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ジョン・カーター
 1881年のニューヨーク。大富豪ジョン・カーターが突然亡くなり、甥のエドガー・ライス・バローズが弁護士に呼び出され、叔父の遺産を25年後に全て相続することになった。その際、ジョンの日記をエドガーに託すのだった。それを読み進めると、ジョンの奇想天外な経験をしることになった。ジョンはかつて、南北戦争の頃、南軍将校として闘かい、その名を轟かせていた。しかし、娘と妻を亡くしてからは、ただ一人金鉱を求めて西部をさまよっていた。しかし、先住民との戦いをおこなっていた騎兵隊はジョンの戦功からぜひとも騎兵隊に入るよう迫った。しかし、ジョンにはその気はなく、彼らから逃れようとして、迷い込んだ洞窟で金鉱を見つけるが、そこには見知らぬ男がいて、彼の持ってたメダルを手にしたときいきなり、火星に瞬間移動していた。火星で最初に出会ったのはサーク族の皇帝タルス・タルカスだった。彼は重力の違いから、ジョンがすさまじいジャンプ力を持っていることに驚愕し、自らの部族のところへ連れて行き、ある飲み物を飲ます。すると、ジョンは言葉が自動で翻訳され彼らと会話をすることができるようになった。一方、火星には他にヘリウム王国、ソダンガ王国があり彼らは火星のことをバルスームと呼んでいた。それと、恐るべき高度な文明を持ったマタイ・シャンが火星の支配をもくろみ、ソダンガ王国のサブ・サン王子を傀儡に使い、圧倒的な武力でヘリウム王国に屈服を迫っていた。ヘリウム王国には王女デジャー・ソリスがいて、未知の光を武器にかえる研究をしていた。成功まで後一歩というところまできていたが、マタイ・シャンからもらった武器でサブ・サン王子は王女デジャー・ソリスとの結婚を条件に総攻撃を回避すると申し出た。ヘリウム王国タルドス・モリス王は苦渋の決断としてサブ・サン王子の申し出を受諾する。しかし、王女デジャーは、それを不服として城から逃げ出し、サーク族とジョンに助けられる。そして、ジョンは戦いには、参加しないと決めていたが、王女デジャーに恋をし、もう一度闘う決意を固めるが、マタイ・シャンの策謀によって、サブ・サンとデジャー・ソリスの結婚の日が実行されようとしてしていた。ジョンは、この結婚も含め全てがマタイ・シャンの陰謀で火星を支配するためのものと気づき、タルス・タルカスたちとともに立ち上がって攻め入る。ここで、勝利を収め、めでたく王女デジャーと結ばれるが、それもつかの間マタイ・シャンによって地球に戻されてしまう。そこでジョンはある計画を実施し、甥のエドガーにも協力してもらい、もう一度火星に戻ろうとするのだった。
「スター・ウォーズ」や「アバター」に大きな影響を与えたSF作家エドガー・ライス・バローズの「火星のプリンセス」という1911年の作品が原作で、映画も3部作の予定になっているという。ただ、フラッシュバックで出てくる、妻と娘との関係が今いち分かりづらい。ともあれ、火星に探査機が降り立った現在、面白いと思った。それとマタイ・シャンについては女神の僕となっているが、彼らのマザーランドも紹介しておいてもらいたかった。

監督:アンドリュー・スタントン
出演:テイラー・キッチュ、リン・コリンズ、サマンサ・モートン、ウィレム・デフォー

2012年米映画       上映時間:132分
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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

