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グッドナイト・アンド・グッドラック
 冒頭1958年、CBSのニュースキャスターのエド・マーローがパーティの主賓として挨拶する。50年後今放送されているテレビを検証すると、いかにテレビが現実逃避や嫌なことから目をそらせていると指摘されると、言い放つ。そして、5年前の、マッカシー上院議員との対決の場面へさかのぼる。1950年の朝鮮戦争、さらには前年の中華人民共和国の成立という時代背景から、「反共」を旗印にいわゆる「赤狩り」がおこなわれ、その中心人物がマッカーシで、53年には上院政府活動委員会常設調査小委員会の委員長となり、自白の強要や協力者の告発、密告、偽証といった手段を選ばないやり口で多くの人々が職場、地位、名誉を奪われていった。特にハリウッドの映画関係者をはじめ、軍、マスコミ関係者に多くの犠牲者がでた。そうした時代に、「See it Now」というCBSの番組でエド・マーロがマッカーシーの批判を展開した。マッカーシーは、マーロが共産党の手先だと断じるコメントを発する。しかし、逆にマーローは事実無根と切り返し、自らに反論する者はすべて共産党の同調者と決めつけるマッカシーの常套手段を再批判する。そして、翌年上院でマッカシーへの不信任を賛成多数で可決し、「赤狩り」が終焉する。
 白黒の画面に当時撮影されたニュースフィルムも流れるドキュメンタリータッチの作品だ。もちろん、マッカシー自身も登場する。当時のコマーシャルもしっかり入っており、タバコ会社がスポンサーなのか、マーローも番組の放送中にもタバコを吸っている。いや、彼の同僚たちも皆一様にヘビースモーカーばかりだ。思わず、煙たくて顔をそむけてしまいそうだった。それでも、当時のジャズボーカルがうまく使われており、時代をうまく体現している。マーロ役のデヴィッド・ストラザーン が渋くてよかった。ちなみに「Good Night and Good luck」はマーロの番組のエンディングの決めぜりふだ。
 それはさておき、報道のCBSという評価を勝ち取っただけはあるマーロに姿勢は勇敢でりっぱだと感じた。現在の日本のテレビ局の関係者は必見だと思った。特にNHKよ、例の「女性法廷」事件での政治介入の張本人たちが現在の首相と自民党政調会長だから、この先が思いやられる。特に、教育基本法改悪につづき、今度は共謀罪までもねらっているのだから、この映画のようなことにならないように願っている。そうした一方で、中西輝政が雑誌「諸君」で「マッカーシは正しかった」と主張しているが、昨今の北朝鮮の核脅威をあおり、反共を鮮明にしていることにも注目しておく必要があろう。そうした、あきれた動きを批判するためにも必見の作品。

監督 ジョージ・クルーニー
出演 デヴィッド・ストラザーン 、ジョージ・クルーニー
2005年米映画  上映時間 93分
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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

カジノ・ロワイヤル-1967年版-
 1967年版カジノロワイヤルでは、ジェームス・ボンドはすでに退役し、豪華な屋敷で悠々自適の生活を送っていた。そこに、英国情報部のMことマクタリーとCIAのランサム、ソ連KGBのスメルノフの3人が訪ねてきた。彼らは国際陰謀団スメルシュによって、各国のスパイが次々に殺されており、ボンドに再びカムバックして欲しいと要請する。それを断ると、突然ボンドの広大な邸宅が次々に爆撃され吹っ飛んでしまった。その際、Mも死んでしまう。ボンドは現役復帰の決意をし、ロンドンに向かう途中、Mのスコットランドにある城に寄りMの妻にお悔やみを言いに立ち寄ったのだが、Mの妻や娘たちはすでにスメルシュによって入れ替わり、ボンドを攻略しようとしていた。しかし、ボンドは無事ロンドンに到着、Mの後任となった。そこで、つぎつぎに新しいスパイを採用し、彼らすべてを「007」とするのだった。そして、スメルシュの配下のル・シッフルがカジノロワイヤルで大勝負をするという情報を得て、確率学者のトレンブルを007として送り込み勝負をすることにする。そして、ボンドが愛した唯一の女性マタ・ハリとの間にできた娘マタ・ボンドも、007となり、スメルシュと闘うことに。いっぽう、南米でスパイ活動中、捕まったボンドの甥ジミー・ボンドも意外なところで登場する。
 1967年の製作の007だが、ショーン・コネリー版のパロディで、なんと言っても初代ボンドガールのアーシュラ・アンドレスが出ている。さらに、ボンド役にはデビット・ニーブン、カジノで勝負する007にはピーター・セラーズが扮している。この二人は、63年に有名なクルーゾー警部シリーズの第1作「ピンの豹」でも共演している。さらに、ル・シッフル役にはオーソン・ウェルズ、さらにはデボラ・カー、ウィリアム・ホールデンさらには若き日のウディ・アレンが出ている。’97年から007をパロディ化した「オースティン・パワーズ」シリーズは、明らかにこの「カジノ・ロワイヤル」を参考にしていると思う。ちなみにこのオースティン・パワーズにもゲスト出演しているバート・バカラックはカジノ・ロワイヤルの音楽も担当しており、主題歌の「look of love」は名曲だし、ハーブ・アルパートトティファナ・ブラスの音楽もけっこういけていた。

