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終戦のエンペラー
 1945年8月30日、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)マッカーサー元帥が厚木基地に降り立った。さっそく、皇居前の旧第一生命ビルに本部を構えた。そして、マッカーサーはフェラーズ准将に日本の開戦に関わり判断を下したのは誰なのかを調査するよう命じた。そこで、フェラーズはリストを作り、精力的に事情聴取を開始した。会ったのは、東条英機、近衛文麿、木戸幸一、関屋貞三郎らだった。一方、フェラーズはかつて大学の同級生で日本から留学に来ていた島田あやとつき合っていた。しかし、戦争が近づき彼女の父が病気になったため帰国してしまったのだった。それでも、忘れられないフェラーズは大学卒業後陸軍に入りフィリッピンに行く途中日本に立ち寄り、彼女と再会した。彼女は静岡の女学校で英語の代用教員として働いていた。彼女と会い、彼女の叔父である日本陸軍の島田大将の家を訪ね、日本軍の行動原理について語り合った。しかし、予想外に日米開戦が迫ってきており、二人は別れざるを得なくなった。そうして、GHQの一員として日本にやって来たフェラーズは専任の通訳の高橋に命じて密かにあやの行方を捜すのだった。そして、静岡にも行くが一面焼け野原となり、結局あやは空襲で亡くなっていた。
 マッカーサーに命じられた調査を進め、ようやく皇居で関屋に会うことができた。彼は、天皇が開戦をめぐる御前会議で明治天皇の短歌を吟じたという。それは、戦争に反対するというものだという。しかしながら、文書での証拠はまったくなく、一旦はフェラーズは天皇に責任をとうという結論に達する。しかし、そんなところに木戸がやって来て、実は終戦にむけての会議で最終的に天皇の決断で降伏が決まったこと。そして、国民に自らがポツダム宣言を受け入れることを語りかけるための録音をおこなった。しかし、陸軍を中心にその録音盤を奪おうと武装して皇居に乱入した。幸い、録音盤は無事で敗戦になった。この話を基にフェラーズは天皇に責任はないという報告をおこなった。そして、ついにマッカーサーと天皇の会談が実現した。
 冒頭のマッカーサーが厚木に到着し、GHQの本部に向かう時、日本の軍隊がマッカーサーに対して後ろ向きに敬意を表すという場面は違和感があった。マッカーサーは米大統領選挙に出馬に意欲的で写真を撮りまくっていた。一方アイゼンハワーもまた大統領を狙っていて、その後マッカーサーの側近だったフェラーズは准将から大佐に降格されたという逸話も、こうした政治の反映なのだろう。結局、アメリカはソ連の影響を排し、自らの陣営に置こうという背景もあって、天皇の戦争責任を回避した。しかし、現実は天皇は11回もマッカーサーと会っており、そこには巷間言われているところとは、違っているという学者もおり、こちらの方がどうも納得がいく。


監督:ピーター・ウェーバー
出演:マシュー・フォックス、トミー・リー・ジョーンズ、初音映莉子、中村雅俊、西田敏行、桃井かおり、夏八木勲


2013年米映画       上映時間:107分
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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

