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二等兵物語
 まもなく敗戦を迎えようとしていた1945(昭和20)年6月、本来ならば招集されることはないロートルにも召集令状が舞い込んできた。発明に没頭していまだ独身の古川凡作や、幼い三太と二人暮らしの靴屋・柳田一平にも召集令状が来た。しかし、入営の日突然の神経痛に襲われ乳母車に乗せられてやって来た古川の姿が新聞に載った。感激した山元という女性が姪の悦子をともなって古川に面会にきた。しかし、古川のいやいや入隊をしたという態度に腹を立てた山元に対して、悦子は正直な古川を気に入った。しかし、入隊直後に女性が面会に来るということに嫉妬した古参兵はさっそく古川をささいなことでいじめる。こうした新兵をいたぶるのは軍隊の常識となっており、びんたは日常茶飯事で、セミのまねをさせたり、「女郎」の客引きをまねさせるなど常軌を逸していた。そんなおり、悦子がこっそりと古川を訪ねて来た。密かに悦子を隊内に招き入れ、話し込み吸っていたたばこの火が枯れ草に引火し、もう少しで弾薬庫に火が及びそうになったが何とか消し止めることができた。事情を知らない隊長の若林はよく消したとほめ、古川を自分の当番兵に取りたてた。若林は自宅に行くついでに、愛人マリのもとに通うのだった。ある日、若林がマリの元に行っている隙に悦子と会っていた古川を見つけた若林の妻は夫の居場所はどこかと問い詰めるのだった。マリの元に連れて行ったところ、マリは古川の内縁の妻ということにされてしまった。すると、若林の妻が結婚式をあげなさいと、さっさと段取りしてしまい、やむなく式をあげることになった。古川は、結婚をする条件に、子ども一人を残している柳田を除隊させるように迫った。しかし、若林は自分の勲章を古川に手渡し、除隊は無理と言う。一方、悦子は古川に裏切られたと思い、怒っていた。何とか誤解を解くことができた。一方、柳田の息子三太は飼っていた犬を巡って親戚の家から飛び出し行く場をなくしていた。やむなく、古川が隊内でかくまっていたが、柳田は三太を探しに町に出たため、脱走の嫌疑で営倉に入れられた。やがて、敗戦の知らせが密かに入ると、古参兵たちはわれ先に食料や衣料品を持ち出してきた。そんな連中に古川は機関銃を向け、そのさもしい有様を批判した。日本の軍隊はお互いにいたわることをせず、殴ってばかりいる。これでは信頼関係など生まれるわけがない。それは、一方で告げ口やちくりによって仲間を陥れるといういびつな関係をつくってしまう。そうしたことではなく、互いにいたわり励ますといった関係が必要だったと涙ながらに訴えた。
遙か昔、この映画を見た記憶がある。日本の軍隊の不条理をかすかに記憶している。軍隊なのだから厳しい訓練はいたしかたないと思う。そうしたなかでの絆を描いた米ドラマ「バンドオブブラザース」があるが、日本では「人間の条件」「真空地帯」など軍隊内での不条理な暴力が描かれている。このような精神性は、一見正反対の思想としてあった70年代初頭の連合赤軍事件に何しら影響を与えていると思う。さらに、現代のいじめにも何らかのかたちで引き継がれているのではという思いがよぎってしまう。

監督:福田晴一
出演:伴淳三郎、花菱アチャコ、松井晴志、宮城野由美子、和歌浦糸子、伊藤和子

1955年日本映画      上映時間:95分
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