監督 ジョン・ヒューストン他
出演 ピーター・セラーズ、デビット・ニーブン、ウッディ・アレン
1967年英映画 上映時間130分

テーマ : 007シリーズ
ジャンル : 映画

ユナイテッド93
ユナイテッド航空93便は、2001年9月11日ニュージャージー州のニューアーク国際空港を予定時刻を42分も遅れて8:42分に離陸し、サンフランシスコ国際空港にむけて離陸した。この旅客機は最大で182人乗りだが、この日は乗客37人乗務員7人の44人が搭乗していた。それぞれ、仕事や帰宅するためにこの飛行機に乗ったのだった。その頃、ボストンの航空管制センターでは、ボストン発のアメリカン航空11便との交信ができず、進路も大きく外れていることに注目し、コクピットでの会話からこの機がハイジャックされたことがわかった。そして突然、このアメリカン航空11便の機影がレーダーから消えたのだった。慌てる管制センターだが、やがてニューヨーク世界貿易センタービルから煙が上がっていることが報告され、小型機がぶつかったという報告もあった。管制センターでは、中継しているCNNの画面から衝突したのは、小型機ではないことを知る。そんな混乱の最中に、ユナイテッド航空175便が世界貿易センタービルに激突する模様がテレビの画面に映し出された。軍もただちに、戦闘機を発進させたが、ハイジャックされた旅客機への攻撃命令はどうするのかといったことで、混乱し大統領、副大統領等と連絡をとろうと必死だった。すると、ペンタゴンにも3機目のアメリカン航空77便が突っ込んだことが報告された。こうしたなかで、ユナイテッド航空93便のなかでも、アラブ人4人が行動を起こした。一人がトイレで隠し持っていた、爆弾を身体に巻き付けて出てきた。そして、2人がコクピットに押し入り正副二人の操縦士を殺害し、アラブ人の一人が操縦桿をにぎった。一方、他の二人は乗客の一人をいきなりナイフで刺し、他の一人が起爆装置を掲げて、乗客とフライトアテンダントたちを飛行機の後方に集めたのだった。コクピットの二人は、先の世界貿易センターへの2機の激のニュースを知り、他の仲間とともに歓喜するのだった。しかし、機内から携帯電話で家族と連絡する乗客たちは、世界貿易センターへの2機の激突というニュースを知り、この飛行機も自爆テロに使われるということを自覚し、皆で力を合わせハイジャック犯と対決しようと決意するのだった。
 9.11の過程がドキュメンタリータッチで描かれている。著名な俳優も出ていないので余計に、そうした印象を受けた。あの時全米の上空には4300機もの旅客機が飛行中だったと知り、日本ではとても考えられない状況だと思った。さらに、そうした航空事情があればこそ、大型旅客機の操縦訓練をあの事件を起こした「犯人たち」がうけることができたのだと思った。ニコラス・ケイジ主演の「ワールド・トレードセンター」より見応えがあった。


監督 ポール・グリーングラス
出演 ハリド・アブダラ 、ポリー・アダムス
2006年米映画 上映時間111分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