トータル・リコール (2012年版)
 2084年世界大戦の化学兵器の使用によって地球は荒廃し、居住地域が旧英国のブリテン連邦と旧オーストラリアのコロニーという二つ区域のみとなっていた。 コロニーとブリテン連邦の住民たちは「フォール」という超大型の地下引力エレベーターで移動していた。ダグラス・クエイドはブリテン連邦にある警察ロボット製造工場に勤務し、コロニーから通勤していた。ブリテン連邦は基本的に富裕層が暮らし、コロニーは労働者を中心にした貧困層が暮らしていた。クエイドは毎夜、同じ内容の悪夢にうなされていた。そこで、自らの記憶になりたいものを植え付けてくれるというリコール社を訪れた。クエイドは諜報員だったという記憶を植えつけて欲しいと希望した。ところが、実行直前、突如武装警官隊に包囲される。すると、クエイドは突然本能的に反応し、武装警官隊を撃退し、逃亡する。帰宅し、妻のローリーに起こったことを告白する。するとローリーは突如としてクエイドを殺そうとする。ローリーは、7年間連れ添った妻ではなく、ほんの一ヵ月半前から記憶を植え付けて監視するための警察官なのだと告白する。執拗な追跡をかわして町にでた彼に、ハモンドという男から手に埋め込まれた携帯電話がかかってきた。すると、ハモンドは銀行の貸金庫に行けば手がかりがつかめると知らせてきた。そこで、クエイドはブリテン連邦に行き、貸金庫に行き、そこで元の自分自身からの録画メッセージを見た。そして、かつて住んでいた自分のアパートに向かう。しかし、クエイドはローリー率いる警察に追われ、必死に逃げる最中に、メリーナという夢で出てきた女性に助けられた。そして、二人は、何とかアパートに到着し、第二の録画メッセージを見た。それで分かったのは、クエイドがハウザーというブリテン連邦国家元首ヴィロス・コーヘイゲン側近の諜報員だったということだった。ヴィロス・コーヘイゲンは、コロニーを破壊する計画を立てていた。ハウザーはレジスタンス運動の女性活動家戦士メリーナと出会い恋をして、レジスタンス側で活動をはじめたところ、捕らえられ、工場労働者としての記憶を植えつけられたのだった。クエイドはハウザーだった時、ある「暗号」を見ていた。それは、警察ロボットの動きを封じるもので、クエイドの記憶を解析すればそれがわかるというものらしい。メリーナの案内でレジスタンス本拠地に着いたクエイドはレジスタンス・リーダーのマサイアスと会って、「暗号」にアクセスし始める。ところが、それはコーヘイゲンがマサイアスの居所を突き止めるためにしかけられたもの判明し、コーヘイゲンの軍隊が到来し、リーダーのマサイアスとレジスタンスメンバーの大部分を殺害してしまう。 クエイドとメリーナは捕まるが、コーヘイゲン軍に潜入していたハモンドに助けされたクエイドは、メリーナを救出しに行く。
今まさに「フォール」にコーヘイゲンのロボット軍がコロニー襲撃に出かけようとしていた。クエイドは時限爆弾を「フォール」に仕掛けてから、メリーナを救出する。
クエイドとメリーナはコーヘイゲンと死闘の末彼を倒し、「フォール」も爆破した。
 どうしても、オリジナル作品と比較してしまうが、これはこれですっきりしていた。コロニーの場面もかつての「ブレード・ランナー」を踏襲し雨が降りしきり、ネオンも英語、中国語、日本語、ハングルがきらめき、傘もビニール製の番傘などが使われていた。逃走場面では、方向転換が自在なエレベーターではらはらドキドキの展開だった。ただ、ロボット警察と人間の警官が同じようなコスチュームだったが、別のものにした方がよかったと思う。それと、ブリテン連邦とコロニーの関係について対立軸とレジスタンスのバックボーンなどもう少し説明が欲しかった。


監督:レン・ワイズマン
出演:コリン・ファレル、ジェシカ・ビール、ケイト・ベッキンセイル、ブライアン・クランストン、ボキーム・ウッドバイン、ビル・ナイ、ジョン・チョー


