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重力ピエロ
 奥野春は兄の泉水にクラスの女子生徒が生意気だということで襲われるのを助けた。泉水はただ呆然と見ていただけだった。7年後、母の命日に実家に集まった家族は父正志と、大学院で遺伝子の研究をしている泉水、そして町の落書きアートを消す仕事をしている春の3人だ。それから、数日後父の正志はガンで入院することになった。一方、彼らの住んでいる仙台市では連続放火事件が発生していた。ある日春は自分が消しているグラフィティアートのある場所と放火の場所が近くだと気づく。そして春が消している落書きに書かれた文字が何かを意味していると主張する。そして、まだ放火されていない落書き現場の付近で張り込みしようと誘う春。しかし彼らが犯人を突き止める前にまたしても火の手が上がった。急いで、火を消し疑われてはしょうがないとその場を立ち去った二人。大学院では、泉水の友人が、24年前仙台で起きた連続強姦事件の犯人が当時は未成年であったため少年院を出て、現在では仙台で少女売春の斡旋を仕事にしていると言うのだった。そして、泉水の行く先々で目にする謎の若い女性。春は泉水に新しく見つかった落書きアートの写真を見せ、今度こそ犯人を捕まえようという。しかし、泉水は父が母が亡くなったときに話してくれたある秘密の真相から、ある決意をするのだが、それは春の思いとも一致する。
 立て続けに映画化された伊坂幸太郎の原作による作品なのだが、仙台が舞台という共通項はあっても内容的には、従来の作品とは多少違う。春役の岡田将生はホノカアボーイの時の方がよかった。今回は難しい役なので、多少損をしているように感じた。それと、エンディングもこの後公開される「ゴールデン・スランバー」を彷彿させるものだ。


監督:森淳一
出演:加瀬亮 、岡田将生 、小日向文世 、鈴木京香
2009年日本映画  上映時間:119分
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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

私の中のあなた
サラとブライアンの夫婦には2人の子どもがいて幸せな日々を過ごしていた。しかし、娘のケイトが2歳の時白血病を発症した。主治医のチャンスは、サラたち夫婦にもう一人子どもを遺伝子操作で出産しまずは、臍帯血をケイトに使おうと提起する。こうして生まれた末っ子のアナはケイトのために髄液などを供給するべく小さいときから姉の病気を治療するために使われてきた。しかし、ケイトの病状はあまり良くなかった。そんなケイトも病院で同じ病気のティラーと出会った。二人はつきあうようになった。そして、化学療法で髪をなくした二人は、それでも病院主催のダンスパーティに出席した。ドレスアップしたケイトの晴れ姿をはしゃいで写真にとるサラやアナそしてサラの妹ケリーたち。しかし、父親のブライアンは寂しそうな顔をしていた。そしてその後、ケイトが髪の毛が失い外出するのがいやだと言うと、サラもバリカンで自ら頭を丸めてしまった。ある日アナは有名な弁護士の事務所を訪ねた。それは、生まれてからケイトのためにずっと犠牲になってきたが、今度は腎臓の提供もサラから言われていた。それを拒否するという訴えだった。弁護士のアレグサンダーはアナの記録見て快諾する。裁判所からの書類を見て驚愕するサラ。彼女は元々弁護しなので、自らが法廷に立つことにする。そんななか、いよいよケイトの具合が悪くなる。
 かつて、主人公と同様がんの闘病経験のある身としては、身につまされた。化学療法で、髪が抜ける経験もあるが、髪を触るとどっと抜け落ちるあの感触はぞっとする。そんな、体験も含めガンとの戦いは過酷で、たまたま恋人になったティラーも亡くなるのだが、描写が時系列でなく時々フラッシュバックで飛ぶので少しわかりづらかった。特に彼の死はもう少し描いても良かったと思う。それと、白血病では、免疫力が格段に落ちるので、他からの感染症や外傷でも命取りになるのは常識なので、そこらあたりの描き方が気になった。何はともあれ、ガンとの戦いが家族を巻き込み、家族の中に不協和音を醸し出すという、実話をベースにした作品だが、キャメロン・ディアスはどうしても娘を助けた一心で好演していいのだが、どうしても父親の慈愛に満ちた眼差しが印象に残った。