カジノロワイヤル
 毎度おなじみの007だが、今回は新ボンドの登場で“00”となるまでのエピソードが冒頭白黒の画面で登場する。その後、テロ組織を追って怪しい黒人を追うが、工事中のビルの中を走って飛んで、とうとう某国大使館の中まで追っかけ男の持っていたものからあることが判明。それは、マイアミ空港での爆弾テロだった。ボンドはさっそくマイアミ空港に向かい、間一髪でテロを阻止するが、そのことで株の大儲けができなかった死の商人ル・シッフルは、カジノでその穴埋めをしようとしていた。これを、察知した英情報部は、ボンドにカジノでル・シッフルに勝ち彼の野望を阻止するよう命じる。その資金として英財務省から1500万ドルが準備され、そのお目付役としてヴェスパという美貌の女性がボンドと行動をともにすることになった。カジノロワイヤルでは、ル・シッフルとボンドたち数人によるテキサスホールデムというポーカーで勝負することに。一度はル・シッフルに負け、さらに毒殺されそうになるボンドだが、最後の大一番に見事勝利する。ということで、いつもなら美人のヴェスパと二人でヨットにでも乗ってエンデイングとなるのだが、どっこいそうはならない。ここからもう一波乱あるのだ。
 最初の追跡シーンでは、「マッハ」なみのアクションの連続には目を見張るものがあった。しかし、ヴェスパと恋に落ちるのは想定内なのだが、結婚するだの、MI6の退職願をメールで送るなどといったくだりには、これまでのジェームス・ボンドというイメージからはあまりにかけ離れていて違和感があった。それに、従来のような、いわゆる「スパイ小道具」もアストン・マーチンのなかにあった解毒キットぐらいしか出てこない。最後の方のヴェスパに関わるエピソードも伏線があったのかもしれないが、やや唐突でわかりづらい感があった。とはいえ、アクション映画なのだから、これまでのボンドよりは多少若返り、マッチョになった分アナログなアクションでけっこうみせてくれる。ただボンド・ガールは一応美人なのだけど、あまり適役ではないのでは、と思った。

監督:マーティン・キャンベル
出演:ダニエル・クレイグ エヴァ・グリーン
2006年米英映画  上映時間144分

テーマ : カジノロワイヤル
ジャンル : 映画

硫黄島からの手紙
 日本の連合艦隊がほぼ壊滅し、戦況が悪化の一途をたどる1944年6月硫黄島の飛行場に栗林中将が到着した。彼は、小笠原兵団長兼第109師団長として本土防衛のかなめとしてこの硫黄島にやってきたのだった。アメリカに留学の経験もある栗林はアメリカの力を充分に知っており、合理的な思考をもっていた。さっそく、来るべき米軍上陸を迎え撃つ戦術で、従来の思考にとらわれている旧型の指導部の単純な玉砕戦法を退け、島中に地下壕を掘り巡らして徹底抗戦をおこなうことにする。居丈高に兵への体罰を制止する栗林の態度に感謝する西郷一等兵。さらに、きたるべき戦闘に備え、わずかに住んでいた島民を本土に避難させ、乏しい食料を倹約しながら、ひたすら準備をしていった。栗林の理解者の一人西中佐は、1932年ロサンゼルスオリンピックで馬術競技で金メダルをとっており、バロン西として世界的知られた人物であった。彼は、戦車隊長として赴任していたが使える戦車はほとんどなく、砲台代わりに使える戦車を配備するのだった。そして、島を揺るがす爆撃が続き、艦隊からの艦砲射撃が耳をつんざく日々の後いよいよ米軍が上陸してきた。栗田司令官は米軍が海岸に上陸し浜を覆った頃、攻撃命令を出した。この初戦で、日本軍は奮闘はしたものの海岸線のトーチカは火炎放射器で焼かれるなど大打撃を受けた。そして、米軍は上からの攻撃を阻止するため、摺鉢山攻略に部隊を投入した。武器弾薬、兵力等圧倒的優位の米軍が摺鉢山を奪い、あの有名な星条旗を掲げるのだった。摺鉢山の日本軍で生き残った兵士たちは、自決するのだが、西郷は栗林からの生きて他の部隊に合流せよという交信を聞き、自決をせず、元憲兵の清水と撤退するのだった。その後、海軍の伊藤中尉に摺鉢山を死守する任務なのに生きておめおめ逃げてきたと危うく殺されそうになる西郷を栗林が助ける。しかし、伊藤たちは、栗林の命令を無視して、玉砕戦を敢行しようとする。しかし、米軍の圧倒的な火力に撤退を余儀なくされる。一人爆雷を身にまとい戦車に体当たりをすると、出て行く伊藤。だが、そこには戦車はいなかった。やがて、弾薬も底をつき飲まず食わずでがんばってきた日本軍もとうとう、栗林を戦闘に米軍に突撃していった。
 シナリオは米側のもので、主演の渡辺謙が撮影中細かくチェックしたという。そういう意味で、けっこうよくできているといえる。しかし、あえて細かいことを言わせてもらえば、目を負傷した西中佐が自決する際、部下に武器を手渡してもらう際、「ライフル」と言っていたが、日本軍の装備は38式歩兵銃のはずで、よもや「ライフル」とは言うまい。それでも、元憲兵の伊藤の口から「鬼畜米英」「米兵は腰抜け」と当時の平均的な日本兵が思いこんでいて、現実には自分たちと同じような境遇で、戦地に駆り立てられたあたりを米軍の負傷兵のもっていた母からの手紙を西が読む辺りにうまく表現されていた。それと、西郷が届くあてもなく、ただ妻あてに書き続ける手紙と、ごりごりの帝国陸軍兵士ではなく、実はこうした兵隊こそが平均的な兵士だったのではと思わせるあたりも実によかった。
 ただ、実際にあの戦争を体験した人からみれば現実はあんなものではないといった感想も散見するが、この映画を改めて戦争は二度とやってはいけないという思いを共有化するということで良い契機になればと思った。前作の「父親たちの星条旗」ともシンクロする場面もあり、両作品をともども、戦後61年というこの時期にあって意義のあるものといえよう。

