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2007/01
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それでもボクはやってない
 フリーターの金子徹平は、会社の面接を受けるため、朝の通勤電車に乗っていた。しかし、履歴書を持ってきたかどうか、不安になり途中の駅で降りて、リュックを開けてみたが、やはり入っていなかった。それでも、引き返すと約束の時間に間に合わないので慌てて、やってきた電車に駅員に押し込まれて乗りこんだ。乗り換えの岸川駅で電車を降りると、後ろから女子中学生に声をかけられ「痴漢したでしょ」と言われたのだ。「痴漢」とびっくりして聞き返すと、大柄な乗客と駅員が話しに入り込み、事情は事務室で聞くということになった。徹平は「俺は何もしていない」と主張するが、まともに事情も聞かない。そこに徹平の隣に立っていた女性乗客が、事務所に立ち寄り「この人はドアに挟まった上着をとろうとしていて、痴漢はしてません」と言いにきてくれた。だが、駅員は後で聞きますとドアを閉めてしまった。あわてて、その女性を事務所に入れようとした徹平だったが、ドアの外にはもう誰もいなかった。駅員は女子中学生の訴えを聞き入れ警察に通報、連行された徹平は、いきなり、お前は逮捕されたんだと手錠をかけられ、犯人扱いされる。「何もしてない」と主張する徹平の言葉など、はなから無視し、早く認めて、示談にすれば罰金で自由の身になれるんだと刑事は言う。「何もしてない」と否認すると、それでは拘留ということで、留置所に入れられてしまった。留置所のなかで、ただで当番弁護士を呼んでもらえることを同房の男から聞き、早速来てもらった。「やってない」と言う徹平に対して当番弁護士は、「それは、わかるが裁判で決着ということになれば、すくなくとも3月は出られないし、裁判で勝てる保証はない。できれば、示談ですませた方がいいんじゃないか」と言うのだった。でも、「ぼくはやってないんだ」と主張し、検察官の取り調べでも否認すると、それでは起訴ということになった。そこで、上京してきた母と親友の斉藤ともども、ツグミ法律事務所の荒川、須藤弁護士を依頼し法廷での闘いになるのだった。
 「Shall We ダンス?」以来11年ぶりの周防監督の作品。あと二年で導入されようとしている裁判員制度を前に、現行の司法制度の現状をしっかり描いている。ていねいに描かれた司法の現実を知ると絶望的になってしまう。この国では、起訴されれば99.86%の有罪率という異常な司法の実態が指摘されている。さらに、数多くの問題点もあげられている。たとえば、逮捕されてから警察の留置場に拘留され、起訴された後も引き続き留置所というのも本来は拘置所に移送されなかればならないのだが、日本では依然として代用監獄として留置所が使われている現状がある。さらに、人質司法ともいわれている起訴事実を否認すれば、大抵保釈を認めないという実態がある。また、証拠も検察が独占的に持っており、そのすべてが弁護士や被告には開示されておらず、弁護士はいったいどんな証拠があるのかということを推量しなくてはならないという現状なのだ。それに、何と言っても裁判そのものは、司法試験に合格した裁判官、検察官、弁護士が中心で専門用語をいっぱい駆使して専門的に進めていくのだ。そして、この国の裁判は決して真実を求めるのではなく、検察側の示した有罪の立証をどう弁護側が崩し、それによって量刑が決定されるということなのだが、やってないことを証明することはたいへん難しいことと裏腹の関係にあるということなのだ。
 こうした現行の司法の現状を、実によくわかりやすく作っているのが本作品だ。さすが、周到な準備と勉強の成果がよく出ていると思った。最近の、日本映画は数だけは多くなっているが、内容的にはろくな準備も勉強もせず作っている状況が目立っており、ひどい作品も多く粗製濫造という傾向がある。しかし、力量のある監督が充分な下準備をして、製作すればやはりいい作品になるということを、この作品は実証している。そういう意味で、久しぶりにいい作品を観ることができた。

監督 周防正行
出演 加瀬亮、瀬戸朝香、役所広司
2007年日本映画 上映時間143分
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テーマ : それでもボクはやってない
ジャンル : 映画