2012年米・加映画           上映時間:121分

テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-
 冒頭、山本五十六は海軍次官として米内光政海軍大臣の下、井上成美軍務局長らとともに日独伊三国同盟に反対していた。しかも、山本の友人堀悌吉中将ら戦争反対派はすでに海軍の予備役として追放されていた。山本も米国留学や海外での赴任の経験から対米戦の危うさを十分知っていたからだった。さらに、ドイツとの同盟についても海軍内部でも賛成派が山本に詰め寄るが、井上と共にヒットラーの「マインカンプ」を原書で読むと、日本への蔑視と利用をしようという本音が出ているが、邦訳だけを読むとそうした箇所が削られていることを指摘し、本質を理解してからことに望むよう諭すのだった。しかし、新聞に煽られた大衆が三国同盟を機に一気にアメリカと対決すべしという世論が高まっていた。こうしたなかで、山本を暗殺しようという動きもあり、1039(s14)年、阿部内閣の発足時に、山本は連合艦隊司令長官となる。翌年、三国同盟が締結され、ドイツのヨーロッパ戦線での勝利をうけ、一方の中国戦線での膠着状況の打破に向け、日米開戦が必至という状況になった。そこで、山本は航空機によって米艦隊を急襲しこれを撃破する作戦に出た。こうして、真珠湾攻撃を準備する。山本は、米との闘いに完全に勝利することは無理と考え、初戦で米航空母艦を撃滅し、早期講和に持ち込もうと考えていた。こうして、真珠湾攻撃が開始された。しかし、機動部隊司令長官南雲中将は、ハワイに航空母艦が一隻もいなかったので、戦艦他を撃沈した成果をよしとした。しかし、空母がいないなか石油基地などを壊滅するための第2次攻撃をかけるよう現場で要請があったが、南雲は無傷で日本に帰還する道を選んだ。つぎに米航空機動部隊が出動するのは、ミッドウェーでの闘いだった。この時にも、山本はミッドウェー島だけではなく米空母との決戦に備えるよう南雲に言っておいたが彼の参謀の意見に従い大惨敗を喫した。この闘いで逆に日本の空母を逆に失い、山本はラバウル島に司令本部を置いて指揮にあたった。そして、各地の将兵の激励に向かったところを撃墜され亡くなった。
 山本個人の家庭などを垣間見せながら、日米開戦に反対した姿を描いている。一方、新聞はすでに当時日中戦争なかにあって、三国同盟ひいては日米戦を煽る報道に終始していた。このような報道姿勢は強制されたものではなく、むしろ自ら選択したものだったが、後にミッドウェーでの敗北は逆に伝えられたり、退却を転進と言い換えたりで、大本営発表をそのまま垂れ流し、政治も大政翼賛会に収斂していった。昨年の福島第1原発事故に関わって、大本営発表や大政翼賛会と揶揄された現代日本の状況を見るに付けても、あの時代をどう総括しているのかという疑問を持ってしまう。ちなみに、太平洋戦争前夜の政治状況も、毎年のように首相が交代しており、ここも含めて進歩がないことがわかる。