監督 クリント・イーストウッド
出演 渡辺謙 、二宮和也 、伊原剛志
2006年米映画 上映時間141分

tag : 硫黄島からの手紙

トゥモロー・ワールド
 2027年、人類には18年間一人も子どもが生まれていなかった。世界中は荒廃し、希望もないままの刹那的な生活を余儀なくされていた。イギリスのエネルギー省に勤務するセオもポケットにウィスキーの小瓶を忍ばせ、時折口に入れていた。そして、テレビでは世界で最も若い18歳の青年の死を告げていた。そんなおり、セオは反政府地下組織FISHに身柄を拘束された。彼らのアジトにはセオのかつての妻でFISHのリーダーのジュリアンが待っていた。彼女は、セオに通行証を手に入れて欲しいと言うのだった。というのも、イギリス以外の世界はすでに崩壊してしまっている。そのため、世界各地から多くの人々が押し寄せて来るのだ。そこで英政府はそうした移民や難民たちを隔離収容し、英国市民には通行証を発給していたのだ。セオは考えさせて欲しいと言い、ようやく解放された。そしてセオは、古くからの友人であるジャスパーの家を訪ねるのだった。彼は認知症の妻と二人隠れ住んでいた。セオとジュリアンが夫婦だったころ、生まれた男の子は世界中で猛威をふるったインフルエンザで命を落としてしまった。それが原因で二人は離婚したのだった。そんな二人のいきさつを知っているジャスパーはセオをあたたかく迎えてくれた。セオはジュリアンの要請受け入れ、従兄弟の政府高官を訪ねて通行証の都合をつけてもらうことにした。何とか通行証を手に入れ、ジュリアンの仲間と落ち合った。しかし、彼らと移動中暴徒に襲われ、ジュリアンが射殺されてしまった。駆けつけた警察官をジュリアンの部下ルークが殺してしまい、セオは通行証を渡す相手のキーともども逃亡するはめに陥ってしまった。ジュリアンの目的が人類の未来をたくすため、キーをヒューマンプロジェクトに渡すことだと知ったセオは、命がけで行動を開始するのだった。
 近年、男性の生殖能力が低下しているということが言われている。こうしたことを背景にしているとは言え、具体的な説明があまりないので、いくつか疑問が残る。ファショ的な政府に軍隊ともども内実はニヒリズムに陥っていて当然だし、よってたつ思想もどうなるのかこれまた想像できない。それと、ヒューマンプロジェクトの存在もよくわからない。希望が希望として機能してくれることを祈る他ないということなのか。