花よりもなほ
 時は元禄15年、江戸の長屋に住む青木宗左衛門は信州松本の出身。松本で剣術師範をしていた父を、ささいなことから切り、出奔した仇の金沢十兵衛を追って江戸に来たものの、広い江戸で仇を捜し出すのは容易なことではない。実家からの仕送りもたかがしれており、宗左は長屋で手習いと算盤を教えて暮らしていた。そんな宗左に仇の居所がわかったと言って風呂代と飲み食いをたかる貞四郎。隣には浪人の平野がいるが、宗左の関心は向かいに住むおさえと進之助の母子のことだ。その他、魚屋や屑やなどを営んでいる善蔵やお勝たちの一家でにぎやかに暮らしていた。春には花見客に、仇討ちの芝居を長屋中で演じて見せ、宗左がまったく剣の腕がたたないことが長屋の連中にばれてしまう。ところで、この長屋には赤穂の浪人小野寺十内も住んでおり、時折他の浪士たちも立ち寄り情報交換をしている。いつも貞四郎のにせ情報でたかられる宗左だったが、実は仇の金沢の居所を見つけていたのだった。金沢は武士を捨て、町人として妻子ともども暮らしていた。そんななかで、宗左は長屋の連中の協力で一計を案じるのだった。一方、赤穂浪士たちは、吉良邸へ討ち入り、小野寺十内の住んでいた長屋ということで、江戸の名所となった長屋。
 昔の時代劇の長屋よりは、随分とリアルというか、汚い感じがよく出ていた長屋のセット。映画は仇討ちという、武士という建前に否応となく組み込まれていった宗左と金沢、そしておさえの姿と赤穂の浪士たちの姿をダブらせ、憎しみの連鎖を引きずることに固執しない生き方に価値観を認めていこうとしているように思えた。岡田准一もよかったが、古田新太の存在感がなかなかのもので、くせ者という感じか。

監督 是枝裕和
出演 岡田准一 、宮沢りえ 、古田新太 、浅野忠信
2006年日本映画  上映時間127分

テーマ : 私が観た映画&DVD
ジャンル : 映画

太陽
 1945年8月皇居地下の防空壕で、朝食をとる昭和天皇ヒロヒト。沖縄の戦いについてラジオから英語放送で流れている。ふと、ヒロヒトが、侍従長に、「日本で私以外の人間がみんな死んでしまうのではないか」と問いかける。侍従長は「陛下は天照大御神の天孫である」と答える。ヒロヒトは「私の体は君と同じだ」と笑って軍服に着替える。この後、御前会議が開かれ、陸軍大臣は本土決戦の決意を述べる。ヒロヒトは、明治天皇の平和を望む歌を詠み、自分も平和のため降伏する思いがあることを示唆する。その後、研究室で海洋生物ヘイケガニの研究に没頭する。しかし、しだいに現在の戦争について、助手に口述筆記させるのだった。いろんな思いを語り、やがて午睡の時間となる。そこでヒロヒトは東京大空襲の夢をみる。夢の中の米軍のB29は巨大な羽を持つ魚で、焼夷弾のかわりに大量の小魚を産み落としている。それでも、東京中が業火に焼かれ焦土と化している。
 目覚めたヒロヒトは、先の口述筆記を思い出しつつ皇太子宛て手紙を書きはじめた。「愛する息子よ。この戦争は国民の自信過剰と、軍がアメリカを見くびりすぎた・・・」そして敗戦を迎えたヒロヒトは、米占領軍最高司令官ダクラス・マッカーサーと会見する。ヒロヒトは、マッカーサーに、連合軍のどのような決定も受け入れると告げる。この間、アメリカ側の通訳が緊張しっぱなしなのだが、ヒロヒトは英語でマッカーサーと話すのだった。そして、再びマッカーサーとの会談で、「あなたの決断しだいで、日本の未来も、あなたの将来も決まる。押し付けたり、強制はしない」と言われたのだ。苦悩したヒロヒトは、人間宣言をすること決意するのだった。
 敗戦の混乱時期を描いているのに、いわゆる玉音放送のレコードを巡って「日本のいちばん長い日」という作品があったが、こうしたところは一切描かれず、気がつけばマッカーサーが進駐しているということになっていた。そういう意味で「ヒトラー最後の12日間」のような緊迫感がなかなか伝わってこなかったし、やはり天皇ヒロヒトは戦争の最終局面でも海洋生物の研究の日程をこなしていたのだろうと思ってしまった。ロシア人監督による天皇像が薄暗い色調で描かれている。それにつけても、イッセー尾形の天皇の形態模写はうまかった。

