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日本暗殺秘録
 もう40年以上も前の作品を再び見たが、かすかに覚えているシーンもあった。それは、桜田門外の変から始まって大久保利通暗殺事件、大隈重信爆弾投擲事件、星亨暗殺事件、安田善次郎暗殺事件、ギロチン社事件までそのクライマックス部分を中心にオムニバスで描く。そして、中心となる血盟団事件の小沼正にスポットを当てる。彼は血盟団の首謀者井上日召の下、腐敗した政官財の権力者を「一人一殺」を目標に井上準之助元蔵相を拳銃で殺害した。物語は小沼の裁判で、小沼の生き様が明らかにされる。小学生の頃は学業優秀だったが、父の死で進学を諦め東京に働きに出るが、脚気で郷里の茨城に戻った。しばらくして、再び東京のカステラ工場に就職した。大正天皇即位にむけ、新工場を建設するが地元の所轄署の警察が営業許可をなかなか出してくれず、結局即位を当て込んだ売り出しに間に合わず、倒産に追い込まれてしまった。小沼は結核を患い、再び郷里へ戻った。そして、同病で仲よくなった民子も亡くなり、絶望した小沼は自殺しようと海に入水するが、死ねずに海岸に打ち上げられた小沼は、以前一度だけ聞いた井上のお題目をあげていた。再び、大洗にある井上の家を訪ね、彼の弟子となった。井上のところには、海軍士官や教師など、現在の日本の状況を憂い国家改造を目論んでいた。いわゆる「昭和維新」の先駆けとなって決起しようとしていた。当初、陸軍の桜会と連携していたが、彼らは単に自らが権力を握りたいだけということがわかり、決別した。さらに、井上の下で中心的な存在だった海軍の藤井が戦死してしまい、小沼は井上の命を受け井上元蔵相暗殺を決行した。その後、陸軍省で統制派の永田鉄山軍務局長を皇道派の相沢中佐が暗殺した。続いて、今度は皇道派の青年将校が率いる1400名余の兵で、2.26事件が起きた。政府中枢の要人を殺傷し、そのまま占拠していたが、天皇の奉勅命令によって、兵は原隊へ戻り、磯部ら青年将校は逮捕された。後陸軍刑務所内で磯部は獄中日記を書き、天皇に対しても意見を書いている。
 東映オールスターの映画だが、1969年の製作ということで多分に、当時の学生運動を意識していると思う。ただ、メインの血盟団事件も含めて、格差、貧困といった民衆の生活をもう少し丁寧に描けなかったものかと思ってしまった。小沼も含め本当に上っ面だけを描き、余計なシーンもけっこうあったと思う。ただ、女優陣は藤純子を筆頭に桜町弘子や賀川雪絵、橘ますみなどがしっかり脇を固めていて、よかった。ただ、当時の東映は任侠映画路線でそちらで慣れた役者が「かたぎ」を演じてもしっくりいかないという場面もあった。ただ、井上日召役の片岡知恵蔵はさすが、眼光鋭く、目だけでもしっかり芝居ができていると思った。


監督:中島貞夫
出演:片岡千恵蔵、千葉真一、田宮二郎、若山富三郎、菅原文太、藤純子、鶴田浩二、高倉健


1969年日本映画    上映時間:142
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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

