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2012/11
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ミッドナイト・イン・パリ
 アメリカで脚本家として売れっ子のギル・ペンダー は婚約者イネスの父が仕事で夫婦そろってパリへ行くことになり、そこにギルとイネスも同行する。ギルはパリに住むのが夢で、大はしゃぎだ。それと、今度はギルが小説を書きはじめている。偶然パリで、イネスの元カレで大学に講義やってきたポール夫妻と出くわした。そこで、二組のカップルでロダンの彫刻を見に美術館に足を運ぶ。得意満面のポールは蘊蓄を披露する。しかし、どうにもそんなポールが気に入らないギルだった。夜、ワインの試飲会に行き酔ったギルは一人で散歩をする。道に迷ったギルは12時の鐘がなって、たまたま通りかかった黄色のプジョークラシックに誘われるまま乗り込んだ。すると、車中にはスコットとゼルダ・フイッツジェラルド夫妻がいる。着いたところでは、コール・ポーターがピアノの弾き語りをしている。次ぎにスコットに誘われて行ったところでは、アーノルド・ヘミングウェイや、ジョセフィン・バーカーがいるではないか。小説談義に花を咲かせ、ギルは自分の小説を見て欲しいとヘミングウェイに頼むが、彼はガードルード・ステインに見てもらえと彼女を紹介する。彼女は承諾し、翌日原稿を持ってくると約束する。一夜明けても興奮が冷めやらないギルはその夜も、同じ場所から90年前のパリにさまよいこむのだった。翌日はヘミングウェイとともにスタインの家へ行く。すると、そこにはパブロ・ピカソとその愛人、アドリアナがいた。彼女の肖像画をめぐっての論争の最中だった。しかし、ギルはアドリアナに一目惚れしてしまう。こうして、時空を越えた恋が始まる。しかも婚約者イアナもいて悩むが、次ぎに会ったサルバドール・ダリやルイス・ブニュエル、マン・レイらのシュールリアリストからは、「それはごく自然なことだ」と言われてしまう。そんな日々のなか、現在のパリでの生活でも、ポールと浮気をしているイアナのことがわかり、結局彼女と別れ、パリに住んで小説をかくことを決意するギルだった。
 多分にウディ・アレンの若い頃のパリへの憧れが下敷きになっていると思われる。1920年代はレ・ザネ・フォルの時代とも言われヘミングウェイやダリたちに憧れるギルに対して、その時代の芸術家たちはベル・エポックの時代こそが素晴らしいと賞賛する。現代人も古きよき時代に憧れるが、それは無いものねだりで、その時代の良さが返って認識できていないというあたりが描かれている。ただ、共和党支持のイネス両親が鼻持ちならない振る舞いとして描かれていて、結局彼らとの決別はそれでいいと思った。蛇足だが、ロダンの彫刻の説明をする学芸員役が前フランス大統領サルコジ夫人のカーラ・ブルーニだったとは驚きだ。


監督:ウディ・アレン
出演:キャシー・ベイツ、エイドリアン・ブロディ、カーラ・ブルーニ、マリオン・コティヤール、レイチェル・マクアダムス、マイケル・シーン、オーウェン・ウィルソン

2011年米・西映画     上映時間:94分
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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

