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天使の分け前
 イギリスのグラスゴーで仕事もなく、些細なことで暴力事件を起こし服役経験のあるロビーは、再び暴力沙汰で裁判所に呼び出された。しかし、恋人のレオニーとの間に子どもがまもなく産まれることもあって、懲役刑ではなく社会奉仕が命じられる。そこには、酒で迷惑行為をしたり、万引き癖のある若者たちがいて、ともに社会奉仕事業に従事する。彼らの面倒をみるのは、ハリーというベテランだった。ハリーはある日、ロビーたちを連れてウィスキーの蒸留場見学に行った。そこで、ロビーにティスティングの才能があることに気づく。これを機会にロビーはティスティングの勉強をはじめた。そして、ふたたびハリーに伴われて、ウィスキーの試飲会に行きそこでも、ロビーは注目される。その際、長年秘蔵されたウィスキー樽のオークションが開催され100万ポンドもの値がつくらしいと噂されている。そこで、ロビーはある計画をたて、社会奉仕の仲間3人とともにスコットランドの民族衣装を着て蒸留所にヒッチハイクで向かう。そして、オークションが開催される蒸留場にうまく潜り込むのだった。
 現在、イギリスでは大量の若年層が失業状態にあり、先行きの不安から飲酒による暴力事件が激増している。特にスコットランドでこうした若者たちが多く、彼らは教育の機会も奪われ、格差の固定化が進行している。このような背景を舞台にした作品だ。そもそも原題の「THE ANGELS' SHARE」とはウィスキーが樽の中で熟成される間に、年間2%ほど自然に蒸発していくので「天使の分け前」と呼ぶことからきている。これを巧みに織り込んだストリーになっている。
ところで、ロビーはハリーと出会わなければ、レオニーの父親に手切れ金をもらってロンドンにでも行き、更正できぬまま暴力事件で刑務所暮らしをしていたかも知れない。現在の格差社会のなかで、自らの才能を見いだし生かすには、大変な困難を強いられる。それでも、若者の可能性は保障すべきだというケン・ローチ監督の思いが伝わる。粋なエンディングに拍手。


監督: ケン・ローチ
出演:ポール・ブラニガン、ジョン・ヘンショウ、 ロジャー・アラム、 ジャスミン・リギンズ、シボーン・レイリー
2112年英仏伊ベルギー映画          上映時間:101分
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テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

黄金を抱いて翔べ
 大阪の住田銀行の地下2階に金塊が6トン保管されているということを知ったトラック運転手の北川は旧知の幸田を誘い,金塊の強奪を計画している。幸田は幼い頃大阪に住んでいたたことがある。北川の紹介で倉庫の集配の仕事をしながら、計画に加わる。もう一人のメンバーはコンピューターのソフト会社に勤務する野田で借金がありメンバーに加わった。北川には妻子がおり、北川の自宅で顔合わせをした。そこで北川が爆弾の専門家を一人仲間にしたいと提案される。その人選は幸田に任される。幸田は北川に用意されたアパートから外を見ていて、ある人物を見かける。それは、かつて幸田が秋葉原で見かけた男で、何やら爆弾関係の材料を調達していたところで見かけた男だった。その男はチョーという北朝鮮の元工作員で幸田は「桃太郎=モモ」と呼ぶことにした。そして、彼と接触した幸田のことは、モモも知っていた。お互い少なからず意識していた。モモは組織を抜けたため、北朝鮮からの追って来たモモの兄と接触し、兄を殺してしまう。追ってから逃げるため幸田と行動をともにする。そこで、モモを預けたのがジイちゃんこと岸口だった。彼はかつて牧師をしていて、その後国鉄で組合運動に入り、その後エレベーター会社の保守の仕事を経て、今は公園の清掃の仕事をしている。このジイちゃんも結果的に仲間のアドバイザーとなる。すると、今度は北川の弟春樹まで大阪にやって来た。しかし、春樹は闇のポーカーにのめり込んでいて、幸田が無理矢理連れて帰ってきた。その際、そこのヤクザと揉めて幸田は彼らをボコボコにしてしまう。ところが、これによって彼らと軋轢を抱えてしまう。一方、モモは北川の計画で使うダイナマイトは相当いるというので、彼らはダイナマイト運搬車を襲い、何とかダイナマイトを手に入れた。一方、ヤクザたちは北川の妻と子どもを自動車事故に見せかけ殺してしまう。怒った春樹はヤクザのボスを襲い殺害するが、自らも命を落としてしまった。すると、モモの存在も北朝鮮側に知られてしまう。決行日を前に、幸田とモモは北朝鮮のエージェントに襲われ二人は応戦して脱出するが、二人とも重傷を負い、幸田がかつて暮らした教会に行く。そこで、モモは死んでしまう。しかし、幸田はモモの持っていたモルヒネで痛みをこらえ決行に向かう。
 幸田とジイちゃんが親子だったという人間模様もあってか、幸田役の妻夫木聡は、映画「悪人」の流れか無表情で感情をあまり出さない。ただ、ジイちゃんは牧師、国労の幹部、エレベーターの保守、清掃員と職を転々としていて幸田が自分の息子だとわかって自死してしまう。一方でモモを北朝鮮関係者に売ったり、いまいちその心境がよくわからなかった。また、幸田の勤務先に電話をかけてきた「新左翼」の活動家の存在は、某かの繋がりが幸田との間にあったことをほのめかしているのか。それにしても、計画自体けっこう杜撰な割にはよく成功したとおもう。原作から20年以上も経っているので、いくらか時代にそぐわない部分もあるようにも思えた