監督:成島出
出演:役所広司、玉木宏、柄本明 、柳葉敏郎 、阿部寛 、吉田栄作、椎名桔平、原田美枝子

2011年日本映画    上映時間:141分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

ALWAYS 三丁目の夕日'64
 前作から5年が経った1963年、東京オリンピックが開催される。茶川は、ヒロミと結婚し、高校生になった淳之介と3人で暮らしている。家も増築したが、家計はヒロミの経営する居酒屋に依存していたが、ヒロミは妊娠中だった。茶川は「冒険少年ブック」に「銀河少年ミノル」を連載していたが、新人作家、緑沼アキラの「ヴィールス」に人気を奪われていた。編集者の富岡からは連載打ち切りもちらつかされていた。一方、鈴木オートも順調に事業を拡大して新しい従業員、ケンジも入り六子の指導を受けていた。そんな六子も腕の怪我を契機に知り合った医者の菊池と付き合っていた。菊池の勤務する病院に通っている煙草屋のリンは、菊池と六子が会っている姿を見たことから、菊池のことを病院で聞いて回った。すると、悪い噂ばかりだった。いったんは別れようと考えるが、ヒロミに相談すると「それは 六ちゃんが決めること。」と言われ、自分の気持ちを信じて彼とのバカンスにいくことにする。しかし、二人で帰ってきたところを見つかり、鈴木オートで話しすることになった。すると、行ったのは菊池の実家で結婚を前提につきあうために六子を紹介したという。ちょうどその時、ヒロミが産気づき、茶川は産婆を呼びに行き、一平は宅間先生を呼びに行った。その間、菊池がヒロミを診察すると何ともなかった。駆けつけた宅間は菊池の父と同窓で菊池のことも知っていた。実は菊池は宅間とともに無料で医療ボランティアをしていた。菊池の父も診療所で医療をおこなっており、息子の孝太郎もやがてはこの診療所を継ごうと考えていた。こうして、誤解も解け二人は結婚する運びとなった。一方、茶川は勘当された父が危篤ということで何十年ぶりで帰郷するが、容態は持ち直し再び父とケンカになり家に戻ってきた。そんな折り、ライバル作家の緑沼アキラが実は淳之介だということに気がついた。茶川は小説家なんかは今はいいかもしれないが、読者に飽きられればすぐにお払い箱になってしまうということから、小説家を辞め、東大受験に集中しろと言い放つ。淳之介は茶川の言葉に従い、アイデアノートや書きためた原稿を燃やしてしまう。すると、今度こそ父が亡くなったという知らせが届き、茶川はヒロミとともに実家に行き葬儀に参列した。そこで、茶川は叔母の奈津子から父の思いを初めて聞いた。父は茶川の作品を全て読んでおり、勘当したのも小説家として大成するには背水の陣で挑まなくてはならないという思いから、あえて勘当という行動をとったというのだった。父の真意を知り感謝とその思いに応えられなかった悔しさで涙にくれる茶川だった。六子と菊地の結婚式がおこなわれ、ヒロミも無事出産。そうしたなか、茶川は編集者の富岡に依頼し、淳之介を出版社の寮で預かってもらうことにする。そして、淳之介にあらためて小説を書くのを辞めるように言うが、それは約束できないという淳之介に家を出て行けという。そして、荷物を投げ出し「出て行け」と言うのだった。淳之介は編集者の富岡とタクシーで夕日町を後にする。しかしふと忘れ物に気がつく。茶川もまた、淳之介の一番大切な万年筆があることに気づき、全力でタクシーを追う。ばったり会った二人は、万年筆を渡し、「これがおまえの原点だろう」と言い家に帰っていく。すると、淳之介は「おじちゃんの気持ちは僕全部わかっています」と深く一礼する。
 東京オリンピックのブルーインパルスの五輪の輪を描くところが外で再現された。言わせてもらえば、鈴木オートが買ったカラーテレビは当時はそんなに普及はしていなかった。当時、中学生だったが学校には教室ごとに白黒のテレビが設置されたものを見た記憶がある。当然家でも白黒テレビだった。カラー版は市川崑監督の映画「東京オリンピック」で初めて見た。柔道(男子だけで4階級だけ)、体操(男子)、レスリング(男子)、バレーボール(女子)など日本勢が活躍した種目は人気があった。
 ただ、幸せについてかたる場面では、当時の方が現在よりも未来に希望があったなかで、あえて菊地に厳しい環境に置かれた人々とともに歩もうとする心境は共感できる。現在よりも、他人との接点共同体的意識があったからだと思う。ところが、現代では他人との接点が希薄になり物質的にはそろっていても人と人とのふれあいが希薄に有り格差が広がっても個の孤立という状況は進行して、口先だけの絆ということは東日本大震災以降の世相にもみてとれると思う。