監督 アルフォンソ・キュアロン
出演 クライヴ・オーウェン、ジュリアン・ムーア、マイケル・ケイン
2006年英映画 上映時間108分

テーマ : トゥモロー・ワールド
ジャンル : 映画

武士の一分
 海坂藩近習組30石取りの下級武士三村新之丞は、毒味役をしている。しかし、毎日の形式的なお役目に嫌気がさしていた。それで、早々に隠居っっして剣術道場を開き子どもたちにそれぞれの個性にあった指導をしたいというのが夢であった。そんな新之丞の夢にも、美しく気だての良い妻加代は、「どうぞ」と言うのだった。そして、父の代から使えている徳平という中間ともども、貧しくとも平穏な生活を送っていた。そんなある日の昼、毒味の仕事をいつものようにしたところ、突然三村が苦しみだし、倒れてしまう。あわてて、藩主のもとへ三村の上司である樋口作之助が駆けつけ、食事中止を進言する。毒味役の異常事態で城は閉門禁足が触れられ、事態の吟味がおこなわれ、貝の刺身の毒によることがわかった。その責任は、そうした食材を選んだことによるということで、樋口が切腹ということで落着した。しかし、三村は高熱でうなされ、家に運ばれてからも眠り続けていた。叔母の以寧が騒々しく見舞いに来て帰って行った後、「相変わらす、うるさい」と言って、三日ぶりに意識がもどった。喜ぶ加代、しかし新之丞は視力を奪われていた。絶望した新之丞は、自害すると口走る、しかし加代は両親を亡くし三村の家で育てられ、新之丞の妻になることを夢見て、今があるのだから死ぬなら私も一緒にというのだった。やっとのことで、思いとどまった新之丞だったが、先行きは不安でいっぱいだ。それで、新之丞をのぞいて伯父や叔母等親戚で協議し、どんなつてでも上役を頼り、何とか禄を継続してもらえるように、加代に言いつけるのだった。それから、しばらくして、家禄は従来通り30石で生涯静養していればよいよいう沙汰がされた。そして、久しぶりに登城し藩主からのねぎらいの言葉をかけてもらい、不自由ながらも生活に慣れたてきた。そんなおり、叔母の以寧が新之丞を訪ねてきて「加代が男と連れだってお茶やから出てきた」のを見たということをつげ口しにやってきた。加代はそんな女ではないと言い怒る新之丞。しかし気になって、徳平に加代の尾行を頼むのだった。すると、加代は島田藤弥という男と密会をしていたのだった。島田は加代の小さい頃からの顔見知りで、新之丞の事故の後偶然出会った際、相談に乗ると声をかけていた。伯父からどんなつてでもと言われたので、新之丞のことを頼みに行った際に、見返りにということで手込めにされたのだった。すると、そのことをばらすと脅し、たびたび呼び出したということだった。新之丞は加代を離縁し、島田と果たし合いをするべく、不自由な身体で木剣を振り稽古に励むのだった。そして、剣の師である木部孫八に手ほどきを受け、どうした事情なのかと問う師に「武士の一分」とだけしか言えないと答えるのだった。そして、島田と相対する新之丞だった。
 藤沢周平原作、山田洋次監督での三作目。これまた海坂藩ものであいかわらず「何とかでがんす」といったせりふがまたまた耳に残った。ただ、細かいことを言うならば、「たそがれ清兵衛」こと井口清兵衛も手取りで30石だったと思う。ただ、母親や子ども2人さらに病気の妻の薬代等で借金していたということで生活が苦しかったということだった。しかし、今回は同じ下級武士だが、家は三村の方が門構え等りっぱに見えた。そんなことより、今回の三村役の木村拓哉は目が見えないという難しい役をちゃんとこなしていた。加代役の壇れいは楚々とした美しさで、こちらも言うことなし。宝塚をもっと早く退団して、テレビや映画デビューしていてくれたらよかったのにと思った。それはそうと、この3部作すべてに小林稔侍、赤塚真人が出ていて、きちんと脇を固め、時に笑わせてくれて、実に存在感があった。

