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ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
 ようやく原作も最終第7巻が発売された。映画の方はこの「不死鳥の騎士団」の第5作ということで2作遅れている。ハリーは15歳、ホグワーツの5年生になっていた。夏休み、相変わらずバーノン叔父さんのところにいた。従兄弟のダドリーと公園にいたとき、突然嵐に襲われ二人は雨宿りに地下通路に駆け込んだとき、吸魂鬼に襲われた。ダドリーにも襲いかかった吸魂鬼に対して、ハリーは禁じられている魔法を使い、彼らを追い払った。すると、どこからか、フィッグおばあさんがあらわれた。彼女はスクイブでダンブルドアの命を受けてハリーを見守っていたのだった。それからまもなく、魔法使いの一団がハリーを迎えに来た。そして連れて行かれたのが、シリウスの実家だった。そこは、不死鳥の騎士団の隠れ家だった。彼らは、14年前のヴォルデモードとの闘いに立ち上がったのだった。もちろん、ハリーの両親もそこに入っていて、亡くなったのだった。その家にはシリウスはもちろん、ロンとハーマイオニーもそこにいた。子どもたちをのぞいて、騎士団たちは闇の帝王との闘いに備えていた。とりあえず、魔法省からきたハリーの審問召還状への対応について議論していた。ダンブルドアの援助もあって何とか乗りきったハリーは、ホグワーツに戻るのだが、彼の闇の帝王復活という主張を認めないホグワーツの生徒たちの間で孤立してしまうハリー。しかし、魔法省の意を受けてホグワーツに乗り込んできたアンブリッジによって、防衛の魔法の実践を禁じられてしまった。そこで、ハーマイオニーの呼びかけてで、不死鳥の騎士団にちなんでダンブルドア騎士団を結成して闇の帝王との闘いに備えようということになった。ハリーが先生となって、何人かの仲間たちと魔法の練習をするのだった。そして、ハリーの夢の中に出てきたヴォルデモードの狙いが解り、いよいよ対決することになる。もちろん、ダンブルドア騎士団もそこに行くことに。すると、不死鳥の騎士団とともに闇の帝王ひきいる彼の配下との闘いが展開される。
 映画と本の両方に目を通していても、タイムラグがあるので、ほとんど忘れてしまっている。事細かなデティールなどあまり気にしていないからなおさらだ。それより、ハリー役のダニエル・ラドクリフ やロン、ハーマイオニー役のルパート・グリント 、エマ・ワトソン なども成長著しく、映画の製作を早くやってしまわないと、ギャップがでてしまうといった、余計な心配をしてしまっている。ただ、本作では、細かな説明も要する場面もあったが、概ねOKということか。ただ、スネイプとハリーの父親やシリウスとの若い頃の様子が垣間見られたあたりは、おもしろかった。それと、ダンブルドアはヴォルデモーに対して「トム」と言っていたのもそうだよなと思った。まだ、先があるので、早く完結してもらいたい。

監督:デビット・イェーツ
出演:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン
2007年米映画 上映時間138分
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テーマ : ハリーポッター
ジャンル : 映画

