭といったなかでかかえる問題から事件を冷静に見つめ直していくといったもの。ただ、今年から施行される日本での裁判員制度とは仕組みが違うため、あのような議論は望む可くもない。そうした意味で日本の裁判員制度の問題点でもある、裁判官との合議や、量刑までも決定するといったところで、果たして日本では定着するのか、施行前から危ぶまれている。


監督:ニキータ・ミハルコフ
出演:セルゲイ・マコヴェツキイ 、 ニキータ・ミハルコフ 、 セルゲイ・ガルマッシュ
2007年ロシア映画  上映時間:160分
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