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麒麟の翼
 東京日本橋、日本の道路の起点となっている。その橋には翼を付けた麒麟像がある。その像の前に一人の中年男性がナイフを腹部に刺さったままで倒れていた。通りかかった警察官によってすぐに救急車が手配され病院に搬送されたが、亡くなってしまう。被害者は青柳武彦55歳でカネセキ金属の製造本部長だった。その現場からほど近い場所で不審者として警官に職質をかけられようとして逃げ去った男がトラックに跳ねられて、意識不明の重体に陥った。彼は八島冬樹26歳で、被害者の鞄を持っていたため、容疑者として浮かび上がった。矢島には中原香織という同棲相手がいた。彼女が病院に駆けつけ八島と対面してショックのあまり失神し、妊娠中だということもわかった。この事件の捜査本部には、地元所轄署の加賀恭一郎とともに加賀の従兄弟でもある警視庁捜査一課の松宮脩平も加わり二人のコンビで捜査を担当する。捜査を進めるなかで、八島がカネセキ金属に半年間前派遣社員として働いていたことがわかる。しかも、八島はそこで労災事故によって怪我をしたにもかかわらず、カネセキ金属も派遣元もこの労災事故を隠していた。すると、これを隠蔽したのが青柳で、この時解雇されたことを恨んでの犯行ということになろうとした。しかし、加賀だけは、青柳の足取りを地道に捜査し、彼が水天宮をはじめとした、この地区の七福神に色違いの千羽鶴を奉納していたことを突きとめる。そして妻史子、高校生の息子悠人、娘の遥香らは生前の青柳のことをそれほど深くは知らなかった。一番疎遠だったのは悠人だった。彼は中学生までは水泳部のホープとして活躍していたが、水泳大会を機に退部していた。そのこと聞かれて父とはまともに口を聞いていなかった。一方、捜査は八島が死亡してしまったため、確認ができないまま、彼の犯行として幕が引かれようとしていた。しかし加賀だけは、青柳の足取りから事件の原点が麒麟像にあることを突きとめ、それを悠人に知らせる。そこから、事件は意外な方向に転換する。
 ひとつの殺人事件から、派遣切り、労災隠し、いじめ、格差社会、家族の絆といった様々な視点から事件が解明されていく。「事件によって心が傷つけられた人がいるなら、その人だって被害者だ。そういう被害者を救う手立てを探し出すのも、刑事の役目です」という加賀のことばにあるように死に直面した人間からのメッセージには強い意味があるということだが、本来は死ななくともよかったという意味も含め、印象的だった。それと看護師金森登紀子の存在がほっとさせてくれる。


監督:土井裕泰
出演:阿部寛、新垣結衣、溝端淳平、田中麗奈、黒木メイサ、中井貴一

2011年日本映画  上映時間:129分
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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

