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人生に乾杯
 1950年代ハンガリーは社会主義政権下になった。そこで共産党主導で、貴族の邸宅の捜索をおこなっていた。そんな時、党の運転手をしていたエミルは、ある伯爵の家の捜索に同行していた。屋根裏を見てこいという命令で行ってみると、上からうら若い女性が落ちてきた。その家の令嬢へディだった。とっさにエミルは彼女を屋根の上に隠した。何とか匿い、その後二人は結ばれたのだった。共産党政権も崩壊した現代、年金暮らし夫婦はエミル80歳とヘディ71歳になっていた。しかし、生活は困窮し、電気代の支払いにも困っていた。借金取りをなんとかやり過ごす日々だったが、とうとうエミルの大事にしていたダイヤのイヤリングを借金のかたに差し出してしまった。それを契機に、エミルは共産党時代の愛車チャイカを久しぶりに動かすのだった。そして、向かった先は郵便局だった。そこで、持っていったトカレフをちらつかせ窓口の金を奪った。警察は防犯カメラに撮影された銀行強盗の模様がテレビでも放映された。すると、それを見た高齢者たちは、自分たちも年金生活は苦しいと立ち上がったのだった。警察とともにへディはエミルも指定した場所に向かうが、エミルの運転するチャイカは警察を振り切り逃げてしまう。その後、因縁のイヤリングを奪い返し、逃げていった。その後、旧友のキューバ人の元へ行き、彼も伴って次の強盗成功させた。警察の包囲を振り切り、その際負傷した女性警部補も抱え、さらに逃亡を続けた。そして、向かったのは青年の頃事故で亡くした一人息子の墓だった。そんな二人を警察の包囲網が近づくのだった。
 何と高齢の「ボニーとクライド」だがお国柄も出ている。ハンガリーはあまりなじみのない国だが、旧ソ連圏ということもあって、おそらくは共産党時代は年金暮らしといっても、現代のような困窮はしなかったに違いない。まして共産党関係者なら、なおのことと言えよう。しかし、時代の流れは厳しい現実として現れる。二人の若かりし頃のエピソードが冒頭と最後に出てくるが、時代や政治体制を越えて若い二人が惹かれあう様がよかった。それと、老夫婦の望んだ海を見たいというシーンを想像させる粋な終わり方もよかった。些末な詮索はあろうかと思うが、そこはそれ大様に構えて観るに限る。


監督:ガーボル・ロホニ
出演:エミル・ケレシュ、テリ・フェルディ、ユディト・シェル、ゾルターン・シュミエド

2007年ハンガリ-映画  上映時間:107分
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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

狼の死刑宣告
 投資会社で副社長のニックは二人の男の息子と妻の4人暮らしだった。上の息子ブレンダンは高校のアイスホッケーの選手として嘱望されニックの自慢だった。一方、弟のルーカスはどうしても兄と比べられ素直にはなれなかった。ある日ブレンダンの試合の観戦に行き、帰宅途中でガソリンがなくなったので、スタンドに立ち寄ったところ、たまたまそこにギャング団と遭遇し、ブレンダンは殺されてしまった。その犯人は、少年でギャング団に入るための度胸試しに殺しをやらされたのだった。少年は警察に捕まるが、警察と検察は司法取引をすれば数年の服役をさせることが出来るが、そうでなければ無罪になるかもしれないと言われた。裁判所では、ニックはあいまいな証言しかせず、少年は無罪で釈放されてしまった。ニックの家族も皆悔しがるが、どうにもならない。そんな思いのなか、ニックは少年を追尾し仲間のギャング団たちの動向を探り、少年の家を突きとめた。車の中で待っていて、復讐なんてと思った矢先少年と遭遇し弾みで彼を殺してしまった。しかしその少年はギャング団のボス、ビリーの弟だった。すると、今度はギャング団たちがニックの家へ押しかけ、暴虐の限りを尽くすのだった。それで、妻は死にルーカスも意識不明で死線をさまよい、ニックだけが奇跡的に一命を取り留めることが出来た。すると、ニックは病院を抜け出し、銀行で有り金を降ろし銃やショットガンを大量に買い込むのだった。そして、ビリーの待つアジトに単身乗り込むニック。
 かつてのチャールズ・ブロンソン主演「狼よさらば」のリメイクらしい。見たかもしれないが、記憶にない。ただ、日本のヤクザ映画のように一応筋者対筋者という構図でもなく、素人が銃の扱いを取り扱い説明書を読んで殴り込みに行くというあたり、破れかぶれなあたりは確かに大時代だと思った。それと、殴り込む時髪を坊主刈りにしたのは、結局殺しにいく連中と同じ地平に堕ちていくという意思表示だったのか。銃器を売っていた太ったおじさん、彼とビリーの意外な関係もおもしろかった。


