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選挙
 2005年9月の「郵政選挙」の直後、川崎市では市長選挙と市議会議員補欠選挙がおこなわれることになった。自民党は「郵政選挙」の大勝の余韻もあり、議会内で民主党と同数ということもあって、補欠議員の公募をおこなった。そこで、候補となったのが山内和彦というまったくの新人で、しかも東京からやってきた落下傘候補だった。こうして、妻と二人で悪戦苦闘の日々が始まった。慣れぬ駅立ちでは、郵政民営化、改革を止めるなといった小泉自民党を連呼し、チラシを配る。山内が立候補する川崎市宮前区では、すでに三人現職の自民党議員がいた。補欠選ということで、三人は自らの地盤も含めて、山内を紹介する。ただ右も左もわからない新人ということで、それこそベテラン議員や昔からの支持者たちからの叱咤が響き渡る。握手の際の目線や、手の力のいれ具合など事細かな指示が続く。山内の妻は、30代で外資系の会社勤めをしていてまだ子どもはいない。そんな彼女にも、「妻というのは、よくない。家内と言うように」と指示がある。それは「家内というのがこの世界での慣用語で、家内はおっかないというだじゃれも言える」とか言うのだった。告示前の事前運動で祭りをはじめとした、あらゆる会合に顔を出し、ひたすら支持を訴える。夫婦は急遽借りたワンルームマンションで、毎日ぐったり。それでも、告示日には、市長選、市会補欠選と神奈川県の参議院補選に出馬した川口より子候補ともどもトリプル選挙の幕開けを迎えた。早速町に繰り出す街宣車。妻のさゆりも生まれて初めて街宣車のマイクを握る。「山内の家内でございます」と声をあげた。意外にも彼女の、話す声はよく通り、評判は上々だった。しかし、選挙戦は新人だということは、まったく関係なく一人でもクレームの声が聞こえると、候補者には100倍の苦言となって返ってくる。妻にも専業主婦として夫を支えろといった声も降りかかってきた。相当なストレスを満載したものの、ようやく最終日を迎え、当時人気絶頂の小泉首相を迎えての打ち上げの演説がおこなわれた。主役は小泉首相、そして参議院選の川口候補、市長選の阿部候補だった。山内は宣伝カーの階下のテラスでひたすら手を振るだけだった。それでも、当時の風もあって自民党の3候補はそろって当選した。
 想田監督の第1回観察映画。選挙の内情をしっかりさらけ出している。何より、4年前の郵政選挙の頃を鮮明に思い出させてくれた。やはり、当時の「郵政の風」を実感させてくれた。しかし、補選は当選しても、焼く2年後の本選挙では宮前区で四人の自民党議員が当選するのは難しいと言われていた。そんなこともあって、山内は次の選挙では不出馬ということになった。それでも、選挙当時「小泉改革」「郵政民営化」を声高に主張していたが、自らは東京の下町の特定郵便局長を父にもつという山内。それと、夫婦でホワイトバトンをつけて選挙に臨んだという。こうしたところから、やはり、市議選本選に不出馬ということで、現在は生まれた子どもの育児に専念し、その傍ら映画「選挙」の舞台あいさつや講演もこなしているという。この作品は外国でも紹介され、いろいろ賞も取っている。きっと、外国人からみればずいぶんと奇異な選挙と思うのだろう。


監督:想田和弘
2006年 上映時間:120分
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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

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