監督:ニック・カサヴェテス
出演:キャメロン・ディアス、アビゲイル・ブレスリン、アレック・ボールドウィン、ジェイソン・パトリック
2009年米映画   上映時間:110分

テーマ : 映画情報
ジャンル : 映画

レディ・エージエント
 第2次世界大戦末期、フランスでレジスタンスのスナイパーとして活動していたルイーズは兄に呼び出されロンドンの秘密基地に行った。兄のピエールはロンドンでSOEという仏軍の対独秘密部隊の中尉だった。SOE司令部では、フランスで進行中の連合軍の上陸に向けての調査活動が続けられていた。そのため地質学者ノルマンディで活動していたのだがドイツ軍に発見され負傷して独軍の病院に収容されていた。SOEとして、この地質学者を救出するためピエールを隊長としてルイーズの他3人の女性を選抜した。一人はユダヤ人で娼婦のジャンヌ。彼女はヒモを殺して刑務所にいて死刑の判決受けていた。この作戦の見返りとして、自由を与えられるのだった。二人目はガエルという若い女性で、仏軍の破壊工作を支える部隊に属していた。もう一人はスージーでかつてフランスで独軍将校と恋仲になったことがあり、現在は偽名で仏軍のタイピストとして働いていた。彼女らを伴い、夜間飛行でノルマンディーの上空からパラシュートでフランスに降り立ち現地の協力者とともに、独軍病院に向かった。そこでジャンヌとスージーが患者の慰問ということで、部隊で踊り注目を浴びているあいだに捕らわれていた地質学者の救出に成功した。その晩、空路で地質学者を逃がした。そして、フランス活動していた仲間とともにパリでの任務に果たすため休息をとっていたところ、ゲシュタポに急襲されロンドンから来た5人農地ピエールが負傷し彼らに逮捕されてしまった。残ったのは、ルイーズら5人の女性だけになった。それでも、列車でパリに向かい次なる任務であるゲシュタポのハインドリッヒ大佐を抹殺することだった。あらゆる可能性を追求し、かつて恋人だったスージーまでも利用しハインドリッヒ大佐を殺そうという計画だった。しかし、パリの駅で病院内でのショーで写真を撮られ、ガエルがゲシュタポに逮捕され、あっさりと口を割ってしまった。総力をあげてハインドリッヒ大佐をライフルで狙ったのだが彼の耳をかすめただけで命中させられなかった。それでもひたすら、彼を狙い続ける。
 沈着冷静なスナイパー役のソフィー・マルソーがよかった。他の女性たちも最初は躊躇があったものの、戦闘をくぐり抜けてからはそれぞれにたくましく闘っていた。ただ、生きるためとはいえ、ドイツ軍に媚びをうる男ですら、最後には協力的になっていった。ノルマンディ上陸前夜の作戦を実話をベースに映画化したもの。ただ、ゲシュタポの大佐を殺すための作戦にしては、病院のなかで徹底してやっていれば、よかったのにと思ってしまうのだが。


