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カエル少年失踪殺人事件
 韓国の三大未解決事件のひとつだという、「カエル少年失踪事件」。1991年3月26日、大邱の城西国民学校に通っていた5人の小学生が失踪した。彼らは、カエルを捕まえに行くと言って、出かけ、そのまま帰ってこなかった。たまたま、その日には選挙があって、警察も忙しかったという。それでも、警察と軍が出動しのべ30万人も動員し山狩りがおこなわれたが、何ひとつ手がかりは見つからなかった。マスコミも全力で取材にあたっていた。その頃、MBSテレビでドキュメンタリーのディレクターをしていたカン・ジスンは、鹿の生態を撮った番組で賞を獲ったのだが、後にそれはやらせだったことがばれてしまった。そして96年に大邱の支局に左遷されたカン・ジスンは再び本社に戻るために、「カエル少年失踪事件」を調べなおすことにした。すると、アメリカの大学で学位を取ったファンという大学の心理学の教授の見解にふれることができた。さっそく、ファン教授と会って話しを聞く内に、彼は子どもたちが殺され、しかも犯人は近くにいるというのだった。こうして、被害者ジョンホの家をジスンとファン教授が訪ね、その時の印象で犯人ではと疑いをもった。二人はパク刑事に説明し、警察は大々的にがさ入れをおこない、マスコミも注視した。しかし、結果は何も出てこなかった。責任をとって辞表を支局長に提出したジスンだったが、逆に本社に呼び戻された。それから、数年が経過した2002年少年たちの白骨死体が家からそんなに離れていない山中で発見された。しかも、彼らは何者かに殺されたことがわかった。そして、ジスンは再び大邱に行き、パク刑事から捜査状況を聞き出し、重要な容疑者に辿り着いた。しかし、彼にはアリバイがあるという。しかし、ジスンは単身で彼のアパートに忍び込み、手がかりを見つけ、そのまま張り込んでいたが、眠りこけ逆に容疑者に発見され、車のナンバーを携帯で撮影されてしまった。そして、ジスンの娘が容疑者に一時連れ去られてしまった。その後、ついにジスンと直接対決するが、「証拠はあるのか」ということばにひるんでしまう。
 最初のファン教授の妄想とも思える推理というか予断でがさ入れされた被害者の両親のくやしそうな表情が印象的だった。それと、最終部分で容疑者の家に侵入したり、直接対決をしたりという部分はちょっとやりすぎかなと思った。全体的にみて、やはり同じ題材を取り上げた「殺人の追憶」には比べようもないと思う。


監督:イ・ギュマン
出演:パク・ヨンウ、リュ・スンリョン、ソン・ドンイル、ソン・ジル、キム・ヨジン

2011年韓国映画    上映時間:132分
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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