長い散歩
 名古屋で高校の校長をしていた安田松太郎は妻節子の葬儀の際、一人娘の亜希子に「この家はお前にやるから、戻ってきて一人で住むがいい」と言った。しかし、娘はそれを拒絶し「人殺し」と言うのだった。家庭のことは妻に任せきりだった父親に反抗し、万引きの補導歴のある亜希子は警察に来たとき、理由も聞かずいきなり亜希子を殴りつけ、校長としての面子を傷つけられたという体面ばかり気にしていた。それ以降、節子は自分を責めるなかで、アルコール依存症になり、とうとう亡くなってしまったのだ。定年をすぎている松太郎は、一人で家を出て、郊外のアパートを借り一人住まいを始めた。隣室はホステスをしている横山真由美という女性で、子どもと情夫の水口の3人暮らしをしていた。松太郎は荷物を解き、愛読書のなかにはさんであった一枚の写真を見つけた。その写真は親子3人で登山した際に撮ったもので、裏には「おーい君、おーい天使、おーい青い空、松太郎」と書いてあった。それとともに、妻の位牌を本棚の上にかざり、物思いに耽っていたとき、隣から少女の叫び声が聞こえた。彼女は毎日、母親の真由美から虐待を受けていたのだ。5歳になる少女は、いつもボール紙でつくった天使の羽を背負い、毎日家にいたが、真由美から投げ捨てられた硬貨を拾って、メロンパンとコーヒー牛乳で飢えをしのいでいた。その後、水口が暴力をふるって真由美から金を奪うという場面にも遭遇するが、何もできない松太郎だった。そんなある日、母親に首を絞められて、逃げ出した少女の後を追った松太郎は、少女が林のなかに秘密の隠れ場所を持っていることを知った。それから、その場所で何度かいっしょにいることにした松太郎は、身体を鍛え、少女のすばやい動きについていけるようになっていった。ある夜、酔って帰ってきた水口が少女をいたぶり悲鳴が上がった時、松太郎がいきなり青竹で水口に一撃を食らわした。逃げていた少女に追いついた松太郎は少女に「おじいちゃんと青い空を見に行かないか」と言うのだった。うなずく少女とともに、旅に出た松太郎。最初は虐待を受け続けていた少女は、自らの名前すら言わず、かたくなで粗暴な態度だった。やがて、少しずつ心を開きサチと名乗った。そんな旅先で一人の青年と知り合う。彼は帰国子女のワタルといい、それまでいたザンビアでの過酷な事態に心を痛め、引きこもりの経験を持ち、帰国してからも日本の生活になじめないままにいたのだ。そして、奇妙な3人での旅となった。ワタルはサチともすぐにとけ込み、初めて笑顔を見せるのだった。
 いっぽう、真由美はサチがいなくなって2日後、はじめて警察に届けたのだった。しかし、警察でもさっさと探せと言い放ち、親としての態度を疑われていた。突然、ワタルが拳銃自殺をし、二人の足取りがわれた。追い詰める警察。しかし松太郎は、警察に電話をして、サチが虐待を受けていたことを話し、見過ごせなかったと言う。彼は、妻を死に追いやり娘とも絶縁状態になったことへの贖罪の旅を妻の位牌とともに続けていたのだ。
 現代の疎外された親子関係と、幼児虐待の問題をテーマに、家庭をあまりかえりみず、自らの出世と世間体を気にしてきた男の旅を通しての自省を描いた作品だ。緒方拳演ずる松太郎が、不器用ながら少女サチの心をやさしくうち解けさせていく過程がいい。そこには、妻と娘への贖罪の思いが重なり合っている。高岡早紀も、難しい役どころをうまく演じている。奥田瑛二監督の前作「るにん」にくらべて格段にこの作品の方がいいできだと思う。


監督:奥田瑛二
出演:緒形拳 、高岡早紀 、杉浦花菜 、松田翔太 2006年日本映画 上映時間136分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

恋するトマト
 茨城県の霞ヶ浦の近隣小さな農村で父母とともに農業をやっている野田正男は40代も半ばだが、独身だ。村には、いい年をした独身男性がごろごろいる。そこで、妻帯者である勇作が集団お見合いの企画を立て、皆に呼びかけた。正男をはじめ多くの独身男性が参加した。正男は農村にあこがれる景子という女性と何度かデートを重ね、結婚目前までいくが、土壇場でふられてしまう。落ち込む正男を、フィリッピンパブに誘う勇作。そこで、知り合ったリバティとの縁談が進み、躊躇する両親を尻目に、正男はリバティとともにフィリッピンへと旅たつ。彼女の家族と会い、さっそく結婚式をあげることにしたのだが、当日リバティをはじめ家族の姿が家から消えていた。リバティの父親に結婚式の費用にと渡した200万円ともども、どこかいってしまったのだ。あわててあちっこち探し、彼女を日本に送った芸能プロに行ってみるものの、皆目行方はわからない。失意のうちに、マニラでホームレスになってしまった正男。それから1年、今では芸能プロの手配師として、若いフィリピン女性をスカウトし、ダンスなどのレッスンの後日本に送る仕事に従事していた。ある日打ち合わせで、ホテルのラウンジでコーヒーを注文した際、日本語のできる清楚な女性と出会った正男。それが運命だったのか、次に会ったのは故郷茨城に似た田園地帯で稲刈りをするところだった。彼女はクリスティナといい、父親が胃ガンで入院中なので、母と弟等と稲刈りの最中だった。まだいっぱい残っているのを見かねた正男が、いきなり鎌を借りて稲を刈り始めたのだった。それから、稲が刈り終えるまで、仕事をそっちのけでクリスティナの手伝いをするのだった。故郷を思いながら、農業に精を出す正男は幸せな思いでいっぱいだった。そして、稲刈りの後フィリッピンではミニトマトしか生産されていないので、大きなトマトの種を日本から取り寄せ、堆肥をつくり本格的にトマトの栽培に挑戦する。いっぽう、日ごとに募るクリスティナへの思いを告白するが、家族中心のフィリッピンの農家で家族を残して日本にはいけないというクリスティナ。それでも、農業に目覚めた正男は単身日本に帰国し、農業に従事していたのだが。
 相変わらず、農村における配偶者を得られないで独身男性が多くいる現状。これは、何も茨城だけの問題ではあるまい。こうしたなかで、日本の農家の状況を描いた「遠雷」「さらば愛しの大地」といった作品があったが、正面からこうした現実を描いたのは、本作がはじめてか。それと、かつての日本の農家の原風景ともいえるフィリッピンの農村の現状もちゃんと描かれていた。前半はけっこう笑わせてもくれ、最後はきっちり泣かせてもくれるなかなかの秀作。久しぶりのルビー・モレノもしたたかな役ははまり役だと思った。人間の生に必要な「太陽と土と水」これが基本で、環境問題もここからはじめるべきだろうと思った。