監督:ジャン=ポール・サロメ
出演:ソフィー・マルソー、ジュリー・デュパルデュー、マリー・ギライン

2008年仏映画   上映時間:117分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

チェイサー
 この作品は2003年韓国で実際に起きた連続殺人事件ユ・ヨンチョル(柳永哲)事件を元にしたものだ。元刑事のジュンホが経営するデリヘルで二人の女性が行方をくらました。一人の女性が乗っていた乗用車が発見され、それを使っているジュンホだが、彼女たちは手付け金1000ウォンを持ったままいなくなったので、誰かの差し金で引き抜きにあったのではないかと考えている。そんな中、注文が入ったが、あいにく皆出払っており、一人風邪で休むという連絡あったミジンに電話して無理矢理仕事に出るように言うジュンホだった。やむなく、7歳の娘を一人残し仕事に出るミジンに、ジュンホから電話が入った。彼はこの電話番号が以前行方不明になっている女性たちの注文主だということにに気がついたのだった。そこで、ミジンに家に入ったら、シャワーを浴びるということで、その住所を携帯メールで知らせろと言うのだった。ジュンホは、先に車を残していなくなった女性が駐車していた付近に待機していた。一方、ミジンは客に案内された自宅に足を踏み入れ、シャワールームに入ってのだがそこは携帯圏外で、あちこちに血の染みや髪の毛が散乱していた。あわてて、外に出ようとしたが、客の男に縛られ、頭にノミを打ち込まれてしまう。そんな時、外に客が訪ねてきた。実はその家の本当の持ち主の友人夫婦だった。その二人も家に呼び込むと即座に殺してしまったのがヨンミンという男だった。彼は夫婦が乗ってきた乗用車を始末するため、その車を運転中、ミジンを追ってきたジュンホの車と衝突する。しかし、血しぶきをつけたシャツを着ていたヨンミンに元刑事としてカンから怪しいとにらみミジンの行方を問いただす。しかし、とっさに逃げるヨンミンを追い詰め、車を放置したままで、交通渋滞を巻き起こし、二人とも警察に連行される。警察で、女性たちのことを聞かれ「殺した」というヨンミンに刑事たちは食いついた。それでも、自白以外に確たる証拠がでなけば、緊急逮捕の場合24時間で釈放しなければならないという法があった。何としても証拠を探さなければならない警察。一方、ジュンホは老夫婦の車からヨンミンが持っていた鍵の束とその車の車検から持ち主を捜し、聞き込みを開始する。すると、ヨンミンの身内からの証言とか、以前に服役していた刑務所仲間からの証言もあり、ヨンミンの性格がわかってきた。そうしたなか、ヨンミン自身これまでも殺人容疑で警察の取り調べを受けたが結局証拠不十分で釈放されていた。そうした経験から、自信満々のヨンミンだった。再び警察に乗り込んだジュンホは業を煮やし、現在の警察ではやりづらくなったヨンミンへの殴る蹴るの暴行を加え死体の埋めた場所を言えと強要した。そこで、話した場所へ急行する警察。一方、ミジンは致命傷を免れ、必死で縛られたロープを切ろうと手を動かす。
 主人公の元刑事は必死なのはわかるが、証言を得るためにやたらと暴力をふるう。それも半端じゃない暴力だ。観ててやり過ぎじゃないかと思ってしまう。それと、警察の効率の悪さが目に余った。最初にヨンミンが乗っていた車の車検証を確認し、持ち主の老人夫婦の身元確認をすれば、他人の車に勝手に乗っていたことでも、窃盗他の容疑を構成すると思う。それと具体的な証拠はともかく、女性たちを殺した際の微に入り細にわたる状況を事細かに自白するあたりが、非常に挑発的だ。それでいて、必死に逃げ出したミジンからの携帯に出ないジュンホと一斉に捜査員に知らせないソウル警察の有様に唖然としてしまった。現実のユ・ヨンチョル(柳永哲)は20人を殺害したということで死刑判決を受けているが、捕まらなければ100人は殺していたとも言い、供述では殺したのは31人とも言っている。同じように実際の事件を題材にした「殺人の追憶」という韓国映画があり、非常に印象深かったが、この作品同様、余韻が残る。


監督:ナ・ホンジン
出演:キム・ユンソク 、ハ・ジョンウ 、ソ・ヨンヒ 、キム・ユジョン
2008年韓国映画  上映時間:125分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