アンダルシア
 パリでG20の会議が開かれ、その場で日本の村上財務大臣がタックス・ヘイブンの国でマネーロンダリングがおこなわれており、その規制を強化する条約を提起しようとしていた。そのため、アメリカの財務長官を味方にするための根回しを企画していた。フランスのとある小さなレストランに村上財務大臣以下の日本のチームがいた。そして、そこに米財務長官が現れた。そして、店のオーナーと懐かしそうに話し始めた。かつてフランスに留学していた米財務長官がかつて通っていたが、移転した後わからなくなり探し続けたいたらしい。そこで、村上の配慮に感謝しG20での協力を約束した。その店を探し出したのは、外交官黒田だった。その黒田に外務省テロ対策室からアンドラという隣国に向かえという指示があった。その国で、川原という日本人男性が死体で発見されたというのだ。現場にはビクトル銀行で川原の担当をしていた新藤結花という女性がいた。彼女は遺体の第一発見者でもあった。それというのも、川原は大金をビクトル銀行ルーカスという人物を通じて投資をしていたものの、それが詐欺まがいのものだったということに怒っていたようだ。捜査に地元警察とインターポールの捜査官神足があたることになった。しかし、彼らは一見物取りの仕業として処理しようとしていた。しかし、黒田は疑問を呈するが外交官はそこまでと排除された。実は、川原は警察庁長官の息子で大量の資金は暴力団から流れていて、まさにマネーロンダリングをしようとしていたのだった。黒田は結花の証言に疑問を持っていて、彼女をマークしていた。すると、何者かが結花を襲ってきた。危ういところ救出し、バルセロナの領事館まで彼女を伴い保護した。しかし、一瞬の隙をついて、結花は領事館を逃げ出す。すると、彼女を追っていた神足もまた彼女を追いかけた。しかし、黒田と神足と結花の3人は、今度は武装勢力から襲撃される。何とか逃れたものの、今度はインターポールの施設に逃れた。黒田は懇意のジャーナリストの佐伯からビクトル銀行が国際テロ組織のマネーロンダリングを行っていることを聞き出す。新たに結花がビクトル銀行と国際テロ組織の秘密会議がアンダルシアで行うことを供述する。そこで、彼らはアンダルシアにむかう。しかし、神足は派遣元の警視庁から川原の関与を隠すために、事件に深入りするなという指示がはいる。一方、黒田にも上司が総理大臣から警察庁長官とその息子のスキャンダルを表沙汰にしないためにも、事件から手を引けという命令が入った。しかし、それを聞き流す黒田。そして、一斉摘発の準備が整えられる。
 けっこう入り組んだストーリーになっており、前作よりも多少はよくなっていると思った。しかし神足の設定が東大でのキャリアで、警察の不正経理事件で左遷されてインターポールの捜査官になったという。しかし、それは非現実だと思う。警察組織はそうした異端分子は排除、すなわち退職に追い込むはずだ。さらに、G20で日本の財務大臣が独自の条約の提案をするなど、これもありえない、いかにフィクションとはいえ、あまりにも現実離れをしていいる。最後のどんでん返しもあったものの、黒田の行動も外交官としてはやりすぎ。所詮は外国の風景主体の映画プラスの作品程度で、虚構は虚構なのだからもう少し緻密にした方がいいと思った。