監督:南部英夫
出演:大地康雄、 アリス・ディクソン、 富田靖子、 村田雄浩
2005年  上映時間126分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

不都合な真実
 アル・ゴア元米副大統領の地球温暖化への警告を旨としたスライド講演の模様を中心に、最近の異常気象や自然破壊、種の絶滅といったショッキングな映像を駆使したり、アニメでわかりやすくしたりた記録が映し出される。政治家だけに語り口はうまい。時に2000年の大統領選でのブッシュとの接戦で連邦最高裁判所でのフロリダ州での投票の再確認をおこなわないという決定で、ブッシュの勝利が確定した。実際の投票総数では、ゴアが勝っていた。そんな状況を「一瞬だけ大統領だったゴアです」というあいさつにしている。この映画では、彼が米政府の中枢にいたということを背景に集めた資料も開示するという場面もある。それと、有名なキリマンジャロの雪もほとんどが溶けてしまっているとか、絶滅危惧種がどんどん絶滅にいったているという場面が出てくる。そして、北極の白くまが氷を求めて何百キロも泳ぎやっとたどり着いた氷が溶けていて溺れてしまったといった場面もある。そして、異常気象もとどのつまりが地球温暖化の影響であると強く主張する。その対策として二酸化炭素の排出量を規制し温室効果を打破し地球温暖化を防止することを決めた京都議定書を評価し、批准していない米政府を批判しているが、あちこちの州単位でこれを遵守するというところを評価している。ただ、展開している主張の裏付けや、今後の見通しなどに誇張があるといった批判もあることも事実だ。京都議定書にしても、自らが米副大統領時代のことであり、クリントンがさまざまな業界の圧力もあって批准しなかったのだが、結局は自らも荷担してしまっていることを忘れてはいけないと思う。確かに、ブッシュに比べればゴアは知的水準は高いはずだ。副大統領時代情報スーパーハイウェイ構想を推進しインターネットの活用を飛躍させたといわれ、03年にはアップルコンピューターの取締役となったそうだ。それで、映画でもさかんにマックのノートPCを使っている場面がかなりあったのは、うなづける。
 それはそうと、環境がビジネスとして、京都議定書をも利用され、ゴアが声高に叫んでも、何か変だと思ってしまう。いっぽうで、人類の人口がここ百年で3倍強の60億人を越えている現実。日本などは人口減少傾向にあるのだが。ここにおいて、南北問題としてエネルギーや食料を贅沢に浪費している先進諸国に対して飢餓も含め、格差の激しい状況もまた存在している。このことの解決も視野に入れなければなるまい。地球が、海水の流れが地球全体の規模でなりたっているのと同じく、全ての人びともまたこの地球に等しくせいを受けているのだから、本当に地球に何が起きているのかを正確に見つめ、抜本的な解決を求めて行く必要があると思った。

監督 デイヴィス・グッゲンハイム
出演 アル・ゴア
2006年 米映画  上映時間96分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