希望の国
 東日本大震災と福島第1原発事故から数年を経て、再び長島県で地震と津波によって原発事故が起きる。原発から20キロ離れた大原町で酪農を親子4人で営んでいる小野一家。当主の泰彦は、妻智恵子が軽い認知症を患っていることが気になっている。地震の後、原発が水素爆発を起こし、小野家の前には防護服の男たちがやって来て、立ち入り禁止の杭を打ちバリケードを張る。小野家はかろうじて20キロ圏から離れていたため強制避難は免れたが、向かいの鈴木家をはじめとした人々は避難所に入ることになった。泰彦は息子の洋一と妻のいずみにすぐに、ここから避難しろと命ずる。両親を残して行けないという息子に命令だからすぐに行けと言い、泣く泣く避難する二人だった。一方、避難所に入った鈴木家の息子ミツルは恋人のヨーコの両親と連絡が取れないでいて、心配になり二人で津波に襲われたヨーコの実家のあたりを懸命に探すが、手がかりない状態が続いた。一方、小野夫婦は二人で何とかやっていた。息子の洋一は避難先でいずみが妊娠したことを知り大喜びする。しかし、病院の待合室で同じ妊婦からセシウムが検出されたということを聞かされ放射性物質がけっこう遠くまで拡散している事実に驚愕し、ガイガーカウンターで数値を図り、防護服に身を固めるいずみだった。数週間後、大原町役場の志村と加藤は小野の家を訪ね、ここも避難勧告が出たので、早く避難して欲しいと言いにきた。さらに、飼っている乳牛たちにも殺処分の行政命令が出されていた。小野は息子にもっと遠くに行って「いい子を産め」と言い、ある決心をする。洋一は防護服を身にまとったいずみと最期の別れをし、乳牛たちをライフルで射殺する。そして智恵子とともに運命をともにする。
 福島以後の設定なのに、放射能を連発し、福島チェルノブィリを経験したという医者の口から「放射能過敏症」といった言葉が出てきたりしてがっかりしてしてしまった。本来、2度目の事故では日本の壊滅につながりかねないのだから、もっと政府や電力会社に対する抗議を第1にしなければならないはずだ。福島でおきた現実をそのまま使おうとして、雪の場面は福島のものを使い、同じ県内で20キロ離れた架空の大原町は晴天でしかも春の花が咲いているといったあたりも、気になった。結局、拙速な作り方でアラが見え見えでとにかく運命に流され最期にいずみが洋一に「愛があれば何でもできる」といった台詞がなみだながら語られる。こんな情緒で解決なんかできるはずもなく、希望の国ならぬ「絶望の国」を象徴しているのだが、こんな映画はいらない。何が若松孝二の遺志を継ぐなどと、よく言うよ。心中したり逃げたりすれば、結局のところ喜ぶのは権力ではないか。


監督:園子温
出演:夏八木勲、大谷直子、村上淳、神楽坂恵、筒井真理子、でんでん、吹越満

2012年日本映画     上映時間:133分

テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

モンサントの不自然な食べもの
 映画「フード・インク」でも描かれたモンサント社による普通交配の畑に混入した一代限りの遺伝子組み換え作物を莫大な賠償金を要求する訴訟によって、潰しにかかる場面が印象的だった。そのモンサント社をフランスの女性ジャーナリストのマリー=モニク・ロバンが追及するドキュメントだ。彼女はWEBでモンサント社について調べ、アメリカの現地に行って取材する。モンサント社を最初に有名にしたのはPCBの生産からだ。PCB は熱に対して安定性がよく、電気の絶縁性も高いことから電気機器の絶縁油、可塑剤、塗料、ノンカーボン紙の溶剤として広く使われてきた。しかし1968年日本で「カネミ油症事件」で食用油に混入したPCBから変化したダイオキシンによって健康被害を受けた事件で、その毒性が知られた。アメリカでは、このPCBの工場からの廃液を流した川の沿岸などで、多くの被害を受けた人の声が取り上げられた。その次に有名になったのは、ベトナム戦争で使用された枯葉剤が、このモンサント社で製造されたものだ。周知のようにベトナム戦で枯葉剤をヘリから散布したことにより、多くの子どもたちが「ベトちゃんとドクちゃん」のように産まれながらに健康被害を受けたことが有名である。この枯葉剤と基本的に同じ構造をもつのがモンサント社の除草剤「ラウンドアップ」だ。これは、雑草を枯らすために用いられるが、枯葉剤と同様毒性は強い。これの被害を受けているのは途上国で、皮膚の露出が多い子どもたちの足を中心に被害がでている。そして、現在はこのラウンドアップに耐性のある遺伝子組み換え大豆が全米で大量に生産されている。畑一面にラウンドアップが散布され、雑草が生えないなか大豆だけが成長し収穫される。こうした遺伝子組み換え作物の安全性に疑問を持った科学者は、そうした研究を発表したり、発言することによって様々な圧力と妨害をモンサントから受ける。逆にこうした安全性をチェックする全米の機関は政府共々モンサントからの献金で取り込まれてしまっている。こうした現実を見るにつけ、TPPによって一挙にこうした遺伝子組み換え作物が大量に入り込み、食品の表示からも遺伝子組み換えということが書かれなくなる恐れがある。そういう意味でも、この映画がTPP反対の根拠となると思う。