監督:西谷弘
出演:織田裕二、黒木メイサ、伊藤英明 、戸田恵梨香、谷原章介 、夏八木勲 、福山雅治

2011年日本映画    上映時間:125分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

黄色い星の子供たち
 ナチスドイツに占領されたフランス。1942年パリは日々ナチスからのユダヤ人を差し出せという命令を受けていた。パリの街のユダヤ人は胸に黄色いダビテの星(六芒星)の黄色い印をつけることを義務づけられていた。そして、行動も制限されてきていた。しかし、ユダヤの少年ジョーはペタン元帥の歌を歌っていた。ペタンはドイツとの休戦協定を結びパリを戦火から救ったと歌で称えられていた。しかし、ペタンはナチスからの要求に屈し、ユダヤ人を検挙することに同意した。最初は、フランス国籍のユダヤ人も多くいるため外国から避難してきたユダヤ人たちに的をしぼった。ジョーの家族も両親と二人の姉の5人はポーランドから逃げてきたのだった。そして、7月16日の未明、一斉に検挙が始まった。しかし、混乱の中小さい子どもを、フランスの官憲の目を盗み預かってくれるフランス人も数多くいて、当初の目論見よりも1万人ものユダヤ人を検挙できなかったという。しかし、検挙された1万3千人はそれこそ、生まれたばかりの赤ん坊から老人まで、自転車競技場に収容された。トイレも足りず、洗面器で用をたすありさまだった。そんな人たちの病気の世話を一手に引き受けたのは、ユダヤ人医師シェインバウムだった。そこに、ユダヤ人ではない看護師のアネットが派遣されるが、何しろ水はおろか食料もなく、見かねてやって来た消防団の一隊が消火栓を開き皆に水を供給し、あわせてひそかに預かった手紙を家族や知人に投函することにした。5日間の後、今度はフランス北部の収容所に送られることになった。そこでも、満足な食事を与えられることはなかった。アネットはユダヤ人と同じ食事しかあえて取らず、みるみる痩せていった。彼女はそうした現状を、その地方の知事に手紙に書き、食事の改善を訴えていた。ナチス側からは、フランスのユダヤ人も早く東に送れという催促が届く。最初に大人たちだけが、再び東に移送されることになった。ジョーの母はせめてお前だけでも逃げてと言い残して列車に乗せられていった。そこで、ジョーは友人に一緒に逃げようと言うが彼には幼い弟がいて一緒に連れて行けないという。そこで、もう一人の子と二人だけが脱出することになった。二人は、親たちがフランスの官憲やナチスには渡したくないということから、多くの宝石や貴金属それに現金などを財布ごと糞尿をためた便器に投げ入れていたのを目撃していた。その便器から金や貴金属を拾い、鉄条網をかいくぐり見事に脱出に成功した。そして、とうとう子どもたちも、移送されることになった。その日、アネットは過労もあり意識を失い倒れてしまった。
 長い間、公式に事件の真相が伏せられてきたヴェル・ディヴ事件を中心に描いている。検挙の日、多くのユダヤ人を匿ったパリっ子がいた反面、捕らえられたユダヤ人に罵声を浴びせる人間もいた。それにしても、献身的にユダヤ人たちの面倒をみるアネットの姿は心を打つ。現在公開されている映画「サラの鍵」もまたこのヴェル・ディヴ事件を描いている。それにしても、一旦捕まったユダヤ人をレジスタンスのメンバーが上手く逃がしたりする場面もあり、現在世界中で読まれている「怒れ!憤れ!」の著者ステファン・エセル氏がフランスのユダヤ人でレジスタンスの活動をしていたを想起した。やはりこうした歴史は忘れてはならないと強く思う。


監督:ローズ・ボシュ
出演:メラニー・ロラン、ジャン・レノ、ガド・エルマレ、ラファエル・アゴゲ、ユーゴ・ルヴェルデ

2010年仏映画   上映時間:125分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

トゥルース 闇の告発
 1999年アメリカのネブラスカ州で警官をしているキャシーは、離婚をして娘エリンの親権を元夫に取られた。元夫は再婚して他の州に引っ越すことになった。すこしでも娘の側にいたいと願うキャシーは転属願いを出すが認められなかった。そんな折り、上司からボスニア・ヘルツェゴビナの国連PKOを請け負っている民間警備会社デモクラ・セキュリティ社の仕事参加してはどうかと誘われる。給料はいいということでボスニア行きを決めたキャシー。しかし、現地は一応紛争は収まっているものの、セルビア人、クロアチア人、そしてボシュニャク人の民族間対立は深く根を下ろしていた。そんななか現地の警察はあまり機能していない。キャシーは現地でDV被害にあっている女性から話を聞き立件し有罪にすることが出来た。現地ではまだまだ女性の地位が低く、差別や虐待は日常的だった。そんなキャシーの活動に注目した国連難民高等弁務官事務所のマデリン・リース所長によってキャシーは国連IPTFジェンダー問題担当課長に任命された。それでも、普段の活動は警官としての任務に当たっていた。ある日郊外にある店の手入れに同行したキャシーは無人となった店を一人で見てみた。すると、店には半裸の少女たちと戯れる男たちの写真がいっぱいあった。しかも、店の奥には少女たちが監禁されていたような場所があった。そこで保護されたのはウクライナから騙されて連れてこられた十代の少女ラヤともう一人の少女だった。キャシーはマデリンに相談するが、店は少女たちに売春をさせていたが、公式にはウェイトレスだと言い放っていた。その店の客はほとんどが、PKO部隊や民間警備会社の社員たちだった。しかも、店からの賄賂を地元警察とPKO部隊も貰って少女たちが人身売買や半ば監禁状態にあることに目をつぶっていた。こうした大がかりな構造に立ち尽くすキャシー。ラヤからの証言をとるが、彼女を守ろうとするキャシーに立ちはだかる巨大な力。そして、ラヤは連れ戻されて殺されてしまう。しかも、キャシーも国連から一方的に解雇されてしまう。そこで、これまで調べてきた捜査資料を持ち出し、BBCに全て暴露した。それで、監禁されていた少女たちは、家に帰ることが出来たものの、加害者たちは誰一人処罰されず、キャシーもまた復職はできないままだという。
 この作品は、実話を基にしたものだが、ボスニアでは民族間の虐殺や民族浄化といったおぞましい行為が続いた。こうした後の頃だから、余計に人権無視の野蛮な行為が続いていたのだろう。しかし、一方ウクライナから売られてきた少女たちは、当初安心させるために、親戚が仲介する例が多いとの説明があった。これもまたやりきれない話だ。