監督:井筒和幸
出演:妻夫木聡、浅野忠信、桐谷健太、溝端淳平、チャンミン(東方神起)、西田敏行

2012年日本映画     上映時間:129分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

アウトレイジ ビヨンド
 前作の抗争事件で10年の刑で服役していた大友は5年を経て、仮出獄することになった。その頃、山王会は加藤が会長となりかつての大友組の石原が若頭となり、グループも肥大化していた。さらに、前会長関内の死の真相を知っている関内のボディガードだった舟木も今では幹部となっていた。ある日、警視庁のマル暴担当刑事の山本が、隣に女性を同乗させ、海に車ごと沈められ殺された。山本は片岡刑事の後輩であり、女性は国交大臣の愛人で、山王会による国会議員への脅迫でもあった。今や政界をも巻き込んだ利権にまで触手を伸ばしている石原は、山王会の定例会で古参幹部の富田、白山、五味たちにもっと金を稼いでこいとハッパをかける。そんな三人に近づいて片岡刑事が関西の花菱会を紹介し、加藤を山王会の会長から引退させるよう画策する。しかし、この話に乗った富田だったが、花菱会は逆に加藤に報告し、富田はあっという間に処分されてしまった。すると、片岡は今度は仮出獄した大友に、かつて腹を刺したことのある木村を引き合わせた。大友も昔木村の顔を切ったことがあった。それでも、5年前の抗争で多くの組員たちが死んでいった落とし前をつけるため、過去を水に流し、手を組む事を提案する。しかし、大友はそんな片岡の提案を拒否し、韓国マフィアのフィクサーを頼って行った。しかし、大友の出所を知った石原は大友の命を狙って殺し屋を送り込んできた。そこで、大友は木村と和解し、加藤と石原にケジメをつけるため、片岡の提案で花菱会の協力を得ることにする。そして花菱会の精鋭を使い、舟木を拉致し前山王会会長の死が加藤の手によるものだという証言をボイスレコーダーに録音する。花菱会はこの録音を加藤に聞かせ石原が加藤の追い落としのために舟木に自供させたと告げるのだった。石原は大友と木村によって仕組まれたと気づき彼らの元に向かうが、逆に捕まり大友らになぶり殺される。一方、加藤も舟木の録音が山王会の幹部たちに送られ、引退を余儀なくされた。こうして、カタはついたので、木村は花菱会に大友ともども組をもらおうと提案するが、組は木村組だけでいい、俺は木村組の若い衆でいいと言い残しその場を去る大友だった。その後、韓国フィクサーの手を借り、加藤を刺殺する大友。この加藤殺しで木村組は警察のがさ入れが行われ、加藤の側近だった配下に木村は射殺される。こうして、山王会の力は大きくそがれ、花菱会による関東への橋頭堡が築かれていった。そうした裏での画策をした片岡に対して、大友は木村の葬儀を前にひそかに拳銃を手渡そうとした片岡を射殺する。
 2作目は弱小組の悲哀というより、欺し欺されるという人間模様を中心に描かれていて、前作よりパワーダウンしていると思った。残虐シーンも声を裏返させ威張りちらす加瀬亮がバッティングセンターの投球マシーンから繰りだされるボールの標的にされるといったシーンぐらいだった。前作はキャストの意外性もあったのだが、今回はそうしたところもなく、逆に高橋克典などは役に埋没され目立たなかった。これで、この種の映画は打ち止めにした方がいいとおもった。