輝く夜明けに向かって
1980年、南アフリカはアパルトヘイト(人種隔離政策)下で、白人による支配がおこなわれていた。そんななか、北部のセクンダ石油精製工場で働くパトリックは妻と二人の娘、母親の5人暮らしをしていた。職場でも、白人の上司に逆らわず、作業長として働き、休日には子どもたちのサッカーのコーチとしての日々に満足していた。少年サッカーの試合で新入りの有望選手の活躍で優勝した翌日、朝子どもたちを乗せて帰宅する車の中で石油工場から爆発音とともに火柱が上がるのがみえた。それは、ANC(アフリカ民族会議)によるものと見なされ、どうしたことかパトリックと彼の仕事仲間がテロ対策本部に逮捕された。テロ対策本部のニックは、彼らを秘密の施設に連行し、厳しい拷問を繰り返すが、パトリックの前に現れたときは、自らが命令をしておきながら、そんな態度を微塵もみせず医者を呼べと言うのだった。そして、自らの自宅にも連れて行き一緒に食事をし、何とか自白をさせようとしていた。しかし、パトリックは事件の夜車を使い、愛人のもとにいっていたのだが、妻にばれるのを恐れて黙っていたのだった。なかなか口を割らないパトリックに業を煮やしたニックは、パトリックの妻プレシャスを連行し拷問をするのだった。妻の痛々しい姿を見たパトリックは、マジックミラー越しにニックにやったのは自分だと叫んだ。しかし、逆に事件の状況とは違うことがわかり、二人は釈放された。その夜、いつもは母に聞くのを止めるように言うANCの「ラジオフリーダム」の放送に耳を傾けるのだった。そして、一人決心し、ANCの武装部隊に入隊するのだった。他国からきた同士たちとともに厳しい訓練を受け、勇敢な兵士となったパトリック。しかし、そんな彼らを、ニックたちに寝返った内通者の証言で訓練アジトが急襲され、多くの仲間が虐殺された。パトリックは、志願して石油精製工場の爆破を決行しようとする。
 実在するパトリックの証言で製作された映画らしい。1994年ネルソン・マンデラが大統領に選出されアパルトヘイトは終焉する。たしかに、かつてアパルトヘイトという問題があったという歴史的事実について忘れてはならない。これは、かつて「遠い夜明け」でも描かれていた。しかし、2010年サッカーワールドカップが開催されるのを機につくられたのであろうか。現代部分がほんの少ししか描かれておらず、現状はよくわからない。それは、「ツォツィ」のほうを観なくてはならないのか。それにしても、「ホテル・ルワンダ」をはじめ「ラスト・キング・オブ・スコットランド」「ブラッド・ダイヤモンド」「母たちの村」「ダーウィンの悪夢」といったアフリカ関連の映画を見てきたが、もっともっと関心をもたなくてはならないのではないだろうか。

監督 フィリップ・ノイス
出演 ティム・ロビンス 、デレク・ルーク 、ボニー・ヘナ
2006年米映画 上映時間101分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

ダイハード4.0
 アメリカの独立記念日の前夜、ニューヨーク市警のジョン・マクレーン刑事は、隣のニュージャージー州の大学のそばにいた。そして、いきなり、停車中の車のドアを勢いよく開けた。中にいた若いカップルもびっくりして出てきた。ジョンは若い男に女性がいやがっているのだから、もう帰るように言うのだった。すると、女性は「やめてよジョン」と言う。それは、離婚した元妻のもとにいる大学生になった娘のルーシーだった。ジョンの迫力に負けた男はすごすごと帰って行った。ルーシーもあきれて帰宅した。そこに、本部から連絡が入り、ニュージャージーにいるのだから、一人の若いハッカーをFBIに連行するようにという命令だった。ちょうどその頃、FBIサイバー犯罪対策部では、全米でハッカーのリストにあがっている人間が次々に爆死しているという報告が入っていた。その一環でマットというハッカーの身柄を押さえろということだった。ジョンが彼のアパートに到着し連行しようとした矢先、武装傭兵たちがマットのもとに押し寄せ、激しい銃撃戦が展開された。やっとのことで、難を逃れFBIに向かった。しかしワシントンDCに入ると再びマットを抹殺しようとまた襲われた。それは、ガブリエルという男が率いるサイバーテロ部隊と傭兵たちによる攻撃だった。彼らはマットなどのハッカーたちを上手く騙し、全米のインフラを監視、制御するシステムに入り込んでいたのである。やっと、FBIに到着し、サイバー犯罪対策部のボウマンに会うことができたが、取り調べは国防省でおこなうということで、再びFBIの車で出かけたが、町中渋滞で、しかも空からはへりで攻撃を仕掛けてくるのだった。ここでも、交通システムを操ってのサイバー攻撃をかわし、アナログでへりまで撃墜してしまう。このあとも、マットの力も借りて、身体を張った闘いが続く。そして、最後の力をふりしぼり、ガブリエルとの闘いに。
 相変わらず、タフでダメージの回復力も超人的なマクレーン。とにかく、はらはらどきどきの連続で息をもつかせぬ展開で、一気に見せてくれる。それにしても、いくらハッカーとはいえ、あんな簡単に高度なセキュリティを突破するなんて、早すぎだと思う。それこそ、もっとアナログなガードも使っているだろうにね。マクレーンの「ヒーローになったって、よくやったの一言だし」「他にやる人間がいないから仕方なくやっているんだ」というせりふがよかった。それと、父親譲りの鼻っ柱の強い娘ルーシーもよかった。