さまよう刃
 夜、帰宅途中の中学3年生長峰絵摩は父親にもうすぐ帰宅すると電話を入れた直後、怪しい2人組に無理矢理車に連れ込まれた。翌朝、荒川土手で変わり果てた絵摩の死体が発見された。死因は心臓麻痺、それは薬物注射を大量に打たれたためで、遺体には強姦された痕跡もあった。死体安置所で娘の変わり果てた姿に声も失い、呆然自若となる父の長峰重樹。彼は二年前に妻を乳がんで亡くし、娘の成長を唯一の希望として生きてきたのだ。しかし、所轄の江東署の織部刑事が被害者の父親に娘の死因を説明すべきだという主張に、知ってもかえって悲しみが倍加するくらいならあえて教えない方がいいと言い放つ班長の真野刑事がいた。そんななか、目撃情報から女子中学生が連れ込まれた車が70型のセダンだということがわかった。そして、その車の持ち主らしい男が判明、事件当日父親からそのセダンを借りていた息子の証言もとった。すると、長峰の自宅の留守電に「エマさんを殺したのは、スガノカイジとトモザキアツヤの二人です。トモザキの住所は・・・」というメッセージが入っていた。警察からのその後の説明もなく、生きる目的もなく呆然とした生活を続けていた長峰は、教えられた通り、トモザキのアパート訪ねる。留守電の通り、隠した合い鍵の位置から、鍵を見つけ部屋に入った。するとビデオカメラがあり、テープデッキで再生すると、娘が二人の男たちに薬物を注射され、強姦されている場面がつづき、ついに絵摩が絶命する様子まで映し出されていた。あまりの衝撃に、立っていられず嘔吐してしまう長峰。その後、部屋でトモザキの帰りを待ち、帰宅した彼を背後から襲い、包丁を突き立て、スガノの居所を聞く。すると、スガノは危険を察知して長野ペンションに逃げているという。その一言を聞き、トモザキにとどめを刺しその場から立ち去った長峰。それから、江東署に手記を送った長峰は「現在の法律の下では、加害者が未成年だと本人の更正のためということで、驚くほどの短い刑期しか課せられない、そうした彼らを許せないという立場から、もう一人にも自らが刑罰を課したい」言ってきた。長峰はひとり、長野の廃業したペンションを探っていた。一方警察も、トモザキの残した遺留物から長野のペンションを探るのだった。一方長峰の手記がマスコミに流れ、長峰が偽名で泊まっていたペンションのオーナー父子にも正体がばれてしまった。そこで、その場を立ち去る長峰だった。しかし、翌日狩りに出かけていたペンションのオーナーが怪我をしている長峰を見つけ、車でペンションに向かう。車中、自分のライフルを長峰に持たせ「撃ったことをはありますか。撃つときは躊躇せず引き金を引かないと、ためらうと情けが入って撃てなくなるんです」と語りかける。そして、ペンションに着くと警察が待っていた。ペンションのオーナーはわざとライフルを長峰に渡そうとして、ついでに車も奪われるように振る舞うのだった。そしてついに、スガノの潜伏していたペンションを発見する。しかし、そこには警察の姿もあった。
 かつて、原作を読んだが、あまり詳しくは覚えてないのだが、トモザキのアパートに潜入して、口を割らす場面は印象深く覚えている。その後の追跡はもっと緻密に追い詰めていったような記憶がある。映画では、あまりに茫洋とおじさんが歩いているだけという印象だ。それと、少年法への挑戦というか娘を持つ父親の立場でどう思うかという問いは、いささか感情を全面に煽り過ぎているのでは、とういう印象をもった。ちょうど今、光市の母子強姦致死事件の加害少年が事件当時未成年だったということで実名を表題にしたノンフィクション本が出版されて話題になっている。裁判員制度が始まり、被害感情がことさら大きく取り上げられるようになれば、刑の厳罰化が促進されるのは火を見るより明らかだ。そうしたことも含めて、考えさせられた。