おとなのけんか
 そもそもの発端はニューヨークのブルックリンの公園。11歳のザッカリーはイーサンとケンカをして、イーサンの前歯を折る怪我を負わせてしまった。そのことを巡って、ザッカリーの両親アランとナンシーがイーサンの両親マイケルとペネロピ夫妻のマンションを訪ねて話し合いをする。お互いにその時の状況をあらためて確認し、作家であるペネロピがワープロにまとめ納得し、その日の夜にもザッカリーも伴って謝罪をするということで合意した。エレベーターを待っている間にアランの携帯に緊急の電話が入ってきた。彼は製薬会社の顧問弁護士をしていて、その製薬会社の新薬アントリルが副作用を起こし歩行困難になる患者が出たという。そこで、帰るタイミングを逸してしまい、再度マイケルの部屋に入った。すると、コーヒーでもということになり。ペネロピ特製のデザートコブラーというケーキを食べながら再び話し合う。しかし、アランには再三携帯が鳴り、その対応をいちいち指示する。これにはマイケル夫妻とともにナンシーまでも不快な表情をする。そして、昼食を忙しくて食べていなかったアランは進められるままコブラーを食べていた。こうしたなかで、話はペネロピが書いたアフリカのダルフール紛争について、彼女のリベラルな思いを皮肉るアラン。そして、アランの子どものことは妻であるナンシーに全て任せてあるのだからお前が責任をもってやれといった態度が見え隠れし、いらだつナンシー。すると、ナンシーは気分が悪いと言い出す。すると、ペネロピがコーラを勧めるが、あいにく冷えていなかった。それでも、それを飲み、いくらか収まったと言いつつも、まだ吐き気は収まらないといい、リビングの真ん中でもどしてしまったナンシー。しかも、ペネロピが大事にしていたココシュカや藤田嗣治の画集にも吐瀉物がかかってしまい、冷静さを失ってしまったペネロピ。アランのズボンにもかかってしまい、バスルームで乾かすアラン。後始末に二組の夫婦がそれぞれ話すことになり、互いの気に入らないことを吐露しだす。そして、その後もちょっとしたことにつっかかってしまう。すると、家では禁煙となっている金物屋おじさんであるマイケルが葉巻をだしてきてアランにも勧めって吸いだした。すると、こんどはスコッチを4人とも飲みだし、男同士、女同士あるいは4人がいろいろな組み合わせで論争していく。そして、とうとうアランにかかってきた携帯電話をナンシーが花瓶の水の中に投入してしまう。
 元々戯曲「大人は、かく戦えり」を映画化したもの。それは、登場人物も4人だし、場面もマイケルの部屋だけということで納得できる。ただ、最初の目的が子どものけんかを親も入れて話し合いで穏やかに解決するというものだった。しかし、被害者としての立場と加害者側の立場の違いからはじまり、それぞれの家庭内での親子関係、夫婦関係までも含めての、それぞれの価値観に基づく主張はなかなか一致しない。すると、こんどは感情面での対立にも波及していき、ある面では共感できるが、他方では対立するといった泥沼の展開になっていく。こうしたあたりを、4人の芸達者が実にうまく演じている。


監督:ロマン・ポランスキー
出演:ジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット、クリストフ・ヴァルツ、ジョン・C・ライリー

2011年フランス、ドイツ、ポーランド合作映画       上映時間:79分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

キツツキと雨
 とある山間部の村。そこの森林組合で働く岸克彦は、山に入り木の伐採をおこなっていた。すると遠くから人が近づいてきて、少しの間チェーンソーを止めてくれと言うのだ。聞けば、近所で映画の撮影をしているので、音が入ってしまうから協力して欲しいという。すると、枝打ちなら大丈夫だろうとさっさと木に登り、枝を切り落とす岸だった。翌日、仕事に向かう途中、溝にはまったワゴン車と遭遇した岸は、それがロケ隊のものだと知る。しかたなく前日に会った鳥居と彼より若い青年田辺を軽トラックに乗せ、ロケ地行くことになった。しかし、現場はイメージとは違ったため別の場所を捜すはめになり、岸が案内する。なんとかイメージ通りの場所があり、後のスタッフも全員集合した。すると今度はが足りないのでエキストラとして出演して欲しいと鳥居に頼まれ、わかったと返事をしてしまう岸だった。岸は彼らが撮影していた映画がゾンビ映画だということをメイクをされて初めて知るのだった。そして、若い田辺が年上の鳥居より動きが悪く、ボーとしている様子を苦々しく思っている岸。その一方、最年少の青年は鳥居をはじめ他のスタッフからこき使われ、動きが悪いと殴る蹴るの叱責を受けていた。ロケハンやエキストラまでやった岸の家にやって来た鳥居はラッシュを見て欲しいと誘いに来た。見終わって温泉旅館の大浴場で岸と二人風呂に入った田辺は、岸に最終電車に乗りたいので駅まで乗せてもらいたいと頼む。その車中、ラッシュ以降の映画のストーリーを聞く岸に自分の脚本を渡す田辺。しかし、電車が着く直前、鳥居たちスタッフが田辺を連れ戻しに来た。ところが、入れ替わりに、一番下っ端でこき使われたスタッフがどさくさに紛れ電車に乗り込み、現場を去って行った。一方、岸は脚本に感動し、田辺が監督であることを知り、全面的に協力し、村の住民をかり出しエキストラの手配や交通整理までやってのけた。そのかいがあって映画はクランクアップ、田辺も監督らしくなった。一方、岸と一人息子浩一もようやく仲直りをし、浩一も父の後を継ぎ森林組合で働くことになった。
 映画製作の現場を舞台に、親子関係を横糸に描かれている。映画製作はかつての5社時代は監督志望の新入社員は監督の下助監督としてそれこそこき使われ、脚本もできるだけ多く書くというのが基本だった。そうした徒弟制度のようなシステムの下で長い下積みを経てようやく監督への道が開かれるという構造だった。ところが、近年映画会社の制作する映画も激減しているなか、これまでのような監督を養成するという余力はなくなった。しかも、デジタル・ハイビジョンのDVD 撮影カメラも安く入手できるようになった。さらに、映画制作者向けの専門学校もでき、そこからいきなり監督になるということも珍しくなくなった。おそらく、そうした経歴を持っているのが田辺であり、それに乗り損ない旧来の現場で鍛えられた後で監督という道しかなかった鳥居の姿が対照的で運なのか才能なのか首をかしげてしまった。ともあれ、こうした背景をなかなか上手く作品化している。