ペイド・バック
 1966年イスラエルに3人(デヴィッド、ステファン、レイチェル)のモサド工作員が凱旋帰国した。彼らはナチスの医者で人体実験をしていた外科医フォーゲルを逮捕してイスラエルに連れ帰る任務を帯びていた。しかし、彼らはフォーゲルを結果的に殺害し帰国したのだった。 それから31年後のテルアビブではステファンとレイチェルの娘サラが両親のかつての活躍ぶりを本にすることになった。一方、デヴィッドは何者かに呼び出された。しかし、待っていた車に今やモサドの幹部となったステファンの姿を見つけると、突然道路に飛び出して車にはねられ死亡してしまった。その後、開かれた出版パーティで、かつて東ベルリンでのいきさつが語られた。そこで、レイチェルは31年前のことを思い出すのだった。東ベルリンで過去を隠し産婦人科医として働いていたフォーゲルを、拉致しイスラエルに連行し裁判を受けさせるのが任務だった。産科医に近づくため、レイチェルがこの任務に就くことになったのだ。そして男2人と女の奇妙な共同生活が始まった。フォーゲルを拉致し国外に連行する計画は緻密に立てられていたが、後一歩のところで脱出に失敗してしまう。そこで、次の脱出の機会を待つことになった。しかし、フォーゲルを生かしておく間、不安にさいなまれる。その間にレイチェルとデヴィッドは互いに惹かれ合うが、デヴィッドは任務を優先して彼女を受け入れない。ある日精神的に不安定になったレイチェルは、はずみでステファンと関係をもってしまう。そうしたこともあって、ステファンは3人の気持ちを揺さぶり、レイチェル一人の時フォーゲルは割れた皿の破片で縛られていたロープを切りレイチェルの頬も切りつけ、格闘の末逃げてしまう。3人は途方に暮れるが、事実を知っているのは3人とフォーゲルしかいない。しかもフォーゲルは自ら告白することはないということで、ステファンはレイチェルが逃げようとしたところステファンを射殺したことにしようと提案し、二人もそれを認めた。こうして、3人は英雄としてイスラエルに帰国するのだった。しかし、デヴィッドは罪の意識に苛まれていた。そこで彼はモサドを辞め、イスラエルを出て行く決意をしレイチェルを誘うが彼女は生まれた娘のことを考えて残ることを伝える。
 それから31年が経過して、デビィッドが真相を報告しようとする。そしてデビィッドが死んで、彼の残した情報をもとにステファンは、フォーゲルがウクライナの病院に入院しているとのことをもとに、レイチェルが単身潜入しフォーゲルを暗殺する任務につく。
 先日観た「ハンナ・アーレント」の冒頭の場面でモサドがアイヒマンを拉致する場面が出てくる。こんなモサドの活動を描いた作品だが、なぜか日本では未公開だった。主人公のレイチェルを演じるジェシカ・チャスティンは、「ゼロ・ダーク・サーティ」で注目を浴びたが「ヘルプ」や「ツリー・オブ・ライフ」「欲望のバージニア」でもいい味だしていた。それと晩年のレイチェルを演じたヘレン・ミレンも、さすがすごみを出していた。

監督:ジョン・マッデン
出演:ヘレン・ミレン、サム・ワーシントン、ジェシカ・チャステイン、イェスパー・クリステンセンマートン・チョーカシュ、キーラン・ハインズ 

2010年米映画      上映時間: 113分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

海と大陸
 地中海の小さな島リノーサの漁師エルネストと孫のフィリッポは、漁に出ていた。すると、何かにぶつかった。それは、ボートの破片のようなものだった。近頃アフリカからの難民のボートが頻繁に見受けられ、そうした難民船の破片のようなものだった。そのためスクリューが壊れてしまっていた。そこで、船を上げて修理を余儀なくされた。すると、フィリッポの叔父ニーノがやって来て、エルネストに「もうこの船は廃船した方がいい」と忠告に来た。そうすれば補助金がでるというのだ。しかし、エルネストたちは漁は止めるつもりはないと言い切る。そして、3年前、海で死亡したフィリッポの父の追悼式が開かれた。するとフィリッポの母ジュリエッタが自宅をリニューアルして、観光客に貸そうと提案する。それはニーノが中古バイク屋の他に夏の観光シーズンだけは海辺でカフェと観光船の営業をしていることもあった。イタリア本土から観光客がやって来て、フィリッポの家に男女3人が宿泊することになった。そんな折り、漁にでたエルネストとフィリッポが海で難民ボートを発見した。直ちに、エルネストは領海警備隊に連絡を入れた。警備隊からは監視をするように指示されたが、船を見かけた何人かの難民が海に飛び込み、こちらの船に向かってきた。彼らは、かなり衰弱しているようで泳ぎがおぼつかない。エルネストは海の男として、溺れかかった人間を見捨てることはできないと救助をする。警備船が到着した途端、エルネストは陸に向かう。船着き場に到着すると難民たちはすぐに逃げ去ってしまった。しかし、身重の女性とその息子だけはその場にうずくまっていた。ひそかに彼女らを家に連れ帰ると、産気づいた女性は女の子を産んだ。しかしジュリエッタは難民女性に、休んだら早く出て行ってほしいと言う。それで、難民女性が語ったのは、5年前夫がイタリアのミラノに出稼ぎ行ったので、2年前エチオピアから息子とともに夫の後を追っかけたが、リビアで捕まり収容所にいたのだという。その間に妊娠したのだという。何とか苦労して、ようやくのことでボートに乗ることができたというのだ。そうしたなかで、エルネストはある決意をする。
 現実でも、アフリカからの難民がボートで地中海を航行するというニュースが度々入っている。一方で地中海でも、昔ながらの漁業ではあまり魚も捕れず、先行きに不安があるので、どうしても観光を主にする島民が多くいる。彼らは、できるだけ接触を避けようとしてきた。それを後押しするように、難民は警備隊が保護してアフリカに送り返すことを原則にしている。一方、難民の存在を見て見ぬふりをするようにということに対して、海の男たちの掟からは、放ってはおけないということになる。こうした新旧世代の葛藤と、都会からバカンスに来る連中は、どうしても田舎に遊びにきているというよそ事の感覚だ。映画のラストは、難民親子が何とかイタリアに渡ったとしても、果たしてどんな未来があるのか。その答えは観客の想像力に委ねられる。