監督:マリー=モニク・ロバン

2008年仏、独、加映画    上映時間:108分

テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

別離
 ナデルとシミンの夫婦は一人娘で11歳になるテルメーとナデルの父の4人でテヘランで暮らしていた。シミンは娘の将来を思い、国外移住を計画し、ようやく許可がおりた。しかし、夫のナデルは父がアルツハイマーで父を残して国を出ることはできないという。それでは、離婚という話になるがアデルは離婚をしても娘の国外移住は認めないという。裁判所でも結論はでず、そのまましばらくはシミンだけが実家で暮らすことにする。そこで、家事と介護のためラジエーという女性を雇うことにする。ラジエーの家は郊外にあり、ナデルの家に来るまでにはバスを乗り継ぎ、朝5時には家を出なければならない。そのため、ラジエーは幼い娘も連れて来ることになった。ナデルのアパートは3階にあり、ゴミを出すのも大変で、幼い娘に頼むが、重くて引きずってしまい、かえってゴミ袋が破れ二度手間になってしまう。そして、ナデルの父が失禁するがイスラム教では見知らぬ男性が下半身を露出した身体に触れることが戒律に反するのかを気にするラジエー。翌日もそんな介護にてんやわんやだが、ナデルの父の姿が見えない。あわててさがすと、外に出ておりすぐに後を追うラジエーだった。ある日、ナデルが帰宅するとラジエー親子の姿がなく、父が手を縛られ、しかもベッドから落ちて気を失っているのを発見し怒りに震えたナデルは帰ってきたラジエーに今すぐ帰れと怒鳴るのだった。しかし、その日の給料を払って欲しいと訴えるラジエーを強引に玄関から押し出した。すると、ラジエーは階段で倒れて苦しんでいる。すぐに病院に行くが、彼女は妊娠をしていて19週目の胎児を流産してしまう。イランではたとえ胎児であろうと、ナデルが突き飛ばしたことが原因であれば、殺人罪に問われるということになり、彼は拘留されてしまう。判事はナデルがラジエーの妊娠を知っていたかどうかが問題だと言う。しかし、ナデルは知らないと主張する。しかし、ラジエーはテルメーの学校の女性教師が家を訪ねてきた際、妊娠のことを話題にし、女教師から産婦人科の病院を紹介してもらい電話番号を聞いた時に、ナデルもいたと主張。ラジエーの夫は失業中で、借金も抱え捨て鉢になっており、ナデルに当たり散らしテルメーの学校にまで行き女教師を詰問する始末だ。このままだと、テルメーに危害が加えられるのではと心配したシミンは示談にして金を払って決着をつけようと奔走する。そんななか、宗教的に示談にはできないという結論に達したラジエーが、シミンにあることを告白する。
 イランにおける格差、男女の立場、彼らを縛る宗教的な戒律のもと、二組の夫婦が、ひとつの事件をもとに、それぞれ各自が小さな嘘をついてしまう。それは、各自の関係をも揺るがしてしまう。宗教に帰依した社会での行動は、我々からはどうしても違和感がある。しかし、それは何ともしょうがないことだけに、歯がゆい思いがする。ただ最後にテルメーが両親の離婚に際してどちら側に行くのかという結論は明かさないままで終わってしまう。果たしてあの親子はこの先どうするのか、それは観客も考えよ、というメッセージなのだろうか。