監督:ラリーサ・コンドラキ
出演:レイチェル・ワイズ、モニカ・ベルッチ、デヴィッド・ストラザーン、ヴァネッサ・レッドグレーヴ 、ニコライ・リー・コス
2010年ドイツ・カナダ映画      上映時間:111分
孫文の義士団
 1906年清朝末期の香港。豪商・李玉堂は元教師で出版社を経営している陳少白の勧めで孫文の活動を援助している。李の息子重光は海外留学をすることになっているが、陳の勧めで孫文の革命思想に共鳴している。そんななか、清朝打倒のための中国全土の活動家を集め、亡命中の日本から孫文が参加することが明らかになった。清朝は西太后の命令で閻孝國を首領とする500人もの暗殺団を派遣した。これに対して、陳は李玉堂に協力を求め、学生たちとともに孫文の防衛隊を組織する。そこには、息子の重光をはじめ、お抱え車夫の四弟、元少林寺の僧王復明らが加わった。当初、清朝の元将軍方天が率いる軍団がいたが、最初に暗殺団に襲撃され、方天の娘方紅だけが助かった。また、かつては富豪の息子だった黎明も李玉堂の勧めで防衛隊に入ることになる。そして、現在は李玉堂の第4夫人である月茹はかつての夫で連れ子の娘の父でもある沈重陽に、娘の親として現在の夫李玉堂を守って欲しいと哀願され、防衛隊に入るのだった。さて、孫文の乗せた船が香港の埠頭に到着し、一行は人力車に乗り陳少白の用意した場所に到着した。ここで、孫文は全国から集まった活動家と蜂起にむけた会議をおこなう。そのため、孫文の影武者として李重光が人力車に乗り込み、孫文の母親の家に向かった。ここで暗殺団を引き寄せて、1時間の会議を成功させるための陽動作戦が展開される。次々に襲いかかる暗殺団。それを王復明は弁慶さながらの形相で撃退する。沈重陽も一人暗殺団に立ち向かう。黎明は鉄扇を華麗に駆使して暗殺団と対峙する。死闘のなか、孫文たちの会議も佳境に入る。
 義子団といっても、思想的に孫文に傾倒しているのは陳少白と李重光らしかいない。それでも、それぞれに人生のターニングポイントとして清朝暗殺団と果敢に闘う群像劇だ。こうした設定の方が清朝の状況や孫文の立場などの説明を省略できるということなのだろうか。それでも、香港の置かれた状況などは理解できる。そういう意味で「義和団の乱」関連の「北京の55日」や「1911」などもあわせて観ればいいと思った。