監督:エマヌエーレ・クリアレーゼ
出演:フィリッポ・プチッロ、ドナテッラ・フィノッキアーロ、ミンモ・クティッキオ、ジュゼッペ・フィオレッロ、マルティーナ・コデカーザ

2011年伊、仏映画    上映時間:93分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

最初の人間
 1957年夏、小説家コルムリはアルジェリアの大学で講演するため、久しぶりに故郷を訪れた。当時のアルジェリアはフランスからの独立運動に沸き立っていた。コルムリは現在、老いた母をアルジェリアに残し、妻と子供とフランスで暮らしていた。大学での講演はアラブ人とフランス人が共存するよう訴え、会場は騒然となった。かつてフランスから移住してきたコルムリの父は、第1次世界大戦で戦死している。残されたコルムリは、母と祖母と叔父とともに貧しい生活を送っていた。久しぶりに母と会ったコルムリは少年時代を追想する。母は病院で洗濯などの仕事をしていた。貧しい生活のなか文字の読み書きをできるのは、コルムリだけだった。彼は成績もよく、担任の教師ベルナールが奨学金の手続きをとってくれ、進学できるようになった。それまでは、厳格な祖母によって教育などいらないということで、叔父の働く工場で働くように言われ、しばらく働いたこともあった。一方、学校ではアラブ人の生徒も一緒にいた。その中の一人とケンカをしたこともあった。講演の後、しばらくぶりに彼を訪ねると息子がテロリストとして容疑で警察に捕まっているが、不当逮捕で無実だと訴えるのだった。そこで、コルムリは政府機関に話をするが、結局聞き入れてもらえなかった。一方、コルムリは母とともに、父がかつて働いていた農場に行った。そこでコルムリが生まれた日のことなどの話をし、自らの祖国への思いに改めて思いをはせる。そして、かつて母からできる者からここを出るようにと言われたことも思い出す。そして、混沌とするアルジェリアの状況下、幼なじみのアラブ人の息子が絞首刑になった日、コルムリはラジオ放送で「私は正義を信じる。アラブ人よ、私が君たちを守ろう。母を敵としない限りは。もし母を傷つけたら私は君たちの敵だ」と語りかけた。
 アルジェリアで支配層としているフランス人であっても、貧しい労働者の子として苦労を重ねてきたカミユの自伝小説を映画化した作品。老いた母だけが暮らしているアルジェリアに戻ってみると、故郷は独立運動が激化し、日常的に爆弾テロが起きている。そうした中で、カミユことコルムリは自らが「異邦人」と感じていく。こうしたなかでアラブ人との融合を呼びかけるのだが、いかにノーベル賞作家とは言え政治的な動きは動いていく。それでも、幼い時と変わらないのは地中海に降り注ぐまばゆい太陽だけだ


監督:ジャンニ・アメリオ
出演:ジャック・ガンブランジャック、カトリーヌ・ソラ、ドゥニ・ポダリデス、ジャン=フランソワ・ステブナン、マヤ・サンサ

2011年仏、伊、アルジェリア映画          上映時間:105分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