汚れた心
 第二次大戦末期のブラジルでは、日本との国交が絶たれていた。そのため、日本は負けるわけがないという思いに依拠した日本人移民たちが多くいた。ポルトガル語のラジオ放送では日本の無条件降伏の報道があった。そこで日本人たちの間でも疑心暗鬼になっていた。そんな折り、日本人の集まりで、大和魂というビラを書いている渡辺という元日本軍の大佐が「日本は負けたというデマが流れているが、すべて敵国の謀略だから、騙されてはいけない」と演説をしていた。すると、そこに警官たちがやって来て、集会を解散させ、日章旗を引きずり下ろした。隊長のガルシア大尉は、日章旗で靴を拭き、抗議した日本人松田を殴り倒した。このことに腹を立てた渡辺は日本人を募り、暴行したガルシアを引き渡せと息巻いて警察署に押しかけた。すぐに応援の部隊が呼ばれ日本人たちは、拘束され取り調べられた。その時通訳として一人の日本人青木が立ち会った。彼は日本が戦争に負けたことを冷静に受けとめていた。それでも、弁護士の仲介でなんとか全員釈放されたが、渡辺だけは怒っていた。通訳の青木を敵の片棒をかつぐ非国民と決めつけた。そして、ともに行動をした写真館を経営する高橋に青木を殺すように日本刀を渡すのだった。高橋は、妻みゆきと平穏に暮らしていた。そして、青木の家の壁には国賊と大書されていた。みゆきは日本人学校で教師をしており、生徒の一人あけみに国賊の意味を聞かれ困惑する。青木は妻と子どもだけは引っ越をさせるが、自分だけは残った。すると、逡巡した高橋が深夜青木の家を訪ね、殺害してしまう。しかし、渡辺を中心にした日本人たちは、高橋を庇護する。血のついた身体を洗うみゆきは複雑な思いに駆られる。一端こうした行動が始まると、歯止めがきかなくなる。日本の敗戦を認識している日本人たちが渡辺の命令で次々に殺害されていった。こうしたなか、日本人の組合長佐々木は、ブラジルの保安官の許可を受け日本人を召集し、日本の敗戦を正式に伝える。しかし、それでも、日本の勝利を疑わない渡辺たちはその場から立ち去る。佐々木の妻なおみは夫にもしもの時は娘のあけみと二人で日本に帰ろうと決心していた。すると、こんども高橋が日本刀を持ってやって来た。佐々木の死を知ったあけみは葬式のあと家を出る。みゆきも家で飼っていた鶏を全て殺し、あけみとともに家を出てしまう。しかし、ようやくポルトガル語の新聞に掲載された写真の複写をした高橋はようやく日本の敗戦に気がつく。そして、逆に渡辺に命じられて自分を殺しに来た日本人を殺し、渡辺の家に行き彼を殺してしまう。ようやく、悔い改め警察に自首する高橋だった。
 遠いブラジルの地にあっても、「神国日本」という教育に慣らされ、侵略を是としての思いに強く影響されていた異国の日本人たち。そして、そうしたイデオロギーを声高に語る日本人。実際多くの日本人間でこうした殺戮が起きたという。今安倍の国防軍構想や教育の右翼的再編の構想などを見るにつけ、過去のこのような道に舵を取ろうとしてしているという風に思えてしまった。
 黄色を基調にした画面は不気味さが漂っていた。