監督:益子昌一
出演:寺尾聰、竹野内豊、伊東四朗
2009年日本映画  上映時間:112分

テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

ラスト・ブラッド
 かつて応仁の乱の後混乱を極めていた時代、鬼源という鬼の始祖によって父を殺されたサヤ。幼いサヤは父の家臣である加藤によって山間の村に隠れて育てられ、剣の道を究めた。しかし、サヤが青年になった時、鬼に襲われ加藤は殺された。サヤは実のところ、鬼の血を引いていて不老不死の身でひたすら鬼を退治し続けていた。時は流れ、1970年の東京米軍基地では、ベトナム戦争の渦中で臨戦態勢のなかにあった。こうしたなか、アメリカの秘密結社カウンシルのリーダーマイケルによって、米軍基地内に鬼が存在するという情報から、サヤは米軍基地内のハイスクールに転校する。そのなかで、剣道の練習にかこつけて、基地の司令官の娘アリスを襲う鬼たち。そこに、サヤが現れ鬼をあっという間に退治してしまう。カウンシルの情報では、ついに鬼原が東京に姿を現したという。その情報が入った直後、鬼の正体をさらけ出し。サヤとアリスに群れで襲う鬼たち。それでも、サヤはひたすら切りまくるのだった。カウンシルの仲間割れという事態もあるが、ついに鬼源の腹心がサヤを襲う。危ないところをアリスに助けられ、とうとう鬼源との一騎打ちを繰り広げるサヤ。
 原作は『BLOOD THE LAST VAMPIRE』という日本のアニメだという。しかし、1970年という設定なのだが、町並みがいかにも壊して頂戴というような木造中心でがっかりしてしまった。冒頭の地下鉄のシーンでも全車両で乗客2名などという話はありえない。それと、日本固有の鬼の話かと思ったら、海外から鬼退治にやってくるというあたりで、混乱してしまう。しかも、原作はバンパィアということなのだが、彼らが変身すると吸血蝙蝠よろしく翼があって空を飛ぶというあたりは、「アンダーワールド」のようだった。さらに、不老不死のようだが、刀で切られると、死んでしまうのかなどさまざまな疑問が次々にわいててきてしまった、ともあれ、この作品はチョン・ジヒョンと小雪を観るための映画だと思った。それにしては、小雪の出番が少ないけど。


監督:クリス・ナオン
出演:チョン・ジヒョン、小雪、アリソン・ミラー
2008年 上映時間:91分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

ディア・ドクター
 山間の過疎の村にパトカーが数台駆けつけていた。行方不明の男の捜索だった。忽然と姿を消したのはこの村の診療所の医者伊野だった。村民からは神か仏のように慕われていた。数ヶ月前、この診療所にやって来た研修医の相馬も熱心に探していた。警察の捜査で、次第にいろんなことがわかってきた。村中から慕われていた伊野の出身地や身よりのことなど誰ひとり知っていなかった。そして、伊野が実は医師免許をもっていない「偽医者」だったことがわかる。それでも、伊野は過疎の村で人口の大半が高齢者という村で、診療所だけの診療から、往診も兼ねた出張健康診断までやって、村の人々の健康に気をつかっていた。ただ出入りの製薬会社のセールスマン斎門にはいろいろ便宜を図ってもらい、持ちつ持たれつの関係だった。それと、診療所の唯一の看護師大竹は小学生の子どもを抱えながら伊野を支えていた。彼女はかつて救急病院で働いていたこともあり、緊急の際には伊野より適切な判断ができ、そうした経験を生かして伊野にアドバイスをし、彼の正体を見抜きつつも助けていた。そうしたなか、ひとり暮らしの女性鳥飼かづ子が倒れたというので、家に行った伊野は診察の際わざとペンライトを彼女の家に忘れ、後でもう一度訪ねた。昼は人が居て、話せなかったのだが、かづ子には胃がんであるかもしれないのだった。それは、夫を亡くしているかづ子にもうすうす気づいていたことだった。3人の娘がいるかづ子だが、上の2人は結婚して子どもいるのだが、末娘のりつ子は医者で都会の病院に勤務していて忙しく、年に1度帰ってくるのがやっとだった。そうした、子どもたちの生活をおもんばかり、あえて病気を明かさないという決意をしたかづ子は、伊野にも嘘をついて欲しいと言うのだった。それでも、伊野はかづ子に胃カメラで検査をし、ガンであることを確認する。そして、久しぶりに帰郷したりつ子が母親の服用している薬を不審に思い診療所の伊野を訪ねた。彼女との話の途中、突然あわただしく席をたった伊野はバイクで姿を消したのだった。
 数年前診療所の医師が亡くなってから無医村だった過疎の村にようやく医者がやってきた。その医者は村の高齢者の健康状態をほぼ把握し、懸命にがんばってきた。単身でひたむきな姿は、研修医の相馬まで魅了していた。時折自らが偽医者であるという告白をするが誰も信じない。刑事と斎門のやりとりのなかで、何故伊野が偽医者になったのかという件で、斎門が突然ひっくり返りそれを無意識に助けようとした刑事の対応と同じだと説明する。そうしたところが出発で、それ以降はそれなりに苦しい日々が続いていたののかもしれない。いっぽう、高齢で独居という寂しい生活を送っていて、連れ合いも亡くしガンだとわかっても、子どもたちの生活を乱したくないという思いから、あえてそのことを伏せたいという思い。そうした一人の患者の思いに応えようとする偽医者の葛藤が上手く描かれていた。ラストシーンもなかなか粋だった。