監督:沖田修一
出演:役所広司、小栗旬、高良健吾、りりぃ、臼田あさ美、嶋田久作、平田満、伊武雅刀、山崎努


2011年日本映画    上映時間:128分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

崖っぷちの男
 ニューヨークのルーズベルト・ホテルに朝やって来た男は、朝食とシャンパンを注文。時計を見やり、やおら窓を開けて外に出た。ホテル21階の部屋の外は30センチ程の出っ張りがあり、かろうじて人が立っていられるスペースが続いている。すると、地上にいた女性が上を見て飛び降り自殺するのではと騒ぎ立て警察に通報する。やって来たニューヨーク市警のダンテが指揮し、交渉人ジャックが部屋に入った。外にいる男はウォーカーという名でチェックインしており、残された食器類からも一切指紋は検出されない。ジャックが身を乗り出しウォーカーに話しかけると、彼はリディアという女性交渉人を呼ぶよう要求した。彼女は一ケ月前ブルックリン橋から投身自殺をはかった警察官の説得に失敗し目の前で死なせたことで、落ち込んでいた。そんなリディアが呼ばれて交渉を開始する。巧みな話しかけで、次第に打ち解けウォーカーにすすめた煙草から、指紋を採取することに成功した。すると、意外な過去が明らかになった。なんと彼はニック・キャシディという元ニューヨーク市警の警察官で、2年前デヴィッド・イングランダという宝石商から30億円のモナークダイヤを盗んで売りさばいたという事件の犯人ということで25年の刑で服役していたことがわかった。ニックは自分はやっていないと訴え続けていて、元相棒のマイクのはからいで、亡くなった父親の葬儀に参列するため、刑務所から一時的に出して貰ったが、埋葬するところで、ニックが弟のジョーイとけんかになり、その騒動の最中に脱走したこともわかった。さらに、ニックは小型の無線トランシーバーを付けており、外にいる弟ジョーイとその恋人アンジーと連絡をとりながらルーズベルト・ホテルの向かいにあるデヴィッド・イングランダが所有する宝石の保管金庫があるビルの屋上にいた。ニックが飛び降りようとする仕草で、下に集まった野次馬たちが大騒ぎをし、その間隙をぬってジョーイたちがビルに侵入する。しかし、そこはあらゆるセンサーが張り巡らされ、鉄壁の防御態勢がしかれていた。
 これら一連の行動は、ニックが自らの無実を証明するために計画したものだった。
 最後まではらはらさせる展開で、観客を惹きつける。なかなか粋なエンディングだった。とは言え気になるのは、いかに無実を晴らすためとはいえ、他人のビルに侵入し何も盗らなかったということですまされるのだろうか。しかも、無実になったとは言え、服役中に脱走するということも不問にされるということなのか。終わりよければすべてよしということでの解決というのも、ちょっとどうかなという思いがよぎった。