監督:ビセンテ・アモリン
出演:伊原剛志、常盤貴子、奥田瑛二

2012年ブラジル映画  上映時間:107分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

アメイジング スパイダーマン
 ピーター・パーカーは高校生で、伯父夫婦に育てられている。それは、パーカーが幼い頃、父親リチャードがある研究をおこない、身の危険を感じて幼子を兄のベンに預けて夫婦で身を隠したという事情があった。ピーターは正義感が強いがどちらかというと内気だった。同級生のグウェン・ステイシーに気はあるが、なかなか打ち明けられない。そんな折り、たまたま地下室で父リチャードの残した鞄を見つけたパーカーは夢中になって中身を調べた。そこで、何かの研究のメモを発見した。そして、父の同僚だった研究者カート・コナーズ博士 についてネットで検索しオズコープ社にいることを知った。早速、オズコープ社に行きたまたま見学グループに紛れ込むことができた。すると、その案内をする係がグウェンだった。彼女はオズコープ社のチーフインターンとしてコナーズ博士の指導を受けていた。パーカーは博士の研究室に潜りこむことに成功したが、中で多くの蜘蛛を飼っていて、その中の一匹に噛まれてしまい、あわてて外に出た。すると、彼は身体に妙な感覚を覚えいきなり力がみなぎり、手は蜘蛛のように粘着力を持つのだった、帰宅途中ごろつきに絡まれるが瞬時に撃退してしまう。高校にいってもこれまで絡まれた、同級生を圧倒してしまう。ピーターはこれが、コナーズ博士が研究していたトカゲの再生力を人間にも応用すべく遺伝子交配との関連があるのではないかと考え、改めて彼と会って話しをし、父の研究との関連を探ろうとした。その際、コナーズ博士が悩んでいる研究のヒントにと父のノートに書いてあった数式を教えた。これが、コナーズ博士の研究にぴたり合い、トカゲのしっぽの再生能力を人間にも応用できる血清を抽出できた。彼はさっそく、実験で失った片腕の再生を図ろうとそれを自らに打つのだった。一方、パーカーは伯父との約束を忘れてしまった。それを注意され、外にとびだしてしまう。後を追った伯父のベンはコンビニ強盗に撃たれ死んでしまう。打ちひしがれるパーカーは自らの力で伯父を殺した男を捕まえようと夜な夜な町を歩く。時には弱い者の味方になって助けたりする。やがて、そうした行動は警察にも知られるようになる。すると、パーカーは蜘蛛の模様の入った衣装を作り、マスクも準備しスパイダーマンとして活動をはじめる。そうしたなで、グウェンと仲よくなる。ある日、彼女から食事に誘われ、家に行くことになった。そこで、彼女の父親がニューヨーク市警の警部ジョージだと知る。彼はスパイダーマンは迷惑でむしろ警察で逮捕すべきだというのだ。こうしたなか、コナーズ博士は血清を打ったものの、腕の再生は当初出来たものの、その後最終的には巨大なトカゲへと変身し、リザ-トという怪物に変身してしまった。パーカーはこのリザートとの対決をするのだった。
 この作品は、かつての旧シリーズをリブートしたというもの。そこで前作のテーストを残しつつ父親探しと父の研究ということをリンクさせ、主人公も生物学的知識を持ちスパイダーの能力を強化してスパイダーマンとして活動する。ともあれ同じアメコミ原作でもバットマン新シリーズは別格として、アメコミを下敷きにしたストーリーは何か違和感を感じさせる。それは、旧シリーズでも同じなのだが、この違和感というかもの足りなさは何なのだろうか。リブートの効果はあまりないと思った。