監督:山崎貴
出演:吉岡秀隆、堤真一、薬師丸ひろ子、小雪、堀北真希

2012年日本映画    上映時間:142分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

二等兵物語
 まもなく敗戦を迎えようとしていた1945(昭和20)年6月、本来ならば招集されることはないロートルにも召集令状が舞い込んできた。発明に没頭していまだ独身の古川凡作や、幼い三太と二人暮らしの靴屋・柳田一平にも召集令状が来た。しかし、入営の日突然の神経痛に襲われ乳母車に乗せられてやって来た古川の姿が新聞に載った。感激した山元という女性が姪の悦子をともなって古川に面会にきた。しかし、古川のいやいや入隊をしたという態度に腹を立てた山元に対して、悦子は正直な古川を気に入った。しかし、入隊直後に女性が面会に来るということに嫉妬した古参兵はさっそく古川をささいなことでいじめる。こうした新兵をいたぶるのは軍隊の常識となっており、びんたは日常茶飯事で、セミのまねをさせたり、「女郎」の客引きをまねさせるなど常軌を逸していた。そんなおり、悦子がこっそりと古川を訪ねて来た。密かに悦子を隊内に招き入れ、話し込み吸っていたたばこの火が枯れ草に引火し、もう少しで弾薬庫に火が及びそうになったが何とか消し止めることができた。事情を知らない隊長の若林はよく消したとほめ、古川を自分の当番兵に取りたてた。若林は自宅に行くついでに、愛人マリのもとに通うのだった。ある日、若林がマリの元に行っている隙に悦子と会っていた古川を見つけた若林の妻は夫の居場所はどこかと問い詰めるのだった。マリの元に連れて行ったところ、マリは古川の内縁の妻ということにされてしまった。すると、若林の妻が結婚式をあげなさいと、さっさと段取りしてしまい、やむなく式をあげることになった。古川は、結婚をする条件に、子ども一人を残している柳田を除隊させるように迫った。しかし、若林は自分の勲章を古川に手渡し、除隊は無理と言う。一方、悦子は古川に裏切られたと思い、怒っていた。何とか誤解を解くことができた。一方、柳田の息子三太は飼っていた犬を巡って親戚の家から飛び出し行く場をなくしていた。やむなく、古川が隊内でかくまっていたが、柳田は三太を探しに町に出たため、脱走の嫌疑で営倉に入れられた。やがて、敗戦の知らせが密かに入ると、古参兵たちはわれ先に食料や衣料品を持ち出してきた。そんな連中に古川は機関銃を向け、そのさもしい有様を批判した。日本の軍隊はお互いにいたわることをせず、殴ってばかりいる。これでは信頼関係など生まれるわけがない。それは、一方で告げ口やちくりによって仲間を陥れるといういびつな関係をつくってしまう。そうしたことではなく、互いにいたわり励ますといった関係が必要だったと涙ながらに訴えた。
遙か昔、この映画を見た記憶がある。日本の軍隊の不条理をかすかに記憶している。軍隊なのだから厳しい訓練はいたしかたないと思う。そうしたなかでの絆を描いた米ドラマ「バンドオブブラザース」があるが、日本では「人間の条件」「真空地帯」など軍隊内での不条理な暴力が描かれている。このような精神性は、一見正反対の思想としてあった70年代初頭の連合赤軍事件に何しら影響を与えていると思う。さらに、現代のいじめにも何らかのかたちで引き継がれているのではという思いがよぎってしまう。