監督:テディ・チャン
出演:ドニー・イェン、ワン・シュエチー、レオン・カーフェイ、ニコラス・ツェー、フー・ジュン、ファン・ビンビン、サイモン・ヤム

2009年香港・中国映画   上映時間:136分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

リアル・スティール
 2020年アメリカでは人間によるボクシングが危険であるということで、ロボットによるボクシングが全盛となった。かつて、ボクサーだったチャーリーは、ポンコツロボットを持ってドサ回りを続けていた。ある日、裁判所から呼び出しが有り、かつて結婚していた女性が亡くなり彼との間の子どもの親権を決定するための召喚された。そこには、亡くなった元妻の妹デブラと富豪の夫がいた。妻子を捨てたチャーリーは子どもを引き取る気もなく、数ヶ月だけ息子を預かるという密約をして、まんまと5万ドルをせしめたのだった。息子のマックスは大のロボットボクシングファンで、チャーリーが格安で買ったノイジーボーイというロボットに夢中だった。しかし、このロボットはメキシコや日本で使われていて、改良されているのだが、チャーリーはその機能を把握する前に試合に臨みバラバラにされて敗北してしまう。金もなく、親子でロボットの廃棄場に無断で忍び込み、使えそうな部品をあさるのだった。すると、マックスが誤って深い穴に滑り落ちてしまう。何とか助かった際、一体の古いロボットを掘り出した。それはスパーリング用のロボットで、アトムという名が付けられていた。さっそく、マックスが手を加え、音声コントロールを出来るようにした。このアトムは元々模倣機能がついており、元ボクサーのチャーリーの繰り出すボクシングのテクニックをあっという間に取り入れていった。最初はドサ回りだったが、アトムの評判は日に日に上がり、ついに公式戦でも闘うことになった。すると、ロボットボクシング・チャンピオンのゼウスを所有するレンコヴァからアトムを高額で買いたいという申し出があった。しかし、マックスはどんなことがあっても売らないと言い、逆にゼウスとの試合を申し入れる。
 最初、反目しあう父子だが、次第に心を通わせる。特に最後の試合では、チャーリーのシャドーボクシングにあわせてアトムが持てる力を出し切るといったお決まりでベタな展開だが、子役のダコタ・ゴヨの名演光っている。制作のスピルバーグは「トランスフォーマー」シリーズも手がけており、今回の作品でも日本を意識しているのか、ノイジーボーイにやたらと漢字を書き込んだり、主人公のロボットもアトムと名付けたりしている。当初「チャンプ」のような展開かと思ったが、子どもの方がしっかりしていて、ビックマウスは父譲りだが、クレバーな面があり単なるお涙頂戴映画にはなっていなくてよかった。