監督:ジェームズ・ワン
出演:ケビン・ベーコン、ギャレット・ヘドランド、ケリー・プレストン、アイシャ・タイラー
2007年米映画  上映時間:106分
息もできない
 サンフンは昔からの知り合いのマンシクがやっている借金の取り立てを手伝っていた。粗暴で口より手が早く、口にする言葉も汚くて下品だ。突っ張り尖ったサンフンは年下の仲間すら殴り飛ばし、周囲から恐れられかつ嫌悪されていた。そんなある日、女子高生のヨニと知りあった。勝ち気なヨニはサンフンをきちんと受け止めていた。サンフンは、現在父と暮らしている。しかし、かつてDVで妻への暴力が絶えずサンフンは目を背けていたが、妹が父を止めに入り、弾みで包丁が突き刺さってしまう。母も娘の病院に駆けつけようと道路に飛び出して、車に跳ねられ事故死してしまった。父は逮捕され15年間服役して帰ってきた。しかし、サンフンはあのとき自分が母に暴力を振るう父を制することが出来ず、妹が母をかばったことで、命を落としたという罪悪感から逃れられないのだった。そのため、父への憎悪を抑えきれず、毎日のように殴り続けていた。その一方、父には母親とは別の女性との間に娘がいた。サンフンには異母姉とその息子ヒョンインがいた。姉はDVの夫と離婚していた。そんな二人をサンフンは気にかけていて、すくなからず援助もしていた。一方、ヨニはベトナム戦争に従軍していた父は、精神的に病んでいて母親がやっていた屋台の店がやくざに破壊され、それを止めに入ろうとして殺されたのだった。しかし、父は母の死も理解できずにいた。さらにヨニの弟ヨンジュは高校生だが、学校に行かずゲームセンターに入り浸っていた。ヨニの家も貧困で、金を巡って口論が絶えなかった。サンフンもヨニも似たような境遇で、DVの父親と母を亡くし幼い頃から愛情に恵まれない家庭という共通項があったのだ。こうしたなかで、サンフンは暴力でしか感情表現ができなくなっていた。しかし、そんなサンフンもヨニとヒョンインとのふれ合いで心を開いていった。そうしたなか、サンフンの父が手首を切って自殺を図った。すると、サンフンは父を病院に担ぎ込み、「俺の血を全部抜いて輸血して、助けてくれ」と叫ぶのだった。その夜、ヨニを漢河のほとりに呼び出す。そこで二人は心を通わせ、新たな日々にわずかな希望を見いだそうとするのだが、悲劇に見舞われるのだった。
 下層格差社会の底辺でDVをはじめ家族の紐帯が崩れ、暴力と罵りの言葉にまみれた中、愛を求めさまよう若者たち。そんな切ない境遇でのたうち回る姿をみごとに描いた作品だ。北野武の初期の作品を上回る程の暴力を深作「仁義なき戦い」のように手持ちカメラで追うショット、アップの連続は当初見づらかった。しかしそれは、主人公の心の揺れをも表現しているかのようにも見えてきた。圧巻は、夜の漢河で号泣する場面は胸を打った。しかし、暴力を通しての威嚇、強制はやがてあらたな暴力で陵駕されていくという構造で悲劇を招いていくという結果もまたやむなしか。サンフン役のヤン・イクチュンは主演、脚本、監督、制作を担当しているが、ヨニ役のキム・コッピもまた素晴らしかった。