監督:福田晴一
出演:伴淳三郎、花菱アチャコ、松井晴志、宮城野由美子、和歌浦糸子、伊藤和子

1955年日本映画      上映時間:95分

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

紀子の食卓
 2001年島原紀子は東海地方に住む17歳の平凡な女子高生、妹のユカも同じ高校に通っている。父は地方紙の記者で母と4人家族で暮らしている。紀子はようやく高校のパソコンが使えるようになり、「廃墟ドットコム」という全国の女子高生がアクセスするサイトを見つけ、「ミツコ」というハンドルネームを使い、「上野駅54」と知り合う。紀子は東京の大学に行きたいと思っているが、父が反対している。停電になった年末のある夜、紀子は衝動的に東京に行こうと家出する。あてもなく東京に出た紀子はネットカフェから「廃墟ドットコム」にアクセスし「上野駅54」と会う約束をする。上野駅54ことクミコは不思議な仕事を主宰していた。それは、「レンタル家族」で、時間制の亡くした家族に成り代わって演じるという仕事だった。紀子はミツコとしてレンタル家族の一員となり、クミコと同居するようになった。それからまもなくの2002年5月、新宿駅8番線のプラットホームから54人の女子高生が集団で飛び込み自殺をおこなった。その現場には、ミツコも目撃者としていた。行方不明となった紀子の行方を捜したていたユカはパソコンの履歴から「廃墟ドットコム」の存在を知り、このサイトが集団自殺に関わっていると直感し、彼女もまた紀子の後を追うように家出し、ユカもレンタル家族の一員となる。さすがに、娘二人が相次いで家出してしまうということに、ショックを受けた父徹三は新聞社を辞職し、二人の娘の消息を探る。しばらくは、夫の手伝いをしていた母親は、娘の行動は自分の責任と思い込み、自死してしまう。それでも、何とか娘たちの軌跡をたどり、レンタル家族と自殺サークルというキーワードにたどり着く。そして、何とか娘たちとの再会の場の段取りをする。
 初期のネット社会で呼びかけで見ず知らずの人間が集まり、車のなかで自殺するという事件があった。また、疑似家族を演じる「レンタル家族」という現象があった。これらを土台にした作品だが、レンタル家族や自殺サークルがある種、集団催眠なり洗脳という範疇にはいるのではと思えた。自らがはた目からは典型的な仲良し家族とみられてきたが、その内実はうわべだけで、皆お互いのことをあまりよく知らないという状況と過剰な演技であたかも仲良し家族を演ずるレンタル家族のある種そら恐ろしさを感じてしまった。吹石一恵は冒頭のありふれた女子高生から、虚飾に満ちたティーンエージャーを好演していた。最後に一人吹っ切れた妹役の吉高由里子もよかった。


監督:園子温   
出演:吹石一恵 、つぐみ 、吉高由里子、光石研、渡辺奈緒子

2005年日本映画  上映時間:159分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

TIME/タイム
 遺伝子操作で寿命がコントロールされ、人間は25歳で成長がストップしてしまう。そこからは、基本的には1年の寿命が与えられる。しかも、金銭は残りの寿命でやりとりされようになった。そのため、富裕層の余命は100年を越え、貧困層は残り少ない余命を賭けでやり取りしていた。そして、寿命が尽きれば死んでいってしまう。スラム地区に住むウィルは毎朝目覚めると、残り余命が24時間を切っている。ある夜、ウィルは自殺願望の大富豪ハミルトンを、彼の時間を奪おうとしたギャングから助けたことで、116年分の時間を貰った。ところが、母を喜ばそうと思っていたが、急なバス運賃の値上げで帰宅するバスに乗れなかったため、時間切れでウィルの目の前で死んでしまった。そこで、ウィルは友達に10年分の時間をあげて、町を出ることにした。巨大な防壁で囲まれた富裕地区に入り込んだウィルは最初にカジノに行った。カジノでは、超大富豪のフィリップ・ワイスと勝負し、ここでも大儲けする。そこで知り合ったワイスの娘シルビアと仲良くなり、ワイスの家に招待される。しかし、時間監視員のレオンはそこら中に張り巡らされた監視カメラの画像からウィルがハミルトンを殺して時間を奪った疑い、彼を追跡していた。ウィルが高級車を手に入れ、ワイスの家で開かれたパーティに出席し、シルビアと再会を喜んでいた時、レオンが部下を引き連れウィルを拘束し彼の時間を全て没収してしまった。しかし、ウィルはシルビアを人質に逃走する。ウィルはシルビアの身代金を要求する。しかし、父親のワイスは容易に応じない。そこで、ウィルはシルビアとともにワイスの経営する銀行に押し入り、金庫の時間のストッカーを奪い、残り時間の少ない人々に分け与える。彼らを執拗に追うレオンとの死闘が続く。そして、レオンと決着をつけシルビアとともに残り少ない時間を共有しながら歩き始める。
 腕に、それぞれの残り時間がデジタル時計のように浮き出るという仕組み。この余命が経済活動に転嫁されるということだが、この映画の本質はいわば、この間も強欲資本主義を揶揄したものに他ならない。文字通りタイムイズマネーなのだが、格差が広がりすぎ、貧困層で結婚もは子どもつくることもままならないといった、現代の日本にも通じるような描写がある。そうした意味で、ほんの数パーセントの富裕層が永遠に時=冨を独占するといった構造を浮き彫りにする。ただ、人間にとっての幸せとは何なのかということも冒頭のハミルトンが時間を持て余し、自らの死を選択するというなかに現れている。つまり、永遠の若さと冨だけでは幸福と思えないと思う空虚な思いにかられるのだろう。なかなか背景が深く、楽しめる作品と言える。