ゼロ・グラビティ
 地表から600キロの宇宙で、スペースシャトル・エクスプローラー号の船外活動をしているは、メディカル・エンジニアのライアン・ストーン博士だ。宇宙飛行士マット・コワルスキーは背中に小型ロケットを担いで、エクスプローラーの周りを周回していた。すると、ヒューストンから緊急に船外活動を中止して、エクスプローラーに戻るよう連絡が入った。それというのはロシアが古くなった人工衛星を自爆させたというのだ。そのため破片群がエクスプローラに向かって近づいている。マットがライアンの方に近づくと、もう破片が猛スピードで近づき、もう一人船外活動をしていた機関士シャリフを直撃した。ライアンもエクスプローラのアームに繋がれたまま宇宙に飛ばされていた。マットが無線で連絡するが、ライアンはすっかりパニックに陥ってしまった。マットは背中のロケットを使ってライアンのところに近づきロープで繋ぎ、エクスプローラに戻ろうとする。しかし、エクスプローラの中を覗いてみるとクルーは全て亡くなっており、機体も大破していた。そこで、二人は100キロ先のISS国際宇宙ステーションまで、マットの背中のロケットで行くことにする。しかも、地上のヒューストンとの交信も出来ず、しかたなくISSに向かった。ところが、ISSもかなり破壊されていて、乗員もすでに避難してしまって誰も残っていなかった。ISSからの救助も期待できないまま、近づいた。しかし、うまく機体にたどり着くことが出来ず、二人はISSからはじかれてしまう。かろうじてライアンの足がISSのパラシュートに足が絡んでいたが、マットは遠くに飛ばされていた。しかも、ロケットの燃料もなくなっていた。そこで、マットは二人を繋いでいるロープを切り離し、ライアンだけでも地球への帰還を果たせと言い残し、宇宙の彼方に遠ざかっていった。悲しみにくれるライアンだが、なんとかISSに乗り込み、一機だけ残っていたソユーズの船体に入った。しかし、この機体の燃料は少なく地球まではたどり着けないことがわかった。そこで、中国の宇宙ステーション天空まではたどり着けるだろうと、天空を目指すことにする。そして,発射ボタンを押してISSから切り離した。しかしパラシュートのロープが絡まってISSから離れられない。やむなく、もう一度船外にでて、手でロープを切り離すことにする。すると、第二波の破片群が到来した。再び、破片群によってISS1も大破してしまう。ソユーズはやっとのことで、ロープは切れてISSからは離れたものの、燃料不足で天空にまで到達できるかわからない状況だった。ライアンはやがて、失意のうちに死を覚悟した。やがて意識が遠のいた時、外から音がしてマットがソユーズの中に入ってきた。そして、天空までは着陸用のロケットを噴射して進むことができるとアドバイスする。ところが、マットの姿は幻覚だった。それでも、着陸用ロケットのスイッチを押し天空に向かった。そして何とか、天空にたどり着いた。しかし、天空も破片群によって軌道がそれていた。それでもライアンは、苦労しながらも脱出用の「神船」に乗り込むことができた。しかし、操縦用の計器類は漢字で書いてありライアンには読めないが、ソユーズと同じと当たりをつけ、起動させることができた。
 とにかく無重力で、音もない空気もない空間で緊張が続くなか、ライアンの動きにあわせて手に汗握る感じがつづく。途中からは一人になり、ソユーズの中で地球上の無線から赤ん坊の泣き声が聞こえてきた位で、一人の判断で危機を回避しなくてはならない状況に立ち向かう。何よりも人は生きるためには酸素で呼吸をしなければならないが、宇宙には酸素はないのでボンベを必要とする。そういう意味でも大変なところだ。それも含め宇宙は計り知れない空間であり、そもそも人工衛星の爆破ということの連鎖の怖さも予測はできないものだろう。2050年には火星に人間が居住するための第1陣が行くというニュースをやっていたが、どうなることやら。とにかくこの映画は、見入ってしまった。


監督:アルフォンソ・キュアロン
出演:サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー、エド・ハリス