監督:北野武
出演:ビートたけし、西田敏行、三浦友和、小日向文世、加瀬亮、中野英雄、松重豊、桐谷健太

2012年日本映画        上映時間:112分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

I'M FLASH!
 新興宗教「ライフイズビューティフル」の三代目教祖の吉野ルイは、ある夜バーで飲みダーツに興じていた。そこで知り合った謎の美女・流美と二人でドライブをする。ところが、流美はルイの教団の信者だった妹が自死したのは、ルイの責任だとなじり、拳銃を向ける。しかし、ルイは教団はインチキだと認め、好きにしろと言う。それでも車の中での話から精神世界で理解しあったところで、バイクと正面衝突しバイクの少年は即死流美は意識を失ったままになる。ただ一人ルイだけは無傷であった。教団の施設があるのは南国の島で、警察に拘留されることもなく、ルイは教団の施設でごろごろしていて、たまにスキューバダビングをし、銛で魚を捕ったりしていた。ただ、この教団をめぐっては、なぜか教祖を狙う人間がいて、3人のボディガードが雇われた。教団はルイの母や姉が仕切っていて、交通事故の際の飲酒運転をもみ消そうとやっきになっていた。ルイはもう、教祖を辞めると言い出す。母はルイの姉の子どもが9歳になっているので、この子を四代目に据えようと考え、密かにルイの抹殺を命じる。ボディガードの3人はある日一人のヒットマンを射殺するが、教団幹部から今度はルイを殺せと命ぜられた。そして、この3人とルイとの銃撃戦が繰り広げられ、ルイは死んでしまう。すると、意識不明だった流美は覚醒する。
 ボディガード役の松田龍平は最初からニヒリストで生も死もあまりこだわらず、淡々と「人殺し」を遂行する。ただ、新興宗教を舞台にしていて、テレビ画面や教義を書いた本などは出てくるが一般の信者が出てこず、インチキの実態が描かれていない。しかも、教祖は初代からの直系の男子ということで、実はルイの兄貴はいるのだが、教祖になるのを拒否し、ゲイとして女装し教団に寄生している。そのあたりは、全く説明不足。さらに教祖は何故、誰に狙われているのかもよくわからない。そして、ルイと流美がどちらかが死んでも一方のなかで生きていくといった台詞が事故直前の車内で交わされ、ルイの死後に流美がよみがえる。
 ともあれ、主題も何もわかりにくく、役者も使い切れていない。銃撃戦でも、薬莢が飛んで出たりリアル感はあるものの、何だか中途半端な印象だ。それと、車のなかでの会話は運転中の人物は隣の人物の方を凝視するのはありえないでしょう。あれでは、バイクとの事故以前に事故ってしまうはずだと思う。


監督:豊田利晃
出演:藤原竜也、松田龍平、水原希子、仲野茂、永山絢斗、板尾創路、北村有起哉、大楠道代

2012年日本映画    上映時間:91分  

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

オレンジと太陽
 1986年イギリスのノッティンガムで社会福祉士として働くマーガレットは、養子として育った人々のケアのミーティングに出ていた。会も終わり家に帰ろうとした時、突然シャーロットという女性から声をかけられた。彼女は、4歳の時に集団でオーストラリアに移民をさせられ、実の親の存在も知らないので、その真相を知りたいと訴えるのだった。夜も遅く、唐突な訴えに明日オフィスに来て欲しいというマーガレットに実は今日の最終便でオーストラリアに帰国するからと、彼女が持ってきた資料を託して帰っていった。それから何日か後、再び養子たちのミーティングに出たマーガレットはそのなかの一人の女性から、実は幼い頃オーストラリアに行った弟ジャックと何十年ぶりに再会した話を聞いた。この二つの話から、マーガレットはいろいろと調べていくと、イギリスから多くの子どもたちが移民としてオーストラリアに移住していた事実が浮かび上がってきた。そして、シャーロットと再会し調べていくと、彼女の母親は生存していてシャーロットはイギリスで養父母に育てられていると思っていたこともわかり、再会することができた。こうした事実に衝撃を受けたマーガレットは、役所に意見書を出し、上司から2年間調査できるような環境を与えられた。そこで、マーガレットはソーシャルワーカーの夫と2人の子どもを残し、単身オーストラリアに行くことになった。彼女のことは地元のマスコミでも取り上げられた。現実際にイギリスから渡航した人々からの聞き取り調査からはじまった。すると、こうした児童移送が19世紀からおこなわれ、1970年代まで続いていたこともわかった。そうした1人の女性は、イギリスの児童擁護施設から移送され、以後40年間モップを持ち床掃除を続けていることを明かした。一方、こうした児童を数多く受け入れてきた、キリスト教兄弟団の運営する孤児院が注目された。そこの出身者たちかの証言が明らかにされ、人里から遠く離れた施設のなかでは性的虐待や肉体的虐待が公然とおこなわれて、多くの人々の心に癒やしきれない傷を深く負わせていた。しかし、こうした教会を支持する動きもあり、マーガレットの活動を様々に妨害してきた。しかし、この孤児院の出身のレンや、その他ジャックなどの孤児たちの「自分は誰なのか」という素朴な問いに応えようとするマーガレットの活動は胸を打つ。
 英、豪両政府はこの児童移民の事実に2010年ようやく謝罪をしたという。マーガレット夫妻は現在も児童移民の人々とともに調査と支援を続けている。こうした歴史の狭間に埋もれた悲劇はまだまだ数多くあるのだろうと思ってしまう。


