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暴力脱獄
 ポール・ニューマン追悼で「スティング」「明日に向かって撃て」「評決」などとともに、忘れてはいけない名作が「暴力脱獄」だ。邦題が何ともセンスのないものになっているが、原題は「クールハンド、ルーク」という。クールハンドとは「ずうずうしい」という意味だそうだがその後にカードがつけば「空っ手」というポーカーで役のない手だともいうそうだ。そうした意味ではこちらの方に近いのかもしれない。それはさておき、この作品は1967年の製作ということなので、舞台は60年代のアメリカ。おそらくはベトナム戦争もしくは朝鮮戦争からの帰還兵で勲章も貰っているルークはある夜、酔ってパーキングメーターを次々に切断していた。駆けつけた警官に逮捕され、懲役2年の判決で刑務所というのか犯罪者矯正のための道路補修整備作業キャンプに入れられた。そこは、50人の収容者がひとつの部屋に入れられ、2段ベットが並んでいた。所長は安楽椅子に座り威張りちらしていた。普段は、ライフルを持った看守たちが見張る中、道路脇の雑草を刈ったり、側溝を作ったり、アスファルトで舗装をしたりという作業に明け暮れていた。この囚人たちのなかで君臨しているのがドラッグラインという男だった。彼は、ルークにいちゃもんをつけ、土曜日の休日に認められているボクシングでルークを痛めつける。しかし、ルークは殴られても殴られても立ち上がり不適な笑みをみせつつ立ち上がる。そんな姿に、逆に圧倒されてしまうドラッグライン。すっかり、ルークを気に入った彼はルークゆで卵の大食いを持ちかける。すると、ルークは1時間で50個という。囚人たちの賭で注目のなか悪戦苦闘の末やりきるルーク。そして、ポーカーでも何も役がないにもかかわらずブラフで勝ったルーク。彼は次第に囚人たちの注目の的になっていた。しかし、ある日面会に来た母が病気で死期が近いことがわかる。差し入れられたバンジョーを弾きながら歌う故郷の歌は切ないものだった。そして、ルークに母の死の知らせがあると、所長は逃亡の恐れがあるということで、1メートル四方ほどの粗末な懲罰房に閉じ込めてしまった。ようやく解放されたルークは独立記念日のドンヤン騒ぎの最中単身脱獄する。しかし、逮捕され連れ戻されたルークは足に鎖の足かせを着けられた。しかし、かれは、またしても脱獄する。しかも、逃亡先から雑誌に載ったルークが二人の女性と撮った写真まで掲載されていた。しかし、また逮捕されたルークは徹底的に痛めつけられてしまう。
 この映画で見逃してはならないのは実存主義ということだ。雨で作業を中止となった時、ルークが思わず神の不在を口にし、それ以降、看守たちの憎悪を受け続けていた。そして、最後に無人の教会に入ったルークが「なあ、神様。確かに俺はちっぽけな、ろくでもない人間さ。だが、そんなことはわかってるはずだ。耐えられないような厳しい試練を与えるのはあんたじゃないか。なぜいつも俺を追いつめるんだ。俺のやることは何もかも間違ってるのか。おかげで、俺はいつも何が間違いで、何が正しいのかもわからなくなるんだ」と問いかける場面にもはっきりとでている。ただいくつかの疑問点もある。「プリズンブレイク」じゃないけれど、脱獄してからの行動が大事だと思うのだが、あまりそこらあたりが説明されていないと思った。囚人たちが絶賛していた「ルークスマイル」は不屈の闘志を秘めた笑いだけではなく、どこかニヒルで先行き希望のない不安を打ち消すための「笑い」に思えてならなかった。


監督:スチュアート・ローゼンバーグ
出演:ポール・ニューマン、ジョージ・ケネディ、ルー・アントニオ、デニス・ホッパー
1967年米映画  上映時間:127分
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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

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