監督:ヤン・イクチュン
出演:ヤン・イクチュン、キム・コッピ、イ・ファン、チョン・マンシク、キム・ヒス
2009年韓国映画  上映時間;130分

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~
 戦後の混乱期、中野の居酒屋椿屋から逃げ帰ってきた大谷の家に椿屋の吉蔵夫婦が駆け込んできた。対応したのは大谷の妻佐知だった。聞けば年末の資金5000円を大谷が奪って逃げたのだという。今すぐ返さなくては、警察に訴えるというのだ。大谷は、金はもう使ってないが明日には払うというのだった。翌日、佐知は椿屋に行くが、支払う金などなく、幼い息子を店の奥で遊ばせながら、借金のかたに自ら働いて返済すると言う佐知。困惑する吉蔵夫妻だが、早くもやって来た客は佐知が美人で愛想もいいので評判になり客が大勢集まるのだった。そんななかクリスマスのマスクと帽子を被った大谷がやって来て、同伴した女性が5000円を吉蔵に返えしたのだった。しかし、聞けば大谷はこの椿屋に2万円ほどの借金があると聞き、佐知は引き続きこの店で働くことにする。吉蔵も佐知が来てから客が増えたこともあり、願ってもないことと喜ぶのだった。大谷は文壇では有名な小説家なのだが、破滅志向で死にたいと言うのが口癖のようになっていた。一方、椿屋には岡田という旋盤工が佐知に惚れて通っていた。岡田は元はと言えば、大谷の小説のファンでこの店にいれば、大谷と会えると思って通っていたのだった。大谷は毎晩のように飲み歩き、愛人もいた。しかし、佐知が椿屋で評判になり、岡田が毎晩同じ電車で送って帰るということを聞き嫉妬する大谷。そもそも佐知と大谷が結婚したのは、かつて佐知が思いを寄せていた司法試験を受けるため苦学していた辻という男性がいた。佐知はその頃、喫茶店で働いていて、辻が寒そうにしていたので、マフラーをプレゼントしたいと思い百貨店にいったのだが、高くて買えず、出来心から万引きをしてしまい、警察に連れて行かれた。しかし、佐知はこれまで正直に生きてきたのだから、今回は見逃して欲しいと主張した。こうしたやりとりを見ていたのが、大谷で彼女に変わって代金を払い、上手く納めたことで知り合って結婚したのだった。そんな辻は現在は弁護士となっていた。いっぽう、自堕落な生活を続けている大谷は、かつてから知り合いの女性秋子と一緒に死のうと、水上に行き谷川岳の麓で二人は心中を図るのだった。
 太宰治をモデルにしたような破滅志向で放蕩を繰り返す大谷と健気で献身的な美人の妻佐知。冒頭大谷の子どもの頃の描写で「鉄環回し」で地獄行きを示されたことが出てくる。それにしても、当時不治の病と思われていた肺結核にも侵され、ひたすら死にたいと思っていた大谷。他人と話す時は酔ってなくてはだめだというシャイな大谷だが、こんな雰囲気を見事に出し切っていた浅野忠信。かたや献身的だけども芯は強い妻を演じきった松たか子もよかった。ただ、戦後の貧しい住宅事情もあるが、妻夫木演じる岡田が大谷の家の手水機の前で強引に佐知にキスをする場面があったが、どうしても目の前の便所が気になった。当時は当然くみ取り式だから、そこはかとない臭気はあって当たり前。そんなこと思い起こさせるような場面でもあった。はたして、ラストに食べた桜桃は何を意味しているのだろうか。


監督:根岸吉太郎
出演:松たか子、浅野忠信、室井滋、伊武雅刀、広末涼子、妻夫木聡、堤真一
2009年日本映画  上映時間:114分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

シャッター・アイランド
 1954年9月ボストンから18キロも沖合にある通称シャッター・アイランドに、連邦保安官テディが相棒のチャックとともに船でやって来た。それというのも、この島にあるアッシュクリフ病院は犯罪をおかした「精神障がい者」を収容するもので、断崖絶壁に囲まれ唯一船だけが交通手段で、武装した警備隊が絶えず見張っていた。そんな場所から、一人の女性患者が行方をくらましたという。その女性はレイチェル・ソランドといい、自分の子ども3人を溺死させたという。しかも、この島に来てからも、ここが自宅だと思い続けていたという。彼女の部屋からはメモが発見され「4の法則、67とは誰か?」と書いてあった。この島で働く医療関係者や警備員たちは、テディたちにはよそよそしく協力する気がないらしい。そんななか、相棒として初見のチャックに、テディはこの島に来たのは、自ら志願してきたと打ち明けた。それは、妻をアパートの火災で亡くしたのだが、それはアンドリュー・レディスという男の仕業で彼がこの島にいるらしいということを確かめにきたのだという。島に上陸してから、船酔いが治まらず、薬をもらって飲んだテディだったが、かえって悪夢に悩まされることになる。彼は第二次大戦中、ユダヤ人の収容所の解放に立ち会っていた。そんななかチャックが崖の下に転落しているの目撃し、崖を降りるとチャックの姿は消えていた。しかも、崖の中腹から光りが見え、そこに行くとレイチェル・ソランドと名乗る女性がいた。彼女はこの島にきた医師だったのだが、この島でやっている治療と称してやっている行為に批判的だったので、彼女は患者にされたというのだ。しかも、何をどう説明しても、一旦「精神障害」と決めつけられれば、すべての言動がその裏付けとされてしまうと主張するのだった。そんななか、夢と現実が交錯し亡き妻の幻影との会話するテディ、いったいどこに真実があるのか。
 1950年代が舞台であり、たしかにロボトミーという脳の手術をしたという事実があった。ただ、現在でも「精神障害」への根強い偏見があるなかでは、何でも「謎とき」の題材にするのは、あまり賛成はできない。しかも、予告編でも紹介されていた脳が勘違いするという例で同じ長さの線や平行線が曲がって見えるという指摘があったが、これもあまり適切とは思えなかった。確かに細かい「謎」についていくつか思い当たるところはあったが、だからといって2度見3度見までしようとは思わない。ただ、デカプリオは、ベン・キングスレーやマックス・フォン・シドーらを向こうに回しての好演が光った。でも、やっぱり哀しい役回りは相変わらずだとも思った。