2013年米映画       上映時間: 91分

テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

ハンナ・アーレント
 1985年の映画「ローザ・ルクセンブルグ」で、監督マルガレーテ・フォン・トロッタと主演バルバラ・スコヴァのコンビによる27年ぶり映画。ハンナ・アーレントはユダヤ人の哲学者で彼女自身、ナチの収容所に入れられたが逃げてアメリカに渡り、大学で教鞭をとった。舞台はナチのSSでユダヤ人の大量虐殺の責任者だったアドルフ・アイヒマンをイスラエルのモサドが逮捕しエルサレムでの裁判をハンナが傍聴し、雑誌ニューヨーカーに「エルサレムのアイヒマン」を執筆した。彼女は、アイヒマンがナチの機構に組み込まれ出世求めた官僚で、「上からの命令でやった」と主張した。この時点でアイヒマンは人間として「思考停止」状態で、ただただ命令を実行していたということをハンナが見抜き「悪の凡庸さ」という状況であったこを説いた。あわせて、このアイヒマンに力を貸したユダヤ人の指導者の存在も浮かび上がり、ここにも思考停止状態の存在あったこを訴えた。そのため、彼女はユダヤ人コミュニティから排除される。ハンナの主張は、ヒットラーのような存在だけではなく、これに追随し、個々人が自らの思考を停止し、上から言われるままに従うことこそが問題だという。こうして大多数の民衆が独裁者を容認してしまう状況により全体主義が成立する。そうした過程を見事に提起してくれる。
 ただ、主人公が時代の反映とはいえ、チェーンスモーカーで煙草を手放さないのが気になったが、詮無いことだと思った。それと、ハイデッカーとハンナが愛人関係にあったことがエピソードとして紹介されている。ただ、ハイデッカーがナチス党員であったことこから、彼女のユダヤ人学者仲間からはこちらも非難の対象になっていたようだが、そこのところはこの映画からはよく分からない。とは言え、いろいろ考えさせられる作品だと思う。長時間行列に並んだ甲斐があったと思う。特に、NSCや特定秘密保護法を強行制定された今日の日本では必見の映画だと思った。


監督:マルガレーテ・フォン・トロッタ
出演:バルバラ・スコヴァ、アクセル・ミルベルク、ジャネット・マクティア

ドイツ、ルクセンブルグ、フランス映画     上映時間:114分

テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

ぼっちゃん
 最初に、この作品は最悪だと言わせてもらう。「さよなら渓谷」でも違和感があってなじめなかったが、あれは原作があってあの程度。この作品は、ただ「秋葉原の無差別殺人事件」をモチーフに、上面だけをなぞった唾棄すべき駄作としか言いようがない。
 舞台は秋葉原でアルバイトをしていて失職し長野県の佐久平駅に降り立った梶が自動車会社へ派遣労働者として就職する。もう一人岡田という男とともに独身寮に入った。梶はナルコレプシー(睡眠障害)を抱える田中と友だちになる。しかし、他の同僚からの嫌がらせや、岡田の暴力的な脅しに屈し田中を避けてしまう梶。岡田は最初に女性を呼びつけ、いいようにいたぶり結局殺してしまう。その遺体を埋める作業を梶にやらせる。その女性を殺した時に付けられ傷の治療に訪れた医院で、「しんちゃん」と呼ばれた。呼んだのは、岡田ユリという看護師だ。しかも「黒岩しんちゃん」と言う。黒岩と岡田はスピードスケートの選手で岡田の妹がユリなのだ。すぐに、岡田こと黒岩はユリと会って話そうということになった。一方、もてない梶と田中は二人でレンタカーを借りてドライブに行くことにした。その日、たまたま梶と田中は岡田とユリも会っていて、ドライブインでで見かけたが視線を避けた。岡田はユリを人目のないところに誘い、いきなり手錠をかけ、車に隠していた裸の女性をいきなりレイプしはじめた。驚いたユリは手錠をはずし逃げ出した。たまたま、梶と田中と行き会い助けを求めた。そして、岡田といた女性ということで事情を聞き岡田が実は黒岩だということを知った。ハンドバックごと置いて逃げてきたユリを田中の部屋で匿うことになった。しかし、岡田こと黒岩はは隣の部屋だ。何とかやり過ごしたが、ユリに梶と田中のどちらが好みだと聞く梶。田中の方を選んだユリ。しかし、田中の睡眠障害が会社にわかり、解雇されてしまう。一方の梶と岡田も来月にはリストラされてしまうことを通告された。ユリから聞いた黒岩の名を呼んでしまった梶はまたも暴行され、また女性の死体を埋める作業をやらされる。そして、田中がユリとともに身を隠していたラブホテルの部屋を黒岩にわかるようにしてしまうが、梶も現場に行き、黒岩を刺してしまう。そして、黒岩を連れ秋葉原に向かう梶。
 少なくとも二人の女性を殺している黒岩。しかも岡田も殺したという黒岩が岡田を名乗って職を転々としていて、警察の追及もないというのが変。いくら、暴力で支配されているとはいえ、死体を遺棄するということの片棒を担がされ、その上で使いぱしりというのも理解しかねる。さらに、疎外されきった梶と田中の友情というのもぎこちない。最後に秋葉原に行っても、サイドブレーキを解除して車の発進を促す黒岩に対して再びサイドブレーキをかける梶が大声で咆哮する場面で終わる。いったい何のまねだ。実際の実行犯はもっと深い疎外感にさいなまれていただろう。たんに「イケメン」と「不細工」といったところですり替えてほしくなかった。だいたい、岡田こと黒岩の存在は何なのか。単なる連続殺人犯で何か違う方向にもっていっているように思えた。
 結局この大森という監督は人間の表層しかえがけていないと思う。「さよなら渓谷」でも「ぼっちゃん」でも女性に対する蔑視が見られたし、資本制社会のなかにある派遣労働者の扱いをもっと丁寧にみたうえで、あの「秋葉原の事件」が起きたのであって、そこのところがどう描かれたのかに興味があったのだけど。がっかりだ。途中何度もあくびが自然に出てしまった。