監督:アスガー・ファルハディ
出演:レイラ・ハタミ、ペイマン・モアディ、シャハブ・ホセイニ、サレー・バヤト

2011年イラン映画           上映時間:123分

テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

少年と自転車
 児童養護施設に入所した11歳のシリルは、その現実を受け止めようとしない。父親と二人で暮らしていたアパートの自室に電話するが、電話はもう使われていないし、父親もそこにはいない。シリルは父に買ってもらった自転車を探しに、かつての自宅に行く。しかし、施設から迎えにきた職員相手に大暴れする。たまたま居合わせたサマンサという美容師にしがみつくシリルだった。これが縁で、シリルの自転車を見つけ、すでに売られていたものを買い戻して施設に届けてくれたサマンサに、シリルは週末だけの里親になって欲しいと依頼する。彼女は約束通り週末の里親になってくれたが、どうにも父が気になるシリルは自転車で手がかりを探すが父の行方はわからない。サマンサが自転車を買った人物からようやく、シリルの父の居所を突きとめた。二人で出かけ、シリルは久しぶりに父と再会する。しかし、彼は経済的に子どもを養っていける状態ではない。そのことをサマンサだけに打ち明ける。しかし、シリルにはあいまいな話しかしなかった。そこで、サマンサはもう一度シリルにきちんと話をするように父親に言う。そこで、父はシリルに冷徹に「もう、おまえとは会えない」と言い放つ。ショックを受けたシリルは帰途の車中で自らの顔をかきむしる。さらに、頭を車内でぶっつける。そんなシリルに優しく向き合うサマンサ。やがて、サマンサはシリルか俺のどちらをとると迫る恋人とも別れてしまう。そんなシリルに近づいてきたのは、団地では「密売人」と呼ばれている悪がきのボスだった。彼もかつて、シリルと同じ養護施設に3年間いたことがあり、現在は団地で祖父母と暮らしていた。自らの経験もある「密売人」うまくシリルを取り込んで、自分が勤める書店の主人をバットで殴り売上げを奪えとシリルに命じる。サマンサはシリルが「密売人」とはつき合うなと厳命をし、シリルに見合う少年を紹介する。しかし、シリルは「密売人」の命令通り書店主を襲い、遅れて出てきた彼の息子までも殴り倒し金を奪った。しかし「密売人」は顔を見られたことを察知し、金は受け取らず逃げていった。思いあまったシリルは父の元に自転車を走らせた。しかし、父もまた「俺を犯罪者にするのか」と言い放ち、金を受け取らない。サマンサのところにはすぐに、警察の呼び出しがあった。結局、金も戻り怪我の治療費を分割で支払うことで示談が成立した。そして、サマンサと二人郊外に自転車でピクニックに行き、養子として育てることを打ち明けるサマンサ。しかし、幸せな暮らしがスタートしようとしたとき、偶然にも書店主の親子と遭遇したシリル。書店主の息子は殴られたことを根に持っており、シリルに襲いかかる。そして、唐突に映画は終わる。
 この映画の元になったのは、2003年に日本に来たジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ監督が日本の養護施設で親を待つ子どもの話を聞いたことだという。親との関係を一方的に遮断された子どもたちの痛みや心の傷は計り知れない。かつて「葦牙(あしかび)」というドキュメンタリー映画でも、こうした子どもたちが姿を見たことがある。掛かることはない電話機に執着したり、自傷行為で心の隙間を埋めようとする描写は胸が痛む。それと対照的にサマンサの優しくシリルを受け入れるのもすごい。シリルのちょっとした態度にも腹を立て怒鳴りつけるのではないかと思いながら見ていた。こうしたなかで、傷ついた子どもが精神的に立ち直るためには、癒やすためのやさしさと時間がかかるということを示しているのではなかろうか。それと、唐突な終わり方も、現在進行形ということのメッセージだと思った。


監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ
出演:セシル・ド・フランス、トマ・ドレ、ジェレミー・レニエ、ファプリツィオ・ロンジョーネ
2011年ベルギー、フランス、イタリア映画
上映時間:87分

テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

孤島の王
 1915年、ノルウェーのオスロの南方にあるバストイ島にあった少年矯正院が舞台で、実話を元にしている。この島に送られてきたエーリングとイーヴァルはいきなり、これからC棟に入るのだからC19とC5と呼ぶと言われプローテン寮長に言われ、丸坊主にされ風呂に入れられた後、居丈高な院長に会う。彼は、二人に必ず「院長先生」と呼ぶように言い、本来は刑務所行きのところを何とかここにいられるようにしてやったのだと、恩着せがましく言うのだった。この施設はキリスト教の教義の下子どもたちを矯正し、院長の判断と委員会の承認によって卒院することができるという仕組みだ。エーリングの指導はC1のオーラヴがあたることになったが、彼は近々卒院を控えていた。しかし、エーリングは隙あらばこの施設から脱走しようと考えていた。一方、入所早々イーヴァルの時計がなくなるが、プローテン寮長が駆けつけ犯人をすぐに見つけ出した。その後、冬場で雪の降る屋外での作業となるが、イーヴァルだけは屋内の洗濯室での作業となった。外での作業でエーリングは木の伐採に使った小型ののこぎりをわざと折り、その破片を隠して手に入れた。洗濯室のイーヴァルはプローテン寮長から性的虐待を受けていた。そのことに気づいたオーラヴは院長に報告するがまともに取り合ってくれない。それでも、イーヴァルを屋外作業に配置を換えた。そんな中、エーリングは脱走する準備を整え、ボート小屋の鍵を隠し持っていたのこぎりで切りボートを引っ張り出そうとするとイーヴァルが自分の連れて行ってくれと懇願する。しかし、エーリングは「お前は足手まといになるから、帰れ」と言い、一人でボートをこぎ出した。イーヴァルはエーリングが脱走したことを寮長に知らせる。しかし、エーリングのボートは翌朝対岸で発見された。数日後捕まったエーリングは再び島に戻された。一方、イーヴァルは仲間を売ったということで、他の仲間からはつらく当たられた。そして雪の舞うなか、突然海に向かって歩いて行き、そのまま海に入り自らの命を絶ってしまう。このイーヴァルの死をめぐって優等生のオーラヴは寮長の責任を追及しようとする。いったんは、島を追われると思われたのだが、オーラヴが晴れて卒院という日に再び寮長が戻ってきた。それに切れたオーラヴは彼に殴りかかっていった。エーリングも加勢をするが、もう一人の生徒とともに3人が懲罰房に入れられる。しかし、日頃から寮長に「使用人のくせに」と侮辱されてきた雑用係の男が手心を加えてくれたため、様子を見に来たブローテン寮長を捕まえ鍵を奪って懲罰房から出た3人は寮長を追い詰める。すると、これまで蓄積していた怒りが他の少年たちにも連鎖して、皆手に手に武器をもって立ち上がった。すると、医務室や炊事係の連中は逃げだしてしまう。院長は最後に院生の前に出てくるが、エーリングが通してやれと言いそのまま専用の船で島を出て行った。寮長もあやうく少年たちに首を吊られそうになるがこれもエーリングが助けた。翌朝島には軍隊が派遣され皆鎮圧されてしまう。しかしエーリングとオーラヴはうまく逃げ続け、海岸まで出た。すると海は凍っていて対岸まで歩いていけそうな気配だった。しかし、オーラヴは足を負傷していて早く歩くことはできない。それでも、はって氷の上を前進する。途中エーリングのおぶられながら進んだ。するとオーラヴは氷の薄いところに遭遇した。勢いをつけて氷が割れる前に渡りきったが、エーリングは運悪く氷が割れてしまい、海に身体が入ってしまった。極寒の海ではそんなに長くはもたず、遂に海に消えてしまうエーリング。 オーラヴで6年間の生活をしたという。少年の矯正施設だというが、先に収容期間が決まっているわけではないので、従順をキリスト教の倫理観を強制させられるのだが、日常的に強制労働や懲罰と称した食事制限などの虐待が日常化されるなかではなかなか人は変わるとは思えない。しかも寮長の少年への性的虐待、その指摘に解雇を強制しようとした院長に対して使途不明金があることをほのめかし、逆に脅かして自らの職を守ろうとした寮長のやりとりをみても、あなた方に子どもたちを説教する資格はないと思った。最後の蜂起が自然発生的なものだったが、今少し考えて、院長の身柄と寮長を拘束し、これまでの虐待と内情を訴えるための行動があればよかったのにと感じた。そもそも、孤島に閉じ込め暴力と強要と宗教的価値観を植え付けて、少年を矯正しようなどということ自体、無理なことは自明であろう。エーリングが語る鯨との死闘の物語が映像とともに印象深く残った。


監督:マリウス・ホルスト
出演:ステラン・スカルスガルド、ベンヤミン・へールスター、クリストッフェル・ヨーネル、トロン・ニルセン、マグヌス・ラングレーテ

2010年 ノルウェー、フランス、スウェーデン、ポーランド映画  上映時間:117分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