監督:ジム・ローチ
出演:エミリー・ワトソン、デヴィッド・ウェンハム、ヒューゴ・ウィーヴィング、リチャード・ディレーン、ロレイン・アッシュボーン


2010年英映画    上映時間:106分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

声をかくす人
 アメリカ南北戦争で北軍の勝利が決定的となった1865年4月14日夜、ワシントンのフォード劇場で観劇中に俳優のジョン・ウィルクス・ブースによって暗殺された。同じ頃、国務長官のウィリアム・スワードもルイス・パウエルとデヴィッド・ハロルドの二人に襲われ重傷を負っていた。さらに、ブースはジョージ・アツェロットにアンドリュー・ジョンソン副大統領暗殺を命じていたが、これは未遂に終わっている。リンカーン大統領が亡くなり、未だ戦時体制にあって、スタントン陸軍長官はすぐに、犯人逮捕に陸軍を動員した。そして、実行犯のブースはその際射殺された。残りの共犯者たち8名が逮捕された。スタントンは彼らの裁判を自らの意のままになる軍法会議でおこなった。これには、反対論もあったが、強引に押し切られた。その弁護士として、ジョンソン上院議員に北軍大尉で弁護士でもあるエイキンが指名された。当初、弁護を引き受ける気がなかったエイキンだったが、ジョンソンの民間人を軍法会議で裁くということの違法性と、あらかじめ全員を死刑にするという筋書きに、合衆国憲法の精神に反するという言葉にほだされ、メアリー・サラットの弁護を引き受けた。メアリーは、この地で下宿屋をやっていて、容疑者たちのアジトとして利用され、彼女もこの計画に荷担していたという容疑だった。しかし、エイキンが調査すると事件前に姿を消し、未だに逃亡しているメアリーの息子ジョンこそがブースの仲間だということがわかった。静かに自らの無実を訴えるメアリーだが、軍法会議では被告の陳述を認めず、エイキンが調べた事実も、偽証と一方的な訴訟指揮によって無実のメアリーまでも有罪で死刑にしようとしていた。エイキンはこのような、法にのっとらない軍法会議の違法性を訴えながらも、結局メアリーは女性で初の絞首刑となった。
 軍法会議で民間人を裁いたり、大統領暗殺犯は死に、他の国務長官傷害事件や副大統領殺人未遂といった事件に関して、死刑判決というのは、明らかにいきすぎで、現在ではせいぜい懲役何年ぐらいだと思う。当時は戦争末期の混乱期で、報復的な意味もこめて、素早い厳罰をくだすというスタントン意向が貫徹されている。これに対して、あくまでも公平に法の精神にのっとり、弁護活動を展開したエイキンはえらかった。後にワシントンタイムスの初代編集長になったのも、頷ける。