監督:西川美和
出演:笑福亭鶴瓶 、瑛太、余貴美子、井川遥、香川照之、八千草薫
2009年日本映画  上映時間:127分

テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

プール
 タイのチェンマイにあるゲストハウスが舞台。そこには京子とビーというタイの小学生が働いていた。そして、その周辺に市尾という日本人の男性と菊子という中年女性も暮らしていた。4年ぶりに再会することになる京子の娘さやがこのゲストハウスにやって来た。さやは大学の卒業旅行も兼ねていた。しかし母との再会は、初対面で見知らぬ人たちもいて、気まずいものだった。翌日、さやは、ゲストハウスにあるプールを眺めながら、少しづつ携帯電話もメールもない生活に慣れていった。さやは母と二人で市場に出かけ、普通に話をするが、しっくりといかない。いっぽう、ビーは行方不明の母親を捜しており、市尾がそのためにいろいろと手を尽くしていた。ひょうひょうとした菊子は、捨て犬、捨て猫を何頭も飼っていた。一見元気に見える菊子は、医者から余命半年と言われたのだが、それから3年ぴんぴんしていて「死ぬ気がしない」と言い放っていた。数日後、市尾が作った鍋を皆で囲んで食事をしていると、市尾に電話がかかってきて、ビーの母親が見つかったという知らせが入った。そこで、市尾とビーは役場に急行した。残された京子とさやは話し合う。京子は何かを思い立つとすぐに実行するという性格のせいで、4年前にタイに来たいということで、さやを祖母に預けてさっさとタイに来たのだった。他方、残された側のさやからすると京子の身勝手と非難する。しかし、京子はその時点でやりたいと思ったことをやってきただけだという。さらに、京子は人は必ず死ぬのだし、それはどこにいても、誰といても必ずやってくるのだからと言い放つのだ。こうして、何ひとつ情況は変わらないまま、さやが帰国する日がやって来た。
 「かもめ食堂」「めがね」とつづいた荻上直子監督、小林聡美、もたいまさこという作品につられ、あの雰囲気を期待して、観に来た人も多いと思う。前2作品では、旅人たちへの余計な詮索はせず、きれいな景色とおいしい料理になんとなく癒されてしまうというものだった。こうした延長線上にこの作品が作られたのだと思う。しかし、この作品では料理も中途半端、これまでの海が見えた場所から、プール付きのリゾートという舞台の変更も含め、生活感が希薄で淡々とした日々が重なり、突然のエンドロールがはじまってしまった。やっぱり、監督が違うとキャストの雰囲気だけでは、いい作品にはならないということを露呈していると感じた



監督:大森美香
出演:小林聡美、もたいまさこ、加瀬亮、伽奈
2009年日本映画  96分

テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

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