監督:レン・ワイズマン
出演: ブルース・ウィリス 、ジャスティン・ロング 、ティモシー・オリファント
2007年米映画 上映時間129分

テーマ : ダイ・ハード4.0
ジャンル : 映画

ダーウィンの悪夢
 中央アフリカのタンザニアのムワンザという町は世界第2位大きさのヴィクトリア湖の湖畔にある。ヴィクトリア湖はかつて多様な生物の宝庫として知られダーウィンの箱庭と呼ばれていた。しかし、50年ほど前、ある魚がこのヴィクトリア湖に放流された。それは、ナイルパーチと呼ばれる肉食の巨大魚だった。すると、このナイルパーチは湖の魚たちを食い尽くし、生態系もずたずたにしてしまった。さらに、ナイルパーチは共食いもし、いまやヴィクトリア湖はナイルパーチが大量に生息しているが、生態系の破壊により湖の汚染も進行している。そんななか、この魚に目をつけた一部の資産家たちは、この魚の加工工場を湖の畔に建設した。この巨大魚は人間の背丈ほどあり、白身だけを切り取って、冷凍されヨーロッパや日本に輸出されるようになったのだ。数年前まで、日本のスーパーでは「白すずき」として切り身が売られていたという。現在でも、西京漬けや味噌漬けの切り身が売られている。こうしたなかで、ムワンザには次々に工場が建てられ、ヨーロッパから、大きな輸送機が連日やってくる。しかし、ここの飛行場の管制室には無線があるが故障していて、信号のようなライトで着陸許可をだしている。それに、整備の設備もなく乗組員のクルーが自ら整備をしなくてはならないのだ。この輸送機もカラで飛んでくるわけもなく、密かに武器を運んでくるとも言われている。たしかに隣接しているのはルワンダやウガンダケニヤ、コンゴといった国々でこうした国々に武器が運ばれているのだろう。また、こうしたムワンザの魚景気のうわさは内陸まで広がり多くの人々が押し寄せてきたものの、仕事はなく女性たちがパイロットや漁師相手に「売春」をおこなっている。それと、エイズが多くの人々に感染しており、多くの人々を死に追いやっている。そうして貧困、エイズというなかで、親を失ったストリートチルドレンも多くいる。食事も満足に食べられず、やっとありついた食事も奪い合いのけんかがすぐに始まる。また、夜も寝場所もそれこそ町中であり、えたいのしれないドラッグをやり、ささいなことからすぐに殴り合いの暴力が始まる。いっぽうナイルパーチは頭と骨だけは捨てられるのだが、それを拾い集め干したり、油で揚げたり、焼いたりしたものを職のない人々が食べている。
 映画はこうした日常を淡々と映し出す。南北問題の一局面を見事に切り取っている。素足で、食べるものもなく、さまよう小さな子どもたちだが、ほんの些細なことでもすぐに暴力に訴える境遇では、飢餓と絶望に支配されているようだ。いっぽう、ナイルパーチの輸出先の日本では、牛肉偽装問題で揺れてはいるものの、いまだ飽食傾向は進行中で、1年間に捨てられる外食産業の残飯があれば、アフリカ諸国で餓死しなくてもいい人々がどれだけいることやら。いまだにテレビでもてはやされているグルメ番組やその結果のダイエットブームのなんと罪深いことか。さまざまなことを考えさせられた。


監督・構成・撮影:フーベルト・ザウパー
アーティスティック・コラボレーション:サンドール・ライダー、ニック・フリン
2004年フランス・オーストリア・ベルギー映画
上映時間:112分

テーマ : 気になる映画
ジャンル : 映画

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