ボーン・レガシー
 アーロン・クロスは、国防省の機密プログラム「アウトカム計画」の一員だ。彼は、アラスカの秘密訓練地で単身訓練にあたっていた。彼は毎日、緑と青のピルを服用していた。それは、アウトカム計画によって、肉体と精神を超強化し、その機能を維持するための薬だった。そのため、彼は雪山の尾根を越え中継地点の山小屋に早く到着した。そこで駐在員の男に薬が残り少なくなったことを伝えた。すると、明日の朝出発する時に渡すと言われ、ベッドに入った。そのベッドには、これまでここに来たことのある様々なエージエントの名前が刻んであった。もちろん、ジェーソン・ボーンの名前もあった。一方、CIAの極秘プログラム「トレッドストーン計画」が、ジェイソン・ボーンによって明るみに出る※していた。マスコミもこのことを知り、記事にしようとしていた。そこで、これが明らかにされれば、CIA上層部もまだ知らない国家調査研究所の「アウトカム計画」の存在まで明らかになることを危惧した研究所の責任者リック・バイヤーがアウトカム計画のエージェントの抹殺を命じる。アーロンも山小屋にいることが察知され、無人飛行機からミサイルが発射された。間一髪、なんとか逃れることができたアーロンは自らの体内から、GPS装置を取り出し、狼の口にねじ込み、二発目のミサイルをかわし、逃げ切ることができた。一方、リックは念のため、アウトカム計画に携わる研究者たちの抹殺まで実行する。それは、製薬会社ステリシン・モルランタ社の秘密の研究室に研究スタッフであったフォアト博士を、特別な薬を使い洗脳することによって、全ての研究者を射殺してしまうというものだった。しかし。その中でただ一人難を逃れた生存者がいた。それが、マルタ・シェアリング博士で、彼女はアーロンの改造計画にも関わっていた。マルタはあまりの衝撃に妹を頼って国外に行こうとしていた。しかし、彼女の自宅には、国家調査研究所から派遣されたエージェントが彼女を自殺に見せかけて抹殺しようと襲いかかってきた。そこに、現れたのがアーロンだった。彼は、もう薬が切れてしまうので、薬を手に入れるため彼女のもとに現れたのだった。そして、彼女を助け、薬の在処を聞いた。しかし、マルタはもう薬は作っていないというのだ。しかも、彼はグリーンのピルを服用しなくとも、その効果を維持できるよう毎月のチェックの際遺伝子操作されたのだという。ブルーのピルも同じようにできるが、その薬はステリシン・モルランタ社のマニラの工場にしか保管されていないというのだ。そこで、彼女にこのままでは殺されるの待つだけだと言い、一緒にマニラ行きを同意させた。しかし、リックは国家権力を駆使しあらゆる監視カメラの画像を集めて、二人を追跡し、とうとう彼らがマニラに向かったことを突きとめた。そこで、アジアに配置された次世代の超兵士をアーロン暗殺に出動させた。一方、アーロンはマルタの協力でブルーピルのワクチンを注射することができた。しかし、ワクチン投与のせいで休息を余儀なくされる。そして、目覚めたアーロンは警官に包囲され、超兵士もまたアーロンを抹殺しようと動きはじめた。アーロンはマルタとともに追跡をかわしながら、死闘を展開する。
 冒頭部分で、ジェイソン・ボーンとの繋がりを描こうとしている。しかし、そのことで今回の作品を分かりづらくしている。ただ後半の追跡劇は舞台をマニラに移し、迫力満点の出色のできだと思った。それと、アメリカの権力による様々な情報収集はこの作品で描かれたように最先端をいっていることが伺いしれた。一方、肉体改造の方は恐怖心を克服するとかといった類いのものは当然できているに違いないが、ひょっとしてもっと先にすすんでいるのかもしれない。もう次回作の製作が決まったらしい。最後に、ヒロインのマルタを演じたレイチェル・ワイズは「ナイロビの蜂」「アレクサンドリア」「トゥルース 闇の告発」で注目していたが、今回はアクションシーンも含め好演している。