監督:ロバート・レッドフォード
出演:ジェームズ・マカヴォイ、ロビン・ライト、ケヴィン・クライン、エヴァン・レイチェル・ウッド、ダニー・ヒューストン


2011年米映画     上映時間:122分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

ザ・マスター
 第二次世界大戦に海軍兵として参戦したフレディは、戦争のストレスからアルコール依存症になる。戦争から帰還しても、PTSDとアルコール依存から抜けきれない。デパートのフロアーで写真館の仕事に就くが、店の女性をナンパしたり、気にくわない客と殴り合いすぐに辞めてしまう。その後も農作業の仕事をするが、手作りのアルコール飲料をメキシコの老人に勧め意識をなくさせてしまい、ここからも追われてしまう。1950年フレディは、酔って港を歩いていて、偶然見かけた船に乗り込んでしまう。その船はランカスター・ドッド、通称「マスター」率いる新興宗教「ザ・コーズ」の信者や家族の乗る船だった。マスターはフレディを咎めることなく、持っていた自家製アルコール飲料が気に入ったということで、もっと作ってくれるなら航海に同行させるという。そして、フレディはマスターからカウンセリングを受け、心の闇からすこしづつ解放されていく。そしてマスターへの心酔から、彼への批判的な人物を暴力で叩きのめす。そして、マスターを警察が逮捕に来るが、その際フレディが盾になろうとして共に捕まってしまう。留置場で二人は罵りあい、反目するが、フレディはマスターの元に戻る。ただそんなフレディに批判的なのは、マスターの妻ペギーで、フレディに禁酒を迫る。マスターは気まぐれで、娘夫婦とフレディと大平原でバイクをすっ飛ばす。すると、フレディはバイクに乗ってそのまま行方をくらませる。そして、かつての恋人の元を訪ねるが、彼女はすでに結婚して遠くで暮らしている。再び、酒浸りの生活を続けているフレディはマスターたちがイギリスで活動していることを知り、イギリスに向かう。しかし、かつてのような関係には戻れない。
 コーズのうさん臭さやマスターについてはさっと表面だけが描かれている。このマスターと対じするフレディはアルコール依存症で母親が精神を病んでいたということもあって、不安にさいなまれている。そうした不安定な精神と葛藤するためかフレディは暴力とアルコールにのめりこみ、猫背でポケットに手を入れて鋭い眼光で睨みつけている。結局のところホアキンと、フィリップシーモアの演技合戦を見るだけになってしまう。内容もフィリップシーモアがアカペラで歌ったり、女性だけがなぜかヌードになっていたり、あまり理解できない場面も多々あった。全体的には一般受けはしない作品だ。それは、前作「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」は3人の観客だったが、今回も5人という数字に表れている。


監督:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:ホアキン・フェニックス、フィリップ・シーモア・ホフマン、エイミー・アダムス、アンビル・チルダーズ、ローラ・ダーン

2012年米映画    上映時間:138分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

クラウドアトラス
 この作品は6つの物語から構成されている。最初は1849年アダム・ユーイングの物語。彼は妻の父親から頼まれた奴隷売買の契約書をもって南太平洋のチャダム諸島からアメリカまで船で帰途につく。その間の話が「太平洋航海記」として出版された。次は1936年若き音楽家フロビシャーがユーイングの航海記を読んでいる。彼は「クラウド・アトラス 六重奏」を作曲するが、高名な老作曲家エアズに奪われそうになり、彼を銃で撃って自らも死を選ぶ。そして、彼の同性愛の恋人シックススミスに最後の手紙を書いた。1973年物理学者となったシックススミスは、原発事故に関するデータを持っていた。そこで、偶然知り合ったジャーナリストのルイサ・レイにその文書を渡そうとするが、殺し屋に狙われる。次に2012年、ルイサの書いた「半減期」という本を読んでいるキャヴェンデッシュは、出版社を経営している。出版したある本が、作者自身殺人事件を冒し、話題となりベストセラーになった。しかし、作者の弟たちに法外な金を要求されたため兄に助けを求めた。すると兄は、キャヴェンデッシュを老人介護施設に監禁してしまう。さらに2044年ネオソウルでは合成人間が酷使されていた。複製種ソンミ451は革命家のチャンに助けられ、彼らとともに戦う。しかし、戦いは敗北し2321年のハワイには、ソンミの言葉だけが語り継がれていた。しかも、文明は崩壊し、島民たちは未開の生活をしていた。
 基本的には、奴隷制度や同性愛者さらには人造人間といった異なるものへの差別と偏見へのアンチという視点や原発といった人間の生存を脅かすものへの対峙が主題となっている。それが、時系列ではなく、本や音楽、映画といった物語のキーとなるところで、場面が変わったりするので、けっこうわかりづらい。それでも全体を通して、人間は結局、強欲と他人を虐げるという属性からか、やがて文明ともども滅ぶといった暗示をおこなっているようにも見て取れる。ただ、その最後の望みの避難先が宇宙で、地球がはるか遠くに見えるところというのも、何か印象的だった。また、魂というのか転生が繰り返されるごとに浄化されていくというくだりがトム・ハンクスによって描かれているのだろうか。なかなか考えさせられた作品だった。


監督:ラナ・ウォシャウスキー 、トム・ティクヴァ 、アンディ・ウォシャウスキー
出演:トム・ハンクス、ハル・ベリー、ペ・ドゥナ、ヒュー・グラント、スーザン・サランドン

2012年米、独、香港、シンガポール映画
上映時間:172分

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