監督:アスガー・レス
出演:サム・ワーシントン、エリザベス・バンクス、ジェイミー・ベル、アンソニー・マッキー、エド・ハリス

2012年米映画     上映時間:102分

テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

シャーロック・ホームズ   シャドウ ゲーム
 1891年のロンドン、シャーロック・ホームズ宅に結婚を目前にして、準備に忙しいワトソンが訪ねてきた。すると、最近の殺人事件や爆破事件が一見何の関係もないように見える、モリアティ教授と関連があるということを調べ上げていることを知った。ホームズは知り合いの女性アイリーンがモリアティ教授から依頼された件で密かに入手した手紙から、ロマの占い師マダム・シムザと会った。手紙は彼女あてに書かれた兄からのものだということがわかった。しかし、そこには殺し屋の手が回り、それぞれに逃げるしかなかった。そして、ワトソンの結婚式がおこなわれ、二人は新婚旅行に出発する。その後、ホームズはモリアティ教授と会い、彼の犯罪を指摘する。すると、教授はもうこれ以上嗅ぎ回るなと警告し、言うことを聞かなければ、ワトソン夫妻を殺すと脅すのだった。そこで、すぐにホームズはワトソンの乗った列車に乗り込み、モリアティ教授の配下からワトソン夫妻を守るため、兄マイクロフトと連携してワトソンの新妻を救い出した。一方、ホームズとワトソンはシムザがパリにいることを知り、パリに向かった。そこで、シムザは、かつて兄とともに属していたアナキストグループの本拠地に二人を伴い、兄の行方を聞き出そうとした。すると、彼らはモリアティ教授に爆弾を仕掛けるように強制され、シムザの兄は今も教授の命令の下秘密の任務についていることがわかった。そして、ホームズはオペラ座に爆弾が仕掛けられると推理するが、モリアティ教授に裏をかかれ、あるホテルが標的にされ、死傷者を出してしまった。彼らは実業家たちだった。まんまとテロに成功したモリアティ教授は、こんどはドイツに向かった。そこで、ホームズたちはシムザの手引きでロマのネットワークを頼りにドイツに向かった。モリアティ教授がいたのは、殺害した実業家たちの持っていた軍需関連産業を買い占め、大砲から包帯までの軍需特需を一手に引き受けようとした武器工場だった。そうした、モリアティ教授の狙いを暴き出したホームズは折からの独・仏開戦近しという社会情勢の下、戦争回避にむけマイクロフトらが主要なヨーロッパ諸国をスイスの山中の城に集め戦争回避に向けた会議を開催することになった。ところが、この現場でシムザの兄ルネが某国の大使に化け、会場内で要人暗殺をはかろうとすると推理したホームズ。暗殺を阻止して、最後にホームズはモリアティ教授と対決し、もみ合ってベランダから二人はもつれあいながら、滝に巻き込まれ行方不明となる。
前作からの違和感は、知性派ホームズではなくアクション派となっている。そのため、最大のライバルモリアティ教授を早々と登場させ、彼もまたボクシングができるという設定になっていて、これも何か違うのではという思いがよぎってしまった。それと、近代的な武器を登場させて驚かせるのもイインだけど、モリアティがアナキストを巻き込んでいくあたりが、あまりよく描かれていないため、ロマ(ジプシーという差別的な呼称がされていた)は反社会的なテロリストといった印象を与えかねないと思った。戦争の危機は資本主義の発達による社会再編と帝国主義列強の植民地争奪といった背景があるのだから、それぐらいはいれないといくらアクション映画とはいえ薄っぺらすぎると思う。


監督:ガイ・リッチー
出演:ロバート・ダウニーJr.、ジュード・ロウ、ノオミ・ラパス、ジャレッド・ハリス
2011年米・英映画   上映時間:128分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

