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ボルベール
 スペインのある村に両親の墓掃除に来たライムンダとソーレの姉妹は帰りに伯母の家に寄った。伯母は高齢で目も見えにくくなっていたが、台所には二人のために土産の食べ物が用意してあり、二階にはルームランナーも置いてあった。日頃は向かいに住むアグスティナが様子を見てくれているという。姉妹は帰途につき、ライムンダは娘のパウラと夫のパコと暮らしていた。夫はリストラにあい、仕事をなくしたという。15歳になるパウラは、母のライムンダから長電話を注意されていた。そして、失業中のパコが娘のパウラに「本当の父親ではないから」と性的関係をせまったため、パウラが包丁で彼を刺し殺してしまった。仕事から帰宅したライムンダは、死体を毛布でくるんだ。すると、隣人が訪ねてきて、彼の持っているレストランをのキーを預かってくれというのだ。彼は余所に行くことになったので、店を借りたいという人に鍵を開けて見せてやって欲しいというのだった。そこで、以前そこで働いたことがあるライムンダは、翌日死体をレストランに運び冷凍庫に隠した。たまたまそこに映画撮影のクルーが来て昼食を作って欲しいというので、ライムンダが親しい友だちとともに作ることになった。すると、姉のソーレから電話あり伯母が亡くなったというのだ、ライムンダは葬式には出られないことを伝えた。葬式のあとソーレは車のトランクに隠れていた母親を発見する。母は実は死んではいなかったのだ。密かに伯母の家にいて面倒を見ていたのだった。そして、ライムンダ母子と会いアグスティナも含めた意外な事実を知ることになる。
 ペネロペ・クルスがレストランで歌うボルベールが秀逸だ。女三代に秘められた謎が解け、母子の和解のなかに、女性のたくましさと悲しさが混在しているもののなぜか残ってしまう作品。カメラアングルも真上からのショットや原色を使ったどぎついともいえる衣装なども印象的。


監督:ペドロ・アルモドバル
出演:ペネロペ・クルス、カルメン・マウラ、ロラ・ドゥエニャス
2006年スペイン映画  上映時間120分
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