監督:マーク・ウェブ
出演:アンドリュー・ガーフィールド、エマ・ストーン、リス・エヴァンス、デニス・リアリー、マーティン・シーン、サリー・フィールド

2012年米映画    上映時間:136分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

のぼうの城
 織田信長の後天下統一にむけ豊臣秀吉が、最後に残った、関東の雄・北条攻めをおこなった。関東には北条の二十を超える支城があった。そこに秀吉軍が総攻撃をかけることになった。そのうちの忍城では城主成田氏長は小田原城の守備のため手勢を引き連れて出発。氏長は叔父でもある家老の成田泰季に後を託すのだが、密かに豊臣方に内通し降伏する旨を伝えてあった。一方、豊臣方は秀吉が石田三成を忍城攻めの総大将に任命する。日頃から他の諸侯から三成は武功のなさを指摘されていたから、降伏の密約のある忍城攻めにあえて三成を指名したのは秀吉の配慮であった。三成は参謀の大谷吉継、長束正家らとともに2万の大軍を率いて忍城に向かった。一方、忍城では、成田泰季が突然倒れてしまう。後は、泰季の子で城主氏長の従兄弟である成田長親が引き継ぐことになる。しかし、この長親は領民からは「のぼう様」の愛称で呼ばれていた。のぼうはでくのぼうからとったもので、日頃から百姓たちにまざって田楽囃子に乗った田植えを見物するのが趣味だった。たまに、農作業を手伝うが、かえって百姓たちの手間を増やすだけなので、もっぱら見学だけということになる。この長親と幼なじみで歴戦の強者、正木丹波に城に連れ戻され、軍議を開く。主戦派は剛勇の柴崎和泉守と自称知将の酒巻靱負だ。しかし、肝心の長親は態度を決めかねている。2万の大軍に対し、忍城には500の将兵しかいない。そこに、三成の命を受けて、長塚正家が尊大に振る舞い、早々に降伏し開城をするよう申し入れに来た。そうすれば、領地は安堵するというのだ。ただ、当主氏長の一人娘甲斐姫は秀吉の側室として差し出せというものだった。すると、突如長親は「戦う」というのだった。密かに長親に恋心を抱いていた甲斐姫は「私のために開戦を決意した」と思いこむ。開戦の知らせは百姓たちにも伝えられる。すると、「のぼう様」が決めたのならと百姓たちも手に手に武器を携え、食料を持って城に結集する。三成は、これで武功を上げられると期待する。そして、2万の大軍を忍城に進軍させる。三成は本陣を丸山古墳に置いて様子を見ていた。しかし、少数の忍城の将兵だが、城の周りにある堀や池など地の利を生かし、三成軍を撃破する。すると、三成はかつて秀吉とともに参戦した高松城を水攻めにしたことを思いだし、ここも水攻めにすることを決意する。すぐさま突貫工事が開始され、周辺の百姓たちに金の力を見せつけ堤を完成させ利根川と荒川の水を引き入れ忍城を水に浮かぶ城にしてしまった。城では、将兵や百姓たちが意気消沈し、敗北感に覆われていた。そこで、長親がある夜、意を決して船で丸山古墳に向かった。長親は顔を白塗りにし、田楽囃子をバックにいきなり船上の舞台で踊り出す。すると、三成軍の兵たちは手拍子をならし、すっかり長親の踊りに引き込まれてしまう。苦々しく思った三成は狙撃兵に長親を撃つよう命ずる。衆目のなか、長親は撃たれ水上に消える。すると、忍城側では、驚愕とともに再び士気が高揚する。さらに、堤の外にいた忍の百姓が「のぼう様を撃ちやがって」との思いから、堤の土嚢を外しはじめた。すると、周辺の百姓たちも駆けつけ遂に、堤を決壊させるのだった。
 元々、和田竜の映画脚本で松竹の木戸賞を受賞したものの、映画化は難しいとされ、小説にリライトされベストセラーをへての映画化だ。しかも水攻めのCGシーンが津波を連想させるとの配慮から上映が一年以上延期されてきた作品だ。野村萬斎のコミカルな演技と田楽囃子にのった踊りはさすがだ。CGの技術も駆使して見応え充分のできといえる。とは言え、水攻めの場面は、津波のような水が押し寄せるようになっていた。現地から見ると、利根川と荒川から水を引き入れたわけで、映画のような水が押し寄せるということにはならないと思った。ともあれ、邦画としてはテレビの焼き直しやコミック映画化に比べ格段によい作品になったと感じた。