宇宙人ポール
 グレアム・ウィリーとクライヴ・ゴリングスの二人の英国人は、アメリカで開催されたコミコン・インターナショナルに参加して、後は有名なエリア51を含めたUFO関連の西部地域をキャンピングカーで巡ることにした。グレアムはイラストレーターでクライヴはSF作家だった。二人は西部のカフェで休憩をし、エイリアン関連グッズのおみやげを買っていた。そこに、二人組の粗暴なおっさんが入ってきて、ビールを注文する。パフェを注文していたグレアムとクライヴに「お前らはよそ者のゲイか」と威嚇する。怖くなった二人は店を早々に出るが、誤って二人組の乗ってきた車にぶつけてしまうが、そのまま逃げてしまう。すると、誰も走っていない道路の後方から一台の車が猛スピードで追っかけてきた。あの二人組ではないかと、スピードを上げ、振り切ろうとしたが違う車だった。すると、追い抜いて行ったはずの車が急にスピンして道路の外に一回転して止まった。暗闇の中に、英語を話すエイリアンが出現した。びっくりしたクライヴは失禁して気を失った。エイリアンはポールと名乗り、60年前に不時着して助けられ、政府の秘密基地に幽閉されてから以降、米政府の様々な諮問に答えてきたのだという。ただ、最近になって、彼のもつ超能力を米政府が手っ取り早くゲットしようと、脳手術をおこなう計画があることを察知した。そこで、ポールは生まれ故郷の星に帰還しようと、米政府機関唯一の理解者の協力を得て、宇宙にコンタクトとし、UFOの着陸地点に向かう途中だったのだ。そこで、二人はポールに協力することにした。彼らはキャンピングカーが泊まれるドライブインにチエックインした。そこは、キリスト教原理主義の父子が経営していた。ところがドライブインの娘のルースは翌日ポールと会って、失神してしまった。やむなく、彼女も連れて旅にでることにする。ルースは、子どもの頃から左目の視力が失われていた。それを、ポールが治療して、視力を回復させた。あわせて、それが奇跡ではないということを、テレパシーで伝え、彼女の信ずるキリスト教原理主義の非科学的なことを解明してみせたポールだった。宗教の呪縛からあっという間に解放されたルースは、言葉使いから行動まで普通のアメリカ娘に変貌をとげグレアムと恋仲になってしまう。一方、ポールに逃げられた米政府機関では責任者のビッグ・ガイの命令でポールを捕まえるか殺すという任務を帯びたゾイル捜査官が追跡し、彼の部下二人も捜索にかり出されていた。目的地まで近づくと、ポールはある家に寄っていきたいという。そこは、60年前にポールを助けてくれた、少女が住んでいた家だった。彼女は見たままを話したのに嘘つきといわれ、近所とは交際せず孤独に暮らしている老婆となっていた。しかし、そこにも捜査官の手が回っており、銃撃戦の末何とか約束の場所に到達する。
 「ET」から始まって「未知との遭遇」などのアイディアをスピルバーグ本人がポールから聞くというくだりや、Xファイルのアイディアもすべてポールからのものということになっている。それと、アメリカの西部はけっこう保守的で「外国人」はエイリアンと呼ばれ、キリスト教原理主義者が多く進化論を否定し、学校にも行かないという子もいる。そうした風土を思いっきりパロッていて、笑えた。スラングに大麻までやるエイリアンはアメリカ人よりアメリカ人ぽかった。