監督:トニー・ギルロイ
出演:ジェレミー・レナー、エドワード・ノートン、レイチェル・ワイズ、ジョアン・アレン、アルバート・フィニー、スコット・グレン、ステイシー・キーチ

2012年米映画    上映時間:135分

テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

天地明察
 江戸時代初期、京都の碁打ちの家に生まれた安井算哲は江戸に出て、会津藩主保科正之の庇護を受け、藩邸に暮らしていた。翌日には将軍家綱の前で本因坊道策との試合をすることになっていた。しかし、算哲は趣味の星の観測に熱中していた。当日も籠で、渋谷宮益坂の金王八幡神社に寄った。それは会津藩士安藤有益から境内に算術の問題が出題してあるということを聞いたからであった。必死に問題を書き留める算哲に、寺の掃除をしていた若い女性えんがどいてほしいと頼む。しかし、時間が迫っていて城には遅刻してしまう。一方、碁の試合はあらかじめ打つ手が決まっていた。すると、道策が真剣勝負をしようと提案する。算哲もそれにのってしまう。これまで、将軍の前でそうした真剣勝負などの例はなかった。しかも、算哲は奇想天外な手を打った。二人の試合に立ち会った安井家当主や本因坊側も皆驚いた。しかし、将軍家綱が興味を示し、続行することになった。しかし、なかなか勝負はつかず、持ち越しとなった。すると、二人はしばらくの間碁を打つことが禁止された。そこで、保科正之は算哲を呼び、大小の刀を授け、算哲の天文学の知識を生かし、日本国中で北極星の観測をしてくるように命ずるのだった。その準備の期間中も再び金王八幡神社に行き算術の額を出題する関孝和という人物に興味を引かれた。そして、神社で知り合ったえんの兄が関と懇意にしていることを知った。しかし、観測隊が出発するので、隊長の建部昌明、副隊長の伊藤重孝とともに江戸を出発した算哲だった。途中建部は病気で亡くなるが、当初1年の予定が半年遅れで、ようやく観測を終えた。この後、再び保科正之に呼ばれ、今度は改暦にあたれというのだった。算哲は北極星の観測にあたった伊藤やかつての師山崎闇斎などの推挙によってこの作業に取り組むことになった。そして、ようやく関とも対面し彼からも指導を受けた。そして、会津藩のバックアップで観測所を設け、算哲や山崎らは泊まり込みで観測とこれまでの、中国式の暦の検討をおこなった。そして、これまで使われていた3種類の暦の内「授時暦」が一番正しいと分析して、江戸の町の民衆に三歴勝負を宣伝する。しかし、ずっと勝ち進むが最後の日食で敗れてしまう。すると、保科正之も亡くなり後ろ盾もなく、山崎闇斎までも亡くなった。算哲はえんと所帯をもち再び立ち直る。そして、関の研究していた成果ももらい、今度は水戸光圀に相談した。光圀は保科から話を聞いており、算哲に再び刀を与え士分に取り立て、算哲が望んだ外国の書物も与えた。そして、えんとの共同作業で観測も続け、遂に独自の「大和暦」を作ったのだった。しかし、暦は朝廷が決定権をもち、周辺の貴族たちにの利権もあり、改暦はすぐには了とされなかった。そこで、算哲はふたたび従来の暦と大和暦の勝負をおこなった。算哲の命をかけた勝負に世間は注目を集めた。
 多士済々の有名人が登場する。しかし、山崎闇斎をはじめ関孝和の実像とはけっこうかけ離れている。フィクションのことわりの通りだけど、立ち居振る舞いや光圀を描くのもデフォルメし、原作者・冲方丁の最新刊「光圀伝」につなげようとするかのようにも思えた。とにかく、こうした作品での若妻役では宮崎あおいが一番。「剣岳」でも光っていたが、今回もよかった。ただ、詳しくはわからないが、日食などは観測地点によって見えないこともあると思うのだが、そこは江戸も京都も関係ないようだった。


監督:滝田洋二郎
出演:岡田准一、宮崎あおい、市川猿之助、笹野高史、岸部一徳、市川染五郎、中井貴一、松本幸四郎

2012年日本映画    上映時間:141分

テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

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