監督:犬童一心、樋口真嗣
出演;野村萬斎、榮倉奈々、成宮寛貴、山口智充、上地雄輔、山田孝之、平岳大、市村正親

2012年日本映画     上映時間:145分

テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

スーパー・チューズデー  ~正義を売った日~
 アメリカの大統領選挙が終わったが、この作品は大統領選挙を舞台にしたもの。民主党の大統領候補マイク・モリスの選挙マネージャーとして仕切るのはベテランのポール。その右腕として優秀なブレインのスティーヴンは共和党対立候補の選挙マネージャーであるダフィからも注目されていた。そして、激戦区であるオハイオ州での闘いが繰り広げられるが、その最中スティーヴンはモリスの選挙事務所のスタッフでまだインターンの若い女性モリーと親しくなる。ある夜、ベッドをともにしていて、事務所からの支給品であるモリーの携帯電話にモリスから電話が入った。同じ電話機だったため、電話に出たスティーヴンにモリーが選挙期間中にモリスと一夜をともにし妊娠したことを告げた。そんななか、スティーヴンはダフィから電話をもらい、会わないかと誘われる。迷ったあげく、会うと共和党陣営に寝返らないかというものだった。すぐに断ったものの、ポールには後ろめたさもあって、すぐに報告はしなかった。すると、スティーヴンは知り合いの新聞記者アイダにダフィと会ったことが知られ、脅迫された。彼女にリークしたのはポールで、モリスへの忠誠心に疑問をもたれ、結局スティーヴンは選挙事務所を首になる。一方、モリーは中絶するためスティーヴンに伴われ、婦人科に行く。しかし、手術後スティーヴンが迎えに行くのが遅かったこともあり、一人でホテルに戻ったモリーは自死してしまう。しかしそれは、事故死として発表される。実は、モリーの父親は古くからの民主党の議員だった。そこでスティーヴンは起死回生の一手を打つ。それは、モリーの堕胎した子ども父親がモリスだという真相を秘密にし、オハイオ州の有力議員のトンプソンを副大統領候補とすることで選挙戦に勝利への展望を切り開くというものだった。モリスはその条件を呑み、スティーヴンを選挙マネージャーとし、ポールを解雇する。最終的にモリスは大統領選に勝利する。
 元々は戯曲だったものを、クルーニーが監督した作品。虚虚実実の駆け引きを駆使しての選挙戦の模様をうまく描いている。それにしても、モリーは男性二人に結局のところ弄ばれ、死んでしまうのは哀れだ。あわせて、スティーヴンという男は共和党陣営からちやほやされ、声がかかると迷いながらも相手側と会ってしまうというのは、駄目だと思う。さらに、候補者本人モリスにしてからモリーとベッドをともにするのは、これまた情けない。wowowで「ゲーム・チェンジ 大統領選を駆け抜けた女」という前回の米大頭領選で共和党の副大統領候補だったサラ・ペイリンを主人公にしたTVムービー観たが、これもドキュメンタリータッチでおもしろかった。やはり、大統領、副大統領の両候補は基本的に選挙スタッフが描くシナリオに乗っかって演ずるということだと明かす。そうでなければ、ブッシュJrのような男でも大統領が勤まるわけがないと改めて思った。



監督・脚本・製作:ジョージ・クルーニー
出演:ライアン・ゴズリング、ジョージ・クルーニー、フィリップ・シーモア・ホフマン、ポール・ジアマッティ、マリサ・トメイ、ジェフリー・ライト、エバン・レイチェル・ウッド

2011年米映画   上映時間:101分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

ドライヴ
 通称「ドライバー」は安アパートに一人で住んでいる。普段は自動車の修理工場で働き時々映画のスタントドライバーとして働いている。たまに危ない仕事である強盗の逃走車の運転も請け負う。ただ、それには条件がある。ひとつは同じメンバーの仕事は一回限りで、車で待つ時間はジャスト5分のみというものだった。この夜の仕事をはじめスタントの仕事までも仕切っているのはシャノンという修理工場の経営者だ。彼はかつて、スタントの仕事をしていた。しかし、バーニー・ローズという元映画プロデューサーの相棒のニーノの暴力でシャノンは骨盤を痛めて引退を余儀なくされたという過去があった。それでも、バーニーとの関係は続き、シャノンはバーニーから30万ドルを出資してもらいドライバーがレースに出られるように段取りする。そんなある日、たまたまドライバーは隣りの部屋に住んでいる若い女性アイリーンが幼い息子ベニチオを連れてスーパーの駐車場で故障した車に立ち往生しているのに遭遇した。そこで、ドライバーは車を修理工場に牽引し、二人をアパートまで送るのだった。これをきっかけに、アイリーンとベニチオと過ごすことが多くなった。そして、淡い恋ごごろ抱くようになったドライバーに対して、アイリーンもまた心を寄せていた。しかし、彼女には刑務所に服役している夫がいた。そして、出所の日が来た。夫のスタンダードは出所祝いのパーティの後ドライバーと顔を合わせ、妻と子どもが世話になったと礼を言う。それから数日後、アパートの駐車場で血だらけになったスタンダードと出くわした。事情を聞くと、彼は刑務所のなかでの用心棒代としてクックというギャングに金を請求されたというのだった。金を払わなければ、アイリーンとベニチオに危害を及ぼすと言われ、クックが指定する質屋強盗をクックの情婦ブランシュとともに決行することに同意する。ドライバーは逃走車を運転することにする。質屋に入った二人だが、ブランシュが金の入った鞄を持ってきた。その後で店から出てきたスタンダードは質屋の主人に射殺されてしまう。とりあえず、その場から逃げモーテルに潜伏したドライバーはブランシュから事情を聞くとクックがドライバーとスタンダードを裏切り当初とは違う高額な金を奪おうとしたというのだ。そんな時、モーテルはクックの手下二人に襲われる。ブランシュは撃たれて死ぬが、ドライバーは二人を倒し、逃げ延びる。その後、クックの店で強盗を陰で操っていたのはニーノだということを知る。そして、事件の真相はマフィアの金を奪おうということだった。事態が危ない方向に行っていることに気づいたシャノンは町を出ようとする。しかし、間一髪バーニに殺されてしまう。ドライバーはアイリーンに別れを告げ、ニーノを殺し、最後にニーノと対決する。
 かつて、「ドライバー」というライアン・オニール主演の映画があったのを思い出した。今回の作品は淡い恋ごごろを抱く孤独な青年で、ドライブテクニックが抜群で度胸もある主人公は、裏社会にも関わっている。それと、「シェーン」のように母と息子との関係というあたりも、古典的なパターンではあるもののなかなかよかった。