監督:グレッグ・モットーラ
出演:サイモン・ペッグ、ニック・フロスト、ジェイソン・ベイトマン、クリステン・ウィグ、 ビル・ヘイダー 、シガーニー・ウィーバー


2011年米・英映画   上映時間:104分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

ヒミズ
 冒頭、地震と津波による瓦礫のなか主人公の中学生住田がピストルで自殺しようとする空想場面が出てくる。この映画では、震災被害にあった場所からそう遠くない場所のようだ。住田は借金まみれで家を出ていった父親と、昼間から男を引っ張り込むような母親から見放されて家業の貸しボート屋を営んでいた。すぐ目の前の川にはどこかから流されてきた小屋が半分沈んでいる。学校では明らかに浮いた存在だが、ただ一人茶沢という女子だけは、住田におもいを寄せ彼の言ったことを正確に覚えて、自宅の部屋に書き出して貼っている。さらに、ボート屋の周辺には震災で行き場のなくなった人たちがテント生活をしている。ある日、酔って金の無心にきた父親は住谷からみ母親がいないと知ると、彼に暴力を振るって、「お前なんかいらなかった。さっさと死ね」と暴言の限りをつくして帰って行った。そうこうするうちに母親も「がんばってね」と書いた書き置きを残して家を出て行ってしまった。やむなく、住田は学校には行かず、店の営業をおこなっていた。学校に来ないこと心配した茶沢は、店を訪ね事情を知り翌日からボートを手伝うことにする。しかし、住田は迷惑そうに「さっさと帰れ」と言い放つ。茶沢も家では両親から疎外され、首を吊るモニュメントを作られて、「完成したらこれで死ね」と言われていた。それでも、茶沢の働きでそれなりに客が来ていた。ある日、ベンツで乗り込んできたヤクザ風の消費者ローン社長金子らが住田に父親に貸した金600万円を返せと怒鳴り込んできた。金などないし、父親もどこにいるかわからないから帰ってくれと言い返す住田を痛めつける金子。それを見ていた、ホームレスたちのなかの夜野は、町で知り合ったスリのテル彦の手引きで麻薬の売人から金を奪う計画にのり、600万円手に入れ金子に返済した。そんなことは知らない住田は、また現れた父親と口論となり、彼を殺害してしまう。そして、もう生きていく意味を見いだせなくなり、包丁をもって町をさまようのだった。
 震災被害の場面が出てきて、そこでの喪失から立ち直れない人々と、親からも疎外されているなかで何とか生きていこうという子どもの交錯する物語だ。ただ、理性や知性を後景化させてしまう感情と暴力が先行し、怒鳴り合い、殴り合うといった場面が多く、嫌悪感に覆われる。また、父親を殺して、絶望のなかから顔や身体に絵の具を塗りたくる場面はゴダールの「ピエロ・ルフ」を思い出した。総じて、茶沢に送られて自首する住田に再生ははたしてあるのかという思いを強くしてしまう。


監督:園子温
出演:染谷将太、二階堂ふみ、渡辺哲、吹越満、神楽坂恵、窪塚洋介、でんでん

2012年日本映画   上映時間:129分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

武蔵野S町物語
  戦後十数年ようやく復興してきた頃、埼玉県の志木市が舞台。町で一番高い建物は木造3階建ての小学校。そこに通う小学4年生の健一、明、やすし、きよしたちはかつて防空壕だった洞穴を秘密基地にしていた。彼らは少年探偵団や赤胴鈴之助に夢中だった。町で時々見かけるのが、黒いマスクをして自転車に乗る男だが、郊外で養鶏場をやっているものの、子どもたちからは恐れられていた。その養鶏場に忍び込み、見つかって逃げ帰ったりしていた。そんななか、シベリアに抑留されていた青年が復員し、近所で祝いの席がもたれた。また、白黒テレビがちらほらあったが、停電もしばしばあった。それでも子どもたちは、けっこうたくましく生きていた。まだ、衛生状態もよくなかったのか、自家中毒や日本脳炎に罹った子どもや、往診する医者の姿もあった。そんな他愛もない日常が主人公健一が成人し孫もできた頃他界し、残された妻有子の目を通して過去を振り返り、お盆の供養をするというストーリだ。
 ちょうど、「三丁目の夕日」と重なる頃。しかし舞台は東京から外れた武蔵野の志木。まだまだ自然が豊かな頃。そうした郊外感をだそうと「だべ」を多用していたが、やや違和感があった。そんな場面では使わないと思ったのはたくさんあった。ただ、原作では作者が10年程闘病生活を余儀なくされそこで、連れ合いへの感謝といった思いも込められていると思うのだが、映画ではそのあたりの踏み込みがあった方がよかったのでは思った。それと、制作費との絡みもあったのか、「オールウェイズ」のようなCG処理ができなければ昔の再現はなかなか難しいのか、もうちょっと場面を増やしたりして、現代も昔もストーリーをしっかりしたものにすべきだと痛感した。何か中途半端感が漂っていた。


監督:金澤克次
出演:横山幸汰、佐藤詩音、岩崎治哉、石川優生、深水三章、宮崎美子、大杉漣

2012年日本映画    上映時間:88分

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ジャンル : 映画

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