監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオ、マーク・ラファロ、ベン・キングズレー 、 ミシェル・ウィリアムズ、マックス・フォン・シドー
2009年米映画   上映時間:138分

テーマ : 映画館で観た映画
ジャンル : 映画

真夏のオリオン
 現代の日本で教師をしている倉本いずみはある人物を訪ねるため電車を乗り継ぎ、海の見える東屋に向かった。そこにいたのは、鈴木という老人だった。いずみは手に持っていた60年以上前に書かれた楽譜を持っていた。そこには、いずみの祖母有沢志津子のサインがしてあった。表題は真夏のオリオンというものだった。その楽譜はアメリカ在住の青年が、かつて太平洋戦争中駆逐艦の艦長をしていた祖父が持っていたもので、有沢志津子の署名をたよりにいずみの元に送られてきたのだという。そこでいずみの祖父倉本孝行がかつて日本海軍のイ77潜水艦の艦長であったことの関連を知りたいと考え、鈴木のもとを訪ねたのだった。そこで語られたのは、1945年8月3日から15日までの戦闘の話だった。戦争末期、連合艦隊は大和も撃沈されほとんど壊滅していた。残された潜水艦数隻が沖縄に向かっている米艦隊のうちタンカーを撃沈させようと密かに狙っていた。このイ77潜水艦には人間魚雷「回天」も乗せられていた。イ77潜水艦の前方には、倉本の親友の有沢が艦長のイ81潜水艦がいた。有沢の妹の志津子は音大志望だったが、戦争の長期化で進学をあきらめ、身よりのない子どもたちの面倒をみていた。そして、倉本と将来は結婚の約束をして、きっと帰って来られるようにとお守りに「真夏のオリオン」の楽譜を託したのだった。イ77はタンカーを撃沈したのだが、駆逐艦に発見され爆雷の集中攻撃を受けるのだった。しかも、この駆逐艦はイ81を大破させ、有沢から最後のモールス信号による知らせが寄せられた。倉本は有沢の仇を討つためにもこの駆逐艦との死闘を繰り広げるのだった。 駆逐艦対潜水艦の戦いなかなか迫力があった。いくつか疑問があるのは、倉本や有沢が結構若くして潜水艦の艦長になっているのは、なぜなのだろうか。潜水艦とはいえいえ、開戦からそんなに多くは造船されていないのではないかと思う。戦闘機のように撃墜されてしまえば、若いパイロットが新しい機体に乗らざるをえないのだが、潜水艦のように多くの乗員が必要なのだから、艦長だけが若返るということにもならないのではと思ってしまった。それと、「真夏のオリオン」の楽譜がなぜイタリア語で書かれていたのか。英語は敵性言語だから使用禁止だから、ドイツ語がイタリア語ならよかったというこのなのだろうか。それはそうとして回天を意図的に使わないなど、なかなかよかった。


監督:篠原哲雄
出演:玉木宏、北川景子、堂珍嘉邦、平岡祐太、吉田栄作、吹越満、益岡徹
2009年日本映画  上映時間:119分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