監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
出演:ライアン・ゴズリング、キャリー・マリガン、ブライアン・クランストン、クリスティナ・ヘンドリックス、ロン・パールマン


2011年米映画      上映時間:100分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

カルロス
 1949年南米ベネズエラの共産党員弁護士の子として生まれたリイッチ・ラミレス・サンチェスは、モスクワのパトリス・ルムンバ名称民族友好大学に留学する。その後、ヨーロッパに渡りPFLPと関係を持ち軍事訓練を受けて組織名をカルロスと名乗り、パリにいた。当時、PFLPはハイジャックを繰り返していた。そんななか、PFLPのパリにいた代表と頻繁に会っていた。しかし、カルロスたちのアジトがフランスの公安警察に察知され踏み込まれる。とっさに、彼らを殺したカルロスは逃亡する。PFLPからは叱責されるが、72年オランダのハーグで日本赤軍がフランス大使館を占拠する「ハーグ事件」では彼らの後方支援をおこなった。さらに、ドイツのグループとともにイスラエルの旅客機をロケット砲で襲撃しようと行動したりした。そんな活動を見込まれ、カルロスを指揮者とした1975年12月、ウィーンのOPEC本部襲撃事件が引き起こされた。これはイラクのサダム・フセインが裏で画策し、原油値上げの妨げとなるサウジアラビアのヤマニ石油相とイランの石油相をターゲットし、フセインから指名されたカルロスを先頭に閣僚会議開催中のOPEC本部を占拠した。しかし、世界的な世論もあり一端はドイツの旅客機に人質ともども離陸するが、アルジェリア、リビアも受け入れを拒否し、降り立つ飛行場はなく、窮地に追い込まれ結局ヤマニたちの身代金と引き替えに彼らを解放してしまう。作戦に参加したコマンドからカルロスは裏切り者と呼ばれる。この事件でカルロスは1976年にPFLPから追放される。その後、カルロスはシリアの庇護のもと東ドイツのシュタージ(東ドイツ情報部)やKGBと関係を持ち武器の輸出や、エジプトのサダト大統領暗殺などの依頼を受け各国での反政府活動を展開する。そうしたなか、妻も警察に捕まり、やがて釈放された後再び、共に暮らし子どもできるが、ソ連のペレストロイカに始まりベルリンの壁が崩壊したなかで、カルロスたちの居場所はなくなる。ついにはイエメンからスーダンへと居所を変える。妻とも別れるが、しっかり女性は伴っての行動をするが、インターポールを通じ特に因縁の深いフランスは執拗にカルロスを追及していた。そして、ついに病気で倒れていたカルロスは逮捕されフランスに連行された。
 映画の最初のころ、自らを世界革命をめざすマルクス・レーニン主義者であり、米帝国主義打倒と被抑圧民族解放を大義とすると語っている。しかし、女性との関係をはじめ、マルクス主義者としての行動がまったくない。宗教についても、後にイスラム教徒となるが酒浸りの生活を続け、思想的には左翼を名乗る資格などなく、単に東西の冷戦と中東のイスラエルとの関係という大きな政治のなかの一駒として使われた単なる「犯罪者」としての存在にすぎないという風に思った。それと、この作品にも出てくる日本赤軍、ドイツのアナキストグループ、等は新左翼潮流のはずだが所詮彼らも孤立した中ではそうした旧左翼の庇護の元に入って行かざる得なかったのだろうとも感じた。