監督:アレクサンダー・ソクーロフ 
出演:イッセー尾形、佐野史郎、桃井かおり、ロバート・ドーソン
2005年 露、伊、仏、スイス映画 上映時間110分

テーマ : 気になる映画
ジャンル : 映画

美しい夏キリシマ
 黒木和雄監督の戦争3部作の2作目だが、監督自身の自伝的作品と言われている。遺作となった「紙屋悦子の青春」ともども、印象に残る作品だ。
 1945年の夏、霧島地方で中国に行った両親から離れて祖父母の元で暮らす日高康夫は勤労動員で働いていた工場が米軍の爆撃に合い、命からがら逃げて助かった。しかし、その際瀕死の友人を助けることができなかった。自分が逃げて助かったことで、心に負い目と大きなダメージを受けて祖父母の家で静養する康夫。この家で家事の奉公をするなつは康夫と年齢も近く何かと心配してくれる。なつの母のイネは日高家の小作をしているが、南方に出征した夫は戦死したと伝えられ、なつの弟の稔と暮らしていた。康夫の祖父重徳は厳格で昔気質ということもあって、康夫を意気地なしと叱責する。日高家になつとともに働いているはるは周囲のすすめで戦傷兵の秀行と結婚する。結婚式には、康夫の叔母美也子も出席した。彼女は、奔放で特攻に行く昔の恋人と逢瀬を重ねる。また、イネは近くに駐屯する陸軍の豊島一等兵と親しくなる。イネのために、軍隊から食料などを持ち出す豊島。康夫は、死んだ友の妹が、故郷の沖縄から一人で霧島に疎開していることを知り、彼女に会いに行く。彼女は波という名で、一人で屋根の上に上り沖縄の方向をずっと眺めている。最初は、口も聞いてくれなかったが、2度目に訪ねた時、康夫も屋根の上に登り、波に詫びるのだった。それでも、心の痛みは癒されず、町を歩いていた時、憲兵とすれ違いざま、国旗に敬礼をしなかったとして、体罰をくらった。それ以後、ますます追い詰められた康夫は一人で裏山に穴を掘り、そこに入り本土決戦に備えると言い始める。
 康夫が黒木少年と重なり、実際空襲で友を亡くし自らが助かった経験を持ち、ずっとそのことがPTSDとなり、これをひきずって生きてきたことを主題としている。「父と暮らせば」でも同じ主題で、自分だけが生き残ってしまったという負い目を背負い、幸福というより当たり前の人生すらも否定しまいそうになる状況が描かれていた。黒木監督は、これらの作品で、あえて戦中、戦後の日常を描くことで戦争の悲惨さ非道さを胸に響くように描いている。少年康夫の負った癒えぬ心の傷とあくまでも美しい霧島の夏の対比が印象的だ。
 「美しい国」を連発するあの人は、どこがどう美しいのかさっぱり見えてこない。見えてきたのは、教育基本法を改悪し防衛省にし、仕上げに憲法までも改悪し、戦争を本格的にできる国にしようとしていることだ。これが美しいとでもいうのか。61年前、大きな犠牲のうえに二度と戦争はしないということを、憲法で合意したことを忘れないためにも、この作品は一見の価値がある。

監督: 黒木和雄
出演: 柄本佑、原田芳雄、香川照之、石田えり
2002年日本映画 上映時間118分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

エラゴン
かつてアラゲイシア帝国は、エルフ、ドワーフが人間と共存する平和な土地だった。そこには、ドラゴンライダーがドラゴンとともに平和を守っていた。ところが、ドラゴンライダーであったガルバトリックスが自らの欲望のため、他のドラゴンライダーを抹殺し、王となって圧制を強いていた。 17歳の少年エラゴンは、村はずれの家で叔父のギャロウと従兄弟のローランの3人で暮らしていた。それというのも、エラゴンの母はエラゴンを生んで、兄のギャロウに託して行方がわからなくなっていた。そんなある夜、狩りに出かけたエラゴンは、森の中で青く光る石を見つけた。その石こそはドラゴンの卵だったのだ。ローランがこんな悪政の下、徴兵されるのは嫌だと家を出て行った。そして、青い卵からメスのドラゴンが誕生した。そのドラゴンは、サフィラという名で、エラゴンとテレパシーで話すことができた。またたくまに成長するサフィラ。そして、エラゴンこそは滅びたはずのドラゴンライダーとしてサフィラに乗り一体となって魔法を使ったりして、悪と闘う運命にあることを村の語り部ブロムに教えられた。何よりもドラゴンライダーの復活を警戒していたガルバトリックス王は、部下ターザにエラゴンの抹殺を命じた。魔物たちは、エラゴンの家を襲い叔父ギャロウを殺してしまう。そこで、ブロムの案内でサフィラともに、反ガルバトリックス集団ヴァーデンの元へ旅立つエラゴンたち。そして、エラゴンに卵をもたらした美しいエルフの娘アーリアをガルバトリックスの元からサフィラの力を借りて助け出すエラゴン。その戦いでブロムが犠牲になるが、やがてヴァーデンの仲間とともに闘うエラゴン。
 物語をちゃんと理解するには、原作を読まなければならないようだが、映画は細かい説明にぬきに、省略できるところは、ばさっと切ってあり、上映時間も比較的短くまとまっていた。3部作ということで、まだ先が長いのだが、次回作が公開されると前作を忘れてしまい、またおさらいしなければならないはめに陥ってしまうことになるのはしょうがないか。それでも、ロード・オブ・ザ・リングのように1部を見終わったとき、早く2部が見たいと思ったが、2部3部と見るにつれ、なんだこれはと思ってしまったことが、どこか頭の片隅によぎってしまう。そんなことがないよう祈るだけだ。
 そもそも、想像力や空想を文章にした様々な小説を現代のCGを駆使すれば、けっこう容易に映像化できる時代だ。だが、これは誰かが実体化したもので、人それぞれの想像力によっては、違ったイメージもわく。そうした想像力の大事さをうったえていた映画「ネバーランド」を思い出した。そういう意味では、自らの想像力と映画を比較することによって、さらにイマジネーションを膨らますことも可能となると思う。

監督 シュテフェン・ファンマイアー
出演 エド・スペリーアス 、ジェレミー・アイアンズ 、シエンナ・ギロリー
2006年米映画 上映時間104分少し大きい文字

テーマ : エラゴン
ジャンル : 映画

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