監督:アンドリュー・ニコル
出演:ジャスティン・ティンバーレイク、アマンダ・セイフライド、キリアン・マーフィ、ビンセント・カーシーザー、オリビア・ワイルド

2011年米映画    上映時間:109分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

ダークナイトライジング
 前作「ダークナイト」から8年が経過したゴッサムシティでは実は悪人だった検察官ハービー・デントの名を冠したデント法によって平和と秩序が保たれていた。ことの真相を知っているゴードン市警本部長は真相を語り自らが身を引こうと考えていたが、その時期ではないと考え先延ばしにした。すると、議員が誘拐され再び治安が脅かされる事態が起きる。一方、ダークナイトすなわちバットマンは、前回の事件から心身ともに疲弊し引きこもり状態に陥っていた。そこに登場したベインは第1作のラーズ・アル・グールの影の同盟に所属していた。今回その影の同盟を率いてゴッサム・シティに乗り込んできた。まず、キャット・ウーマンを使ってブルース・ウェインの指紋を採取し、ネットで株を売り払い莫大な損害を与えた。さらに、市内の下水道網を使って地下に爆弾を仕掛けて爆発させた。この時、ようやくバットマンが登場するが、逆にベインに痛めつけられかつてベインがいた脱出困難な牢獄に閉じ込められた。一方、ベインは刑務所から囚人を釈放し、逆にゴッサムシティの富裕層から全財産を没収し、実質町を支配する。そして、ウェインの会社で開発中の核融合装置から炉心を取り出し核爆弾として爆発させるということで脅していた。それでも、バットマンは再び立ち上がり、ベインたちと対決する。
このバットマン3部作は繋がっている。しかも、今回の作品はアメリカのリーマンショック以降の富裕層への不満が明らかに背景に見て取れる。それは、9.11のテロも踏まえ暴力と悪という概念がいかに相対的なものかということも、踏まえて描かれている。現代におけるヒーローもまた単純なものでなくなったということだ。所詮富裕層の正義のヒーローでは、現代では通用しないということの証左だと思う。つまり、劇中にあるように富裕層からの慈善事業といえども、その前提が会社に利益があってこその代物で、収益率が落ちれば真っ先にカットされるというなかでは、対決は余儀ないものになろう。それと、富裕層による富の集中に政治が荷担するという構造に風穴を開け是正っせよという声は、まさにウォール街を占拠せよという運動に結実した訳であり、多分にこうした動きに突き動かされていると感じた。


監督:クリストファー・ノーラン
出演:クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、トム・ハーディ、ゲイリー・オールドマン、アン・ハサウェイ、モーガン・フリーマン

2012年米映画   上映時間:165分

テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

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