監督:オリヴィエ・アサイヤス
出演:エドガー・ラミレス/アレクサンダー・シェアー/アフマド・カーブル/ノラ・フォン・ヴァルトシュテッテン/ジュリア・フンマー

2010年仏映画     上映時間:326分

テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

アルゴ
 1979年イランではホメイニ師の帰国でイスラム革命が進行していた。イランはそれまで、アメリカによる支援を受けたパーレビ国王による西欧化路線が敷かれていた。石油による利権は国王中心に集中し、国民は窮乏生活を強いられ、秘密警察が暗躍し独裁政治がおこなわれていた。そうしたなか、フランスに亡命していたホメイニ師の指導で反体制運動が盛り上がり、パーレビ国王は国外に脱出した。入れ替わりにイランに戻ってきたホメイニ師によって、イスラム原理主義によるイラン革命が成功した。一方、パーレビ前国王はがん治療のためアメリカに入国した。すると、イラン国内ではパーレビ前国王をイランに召喚するようにアメリカに要求した。そうしたなか、イラン国内ではアメリカ大使館に対して連日デモ行進がおこなわれ、11月4日ついにデモ隊は米大使館になだれ込んだ。慌てて、重要書類を焼却しようとする大使館員。しかし、時間がないので、シュレッダーにかけるものの、大使館はデモ隊に制圧されてしまう。その過程で6人の大使館員が密かに脱出しカナダ大使の私邸に匿われた。こうした事態に米政府は対応に追われた。ホメイニ師率いるイラン側は軟禁した米大使館員と交換にパーレビ元国王を引き渡せと求めてきた。このようななか、CIAのトニー・メンデスが救出作戦を練る。CIAと国務省はそれぞれで案を練るが、事態はなかなか進まない。そこでトニーは奇想天外な策を提案する。それは、イランを舞台にした映画製作をおこなうというものだった。この作戦が承認され、ハリウッドで著名なプロデューサーを雇い、彼を中心に「アルゴ」というSF映画の製作を大々的に発表する。そして、綿密な打合せをおこない、6人を製作スタッフに仕立て上げ、国外に連れ出そうとする。一方イランでは、拘束された大使館員の顔写真をシュレッダーから回収した紙片をつなぎ合わせ、人員の照合がおこなわれようとしていた。照合が完成すれば、逃げた6人のことがばれてしまう。追い詰められた6人もいちかばちかの作戦にのることになる。そして、作戦は実行に移された。
 結果はわかっていても、ハラハラドキドキの連続で一気に見せる。それにしても、革命以前はイランを裏で操り、それが破綻すると、今度は大使館員を密かに脱出させるCIAという組織のそら恐ろしさを実感した。しかも、実話をベースにしていて18年間極秘扱いにされ、真相は知らされなかったという。

監督:ベン・アフレック
出演:ベン・アフレック、アラン・アーキン、ジョン・グッドマン、ブライアン・クランストン
2012年米映画    上映時間:120分

テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

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