監督:大森立嗣
出演:水澤紳吾、宇野祥平、淵上泰史、田村愛
2013年日本映画     上映時間:130分

テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

キャプテン・フィリップス
 2009年4月、マースク・アラバマ号はアフリカのケニアに水や食料など援助物資5000トンを搭載したコンテナ船でインド洋を航行していた。フィリップス船長はソマリア沖の海賊の情報を見て、翌日抜き打ちの対海賊に向けた訓練をおこなった。すると、その直後2艘のモーターボートが追尾しているレーダー画面を発見。なんとかやり過ごしたものの、翌日今度は1艘だけで再びやって来た。放水ぐらいしか防衛の術はなく。4人のソマリア人の海賊が乗船してきた。船長が直前の判断で、20名の乗員の大半を機関室隠れさせた。そして、船が故障したという風を装った。海賊たちはマシンガンで武装しリーダーのムセは「金が目的だ」と言う。船長は他の乗員と密かにコンタクトをとり機関室に行ったムセを捕まえ、船長と交換する交渉をおこなった。船長は、船にあった3万ドルをやり、脱出用のボートで海賊たちを船外に出そうとした。ところが、海賊たちは船長もむりやりボートに乗せてしまう。連絡を受けた米海軍は近くにいた駆逐艦ベインブリッジ号を差し向けた。さらに、ネービーシールーズも派遣された。米軍はフィリップス船長奪還にむけた作戦を開始した。
 冒頭部分にソマリアの海岸の村が出てくる。彼らは元々は漁師なのだが、長引く内戦によって疲弊し、ガラード将軍指揮の下海賊行為が繰り返されていた。そうした一味によってアラバマ号への海賊行為がおこなわれた。こうした状況はやむを得ないという感じもする。一方、アメリカは中東に近いということもあって、様々な艦船が常駐している。しかも、ネービーシールズも動きが早いし、任務遂行は逆に空恐ろしさも感じた。フィリップス船長を巡る様々な駆け引きが緊張感を高め、ドキュメンタリーのように展開する。最後はトムハンクスの迫真の演技にみせられてしまった。

監督:ポール・グリーングラス
出演:トム・ハンクス、バーカッド・アブディ、バーカッド・アブディラマン、ファイサル・アメッド、マイケル・チャーナス

2013年米映画   上映時間:134分

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