監督 山田洋次
出演 木村拓哉 、檀れい
2006年日本映画 上映時間121分

テーマ : 武士の一分
ジャンル : 映画

ナイロビの蜂
 英国外務省1等書記官ジャスティンは、上司の代理で講演会の講師をした。あまり話はおもしろくもなく、聴衆がすごすごと帰りはじめたとき、一人の若い女性が講演とは関係のないイラク戦争への関与について鋭く質問をしてきた。唐突な質問に他の聴衆はあきれて帰ってしまい、二人だけが残されてしまった。その質問をしてきたのが、テッサで二人はたちまち恋に落ちてしまう。そして、ジャスティンがケニアに赴任するのを機会に二人は結婚し共にナイロビで生活する。やがて、テッサは妊娠するが、それでもアーノルドという黒人医師とともにナイロビのスラムの子どもたちの世話をするボランティア活動を精力的におこなっていた。そして、出産も現地の病院でおこなうが、死産だった。その後もジャスティンに説明しないまま忙しく活動を続け、アーノルドとともに奥地に行くことになり、見送るジャスティンに2日で戻るからと言って飛行機に乗り込んだテッサたち。しかし、それが最後の別れになってしまい、テッサは車の中で運転手とともに死んでおり、アーノルドは行方不明だということだ。妻の死に疑問を持ったジャスティンは、色々調べていくと、大手の製薬会社が現地の会社を巻き込み新薬に治験をケニアでおこなっているということを突き止める。それは、製薬会社、ケニア政府、英国領事館を巻き込んだもので、ジャスティンも帰国を命令され、身辺に危険が迫るのだった。
 夫婦愛がモチーフとなっているが、巨大製薬会社の陰謀や何よりもケニア現地のロケで現状が垣間見えたのが、よかった。ホテル・ルワンダもそうだったが、いわゆる先進国の人間には、遠いアフリカの生活なぞ到底わからないし、またわかろうともしないのが現状だ。さまざまな紛争、エイズ渦、食料、医薬品不足などということぐらい、断片的に伝わってはいるが、関心はないということだろう。この映画のように、アフリカの人々を利用して人体実験というか新薬治験といったことを世界的な製薬会社がやらないという保証はどこにもないし、他に何らかの悪意をもって、アフリカを食い物にしようという発想は充分に考えられる。そうした警告もこめられているのでは、思ってしまった。単なる純愛映画ではないと思う。

監督 フェルナンド・メイレレス
出演 レイフ・ファインズ、レイチェル・ワイズ
2006年英映画 上映時間128分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

麦の穂をゆらす風
 1920年アイルランドの南部にある町コークに医者としてロンドンに旅発とうとする若者デミアンがいた。故郷で最後のアイルランドの伝統的なハーリングというホッケーに似たゲームでデミアンを壮行するかのようだった。試合後デミアンは、ベギー家を訪れ、別れの挨拶に立ち寄った。そこに突然、英国軍(ブラック・アンド・ダンズ=治安警察予備部隊)がやってきた。彼らは、アイルランド固有の伝統的ゲームであるハーリングをおこなったことを咎めにやってきたのだった。一列並べられ、名前を名乗らさせらたが、ベギー家のミホールだけは、アイルランドの言葉で名乗り、英語名「マイケル」と言わなかった。それに、激怒した英国軍はミホールをその場で虐殺した。彼はまだ17歳だった。葬儀で村の女性が、「麦の穂をゆらす風」を歌い、彼の死を悼んだ。デミアンの兄テディはこの町の若者のリーダーでアイルランド共和軍(IRA)の主要メンバーだった。テディたちはデミアンにロンドン行きを思いとどまり、ともに闘おうと言うが、デミアンは今のアイルランドではイギリスに到底勝ち目はないという言い放った。ロンドンへ出発の日、横暴な英国軍の乗車を拒否した駅員や運転士たちを目の当たりにしたデミアンは、故郷で闘うことを決意しIRAに入るのだった。そんななかで、ミハイルの姉のシネードも彼らを支え、デミアンもそんな彼女に惹かれていった。必死の戦いの末、ようやく停戦合意となった。英国軍の撤退の後、締結された講和条約で、「アイルランド自由国」が英国に承認されたが、それは英連邦下の自治領で、しかも北アイルランドは英領というものだった。この条約をめぐって、アイルランドのなかで賛成派と反対派に別れ、反対派のデミアンは、賛成派で自由国軍の幹部となった兄のテディと対立することに。
 アイルランドの独立のために立ち上がった多くの若者たちの戦いと苦悩が描かれている。昨今では、こうした独立闘争に立ち上がった人々まで「テロリスト」と呼び、一方的に避難してしまうが、きちんとその背景もみておくべきではなかろうかと思う。この映画では、人間としての尊厳と独立を求め闘い、組織とそれを構成する人々の個人的な肉親の情というものが折り合えないという悲劇が主題だと思う。なかなか見応えのある作品だ。アイルランド、IRA関連の映画としては「ライアンの娘」や「マイケル・コリンズ」「父の祈りを」「クライング・ゲーム」などがある。

監督:ケン・ローチ 
出演:キリアン・マーフィー、パドレイク・デラニー
2006年英仏愛映画 上映時間124分

テーマ : ★おすすめ映画★
ジャンル : 映画

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