セントアンナの奇跡
 1983年ニューヨークの郵便局の窓口。定年を間近に控えた黒人職員ヘクターが切手を買いに来たある男をドイツ製の拳銃で射殺するという事件が起きた。ヘクターは前科もなく品行方正で、妻を数年前になくして一人暮らしだった。彼の部屋からは1944年イタリアのサンタ・トニリーター橋にあった塑像の一部である女神の頭部が発見された。しかも、時価で500万ドルもするというものだった。そして、40年前ヘクターたちが従軍したイタリア戦線の回想場面となる。当時は、黒人差別が厳しい時代であり、黒人だけの部隊「バッファロー・ソルジャー」が創設された。しかし、軍隊内部でも差別は歴然としており、激戦の中にあって「捨て駒」のように扱われていた。こうしたなか、ヘクターはスタンプス、ビショップ、トレインの4人だけがドイツ軍との戦闘の後取り残されてしまった。そんななか、一人の少年をトレインが助けた。少年はアンジェロという子だった。アンジェロはトレインを肌の色からチョコレートの巨人と呼び、トレインになついた。トレインは腰には女神の頭部象をぶら下げていた。こうして5人は、ドイツ軍の撤退したイタリアのセント・アンナの近くの村にたどり着いた。そこでは、黒人たちをはじめて見るの人々だが、アメリカのように差別はしなかった。それでも、ムッソリーニのファシスト党に入っていた老人もいるものの、多くの男たちはパルチザンに入りドイツ軍と戦っていた。
 米軍のなかの黒人差別、ドイツ、イタリアと連合軍の戦い、一方でパルチザン掃討に向けたドイツ軍によるセント・アンナの住民虐殺事件行方不明となった女神頭部象などの実話をたくみに織り込んだストーリーが上手く展開されていく。ただ、アンジェロと亡くなったもう一人の少年アルトゥーロとの会話が、キリスト教と戦争の関係について語る場面も含め様々な思いが描かれている。40年後における偶然の邂逅がもたらしたものも含め、そこにおける真相と亡くなった人々への鎮魂と、最後の奇跡に驚かされる。


監督:スパイク・リー
出演:デレク・ルーク、マイケル・イーリー、ラズ・アロンソ

2008年    上映時間:163分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

マイレージマイライフ
 アメリカの中央部にあるオマハに本拠地を置く会社に勤務するビンガムは遣り手のリストラ宣告人だ。彼は一年の内322日はアメリカの各州を文字通り飛び回っていた。その成果としてもうすぐ、航空会社のマイレージが1000万マイルに到達しようとしていた。バックパックに入りきらない荷物と余計な人間関係も切り離し、機上の人を決め込み、時に彼の経験をビジネス・セミナーで講演したりしていた。そうした彼のモットーは、リストラを受ける側のショックを和らげ、ソフトな語り口で次の身の振り方を選んでもらうというものだった。そうした仕事のなか、ホテルで知り合ったアレックスという女性とマイレージやレンタカー、ホテルについての話から意気投合し一夜をともにする。彼女はいつでも連絡をくれれば、相手をするからとさっていった。一方、ビンガムの会社の社長クレイブから社員一同にオフィスに集合するよう緊急メールが入った。一同が介したところでクレイブは、新入社員のナタリーが紹介された。彼女は有名大学を卒業したばかりだが、大変優秀でこれまでのように、こちらから全米を飛び回ってリストラ宣告をするのではなく、インターネットを使ってテレビ電話方式を導入したいと主張するのだった。さらに、宣告する側もナタリーの作成したフローチャートに従ってやればベテランでなくてもできるというものだった。ビンガムは一瞬自らの解雇という思いが一瞬よぎるのだが、それよりも出張がなくなればマイレージがたまらなくなるということに思いに不安が募った。しかし、ナタリーの教育係としてしばらく行動をともにすることになった。はじめて直にリストラ宣言をするところを見て驚くナタリー。一方ビンガムは久しぶりに連絡のあった妹のメラニーが結婚することになり、あることを依頼された。そうしたいっぽうで、アレックスとも会っていた。すると、ナタリーが号泣し、恋人に振られたというのだった。そんなナタリーを励ますビンガム。そして、ついにナタリーの提唱したネットによる通告を現場の会社のなかで試すことになった。それがうまくいったため、全社で実行することになった。これで、出張はなくなるという宣告を受け、ビンガムは妹の結婚式にアレックスとともに出席した。そして、からっぽのバックパックの生活にも疑問を持ち、ある行動に出るビンガムだった。
 解雇を一方的に通告することの難しさを、他人に肩代わりさせようとしたところから出発したビジネスだが、せめてそうした通告はじかに人から伝えた方がショックを和らげる効果があるということもあるだろう。ネットを通しての通告ではあまりに非人間的という思いがあるのだろう。ただ、身軽な人生で、それでいて一番何が人生で大切なのだろうかという対極をニュートラルに表現している作品だと思った。そうした意味で、ジョージ・クルーニーはうまく演じていたと思う。けっこう考えさせられた作品だ。


監督:ジェイソン・ライトマン
出演:ジョージ・クルーニー、ライアン・ビンガム、ヴェラ・ファーミガ、アナ・ケンドリック
2009年米映画  上映時間:109分

テーマ : 映画館で観た映画
ジャンル : 映画

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