監督:ショーン・レヴィ
出演:ヒュー・ジャックマン、ダコタ・ゴヨ、エヴァンジェリン・リリー、アンソニー・マッキー、ケヴィン・デュランド

2011年米映画       上映時間:127分

テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

ありあまるごちそう
 「フード・インク」のヨーロッパ編として銘打っている本作。ウィーンでのパンを大量に廃棄する場面からはじまる。この罰当たりがと思う。運搬業者もまだ食べられるのにとつい口を滑らせる。日本流で言えば、賞味期限切れであっても消費期限切れではないものを捨てている。しかも、小麦は輸入したものだ。現在、地球上では、120億人までの食料を生産することができるという。しかし、その一方で毎日10万人が餓死しており、インドでは2億人が栄養失調状態にあるという。食べ物の廃棄で言えば、日本でもファスト・フードやコンビニなど日本でも大量の食料が毎日廃棄されているし、欧米先進国ではこうした廃棄は日常茶飯事である。次ぎにフランスのブルターニュ地方の漁師が紹介される。彼は、自然と調和した漁をモットーにしている。しかし、EUではこうした小さな漁船も含めて漁の日報を提出させ、これに基づいて大型船による漁が増加しているという。こうした漁では根こそぎ捕獲してしまうので、必要のない魚まで採り資源の枯渇に道を開くことになっているのだ。さらにスペインでは、一大ビニールハウス群でトマト栽培がおこなわれている。これは、水耕栽培ではないものの、一つひとつポットに植えられたものに水や肥料を自動で供給するというものだ。ここで、栽培されたトマトはヨーロッパ中に長距離を運ばれて供給される。次ぎに、ルーマニアの昔ながらのナス栽培の農家にヨーロッパの種子会社パイオニアが遺伝子組み替えのナスの導入をおこなう様子が描かれる。そして、唯一南米のブラジルでは、毎年広大なジャングルを切り開き大豆畑で大豆の生産をおこなっている。これらの大豆はヨーロッパの家畜の飼料や日本に輸出されている。一方、ヨーロッパでは小麦の裏作にトウモロコシを栽培している。これを飼料にするのではなく、全く採取しないままに茎ごと暖房用の燃料にしている。さらに、ブラジルで飢えた黒人一家は水すら汚れたものをそのまま飲んでいる。こうした不衛生な水しか飲めず、飢えた人々が多くいて、当然病気も蔓延していても手立てなく死んでいくという現実が存在する。グローバル化した大企業は水すら公共的に使うのではなく、経済効率を優先させ、自らの利益を中心に使おうとしている。
 アマゾンの熱帯雨林もどんどん開墾されていき、CO2を吸収し酸素を出していたこれらがなくなればさらに地球環境が悪化していくことは目に見えている。そうなれば、安定的な穀物の栽培にも影響を与えかねないし、自然災害も増えることも考えられる。そうねれば、今でも食料の分配が不公平になっているのだから、さらに飢餓が進行していくことになる。しかも強欲資本主義によるグローバル化は、格差を拡大し飢餓と餓死すらも蔓延させる恐れがある。


監督:エルヴィン・ヴァーゲンホーファー
出演:ジャン・ジグレール ピーター・ブラベック カール・オトロック

2005年オーストリア映画    上映時間:96分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

プリンセス トヨトミ
 大阪のダブル選挙にちなんで、まず原作から読んだ。こんなものかという感じで、本作を観た。鳥居と旭の性別と性格が変わっていた。それとラスト辺りの処理も若干違っている。それはそうと会計検査院の調査官調査官、松平、鳥居、旭の3人が大阪に出張する。事前に旭が決めたところに出張検査をおこなう。しかし、今時パソコンではなく電卓で計算なんてそこら辺から笑ってしまう。それと、中学校で個別に検査などあり得るわけもない。もっとおかしいのは、OJO(大阪城址整備機構)への検査で、携帯電話を忘れた松平が戻ると無人、しかも机のなかも空っぽで電話すら通じないという場面は逆に不自然感を増してしまった。真田の息子大輔が性同一性障害という設定でセーラー服を着て中学に通学するが、格好だけ女性で言動は男そのものなので、これも違和感だけを増幅してしまう。もっとも肝の大阪国というのも、基本男性しかも父を亡くした男を中心に結集するというものだが、非常呼集でもそうした男だけが集まるのに、街からは女も姿を消し、事情を知らない若い男性たちも姿を見せないというのも返って怪しい。この大阪国は豊臣家の末裔を守るという趣旨で、明治維新の折、時の政府に献金して独立を認められたという。以後、地下に建設された大阪国議事堂までの廊下で父から息子へと語り継ぐ絆をメーンにしてストーリーが展開している。しかし、女性はどうするんだという疑問。しかも、本来守られるべき豊臣の末裔自身には何も知らされないという設定。さらに、警護の任務をおびる男たちということから、守られるべき豊臣の子孫は本来男系をあてることとなっていたのではと推測するが、本作ではいきなりプリンセスとなっている。これでは、整合性も何もあったものではない。いかに荒唐無稽な話にしても、あまりにでたらめすぎてあきれかえるばかり。原作ともども最悪。


監督:鈴木雅之
出演:堤真一 、綾瀬はるか 、岡田将生 、沢木ルカ 、和久井映見、中井貴一

2011年日本映画    上映時間:119分
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