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寝ずの番
 上方落語の笑満亭橋鶴は、入院して余命いくばくもないなか、弟子たちがかけつけ、一番弟子の橋次が「師匠、何かしたいことは」と問うと「そ、そ・・が見たい」と言うのだった。あわてた橋次が、弟弟子の橋太に「おまえの家へ帰って、嫁さん連れてこい」と言うのだった。抵抗する橋太だが、師匠の最後の望みということで、家に戻り妻の茂子を説得し、病院へ。茂子がやおら、橋鶴のベットの上にまたがり、スカートをたくし上げたのだった。しかし、橋鶴は「俺は外が見たいと言ったんだ」という。橋次の早合点で「そとをそそと誤解したのだ」そして橋鶴が臨終を迎え、通夜となる。集まった一門は、陽気にやろうと、落語の「らくだ」にあるカンカン踊りまで遺体とともに踊りだす。それとともに、故人の想い出を語るのだった。それから、しばらくして橋次が急死する。そしてまたしても通夜で故人と自分たちの関わりなどを語り明かすのだった。最後は、橋鶴の妻志津子までも心筋梗塞で亡くなるのだった。この通夜には、志津子が昔芸者をしていた頃、橋鶴と志津子を競いあった恋敵の鉄工所の社長までも現れたのだった。彼は現在はタクシードライバーで、志津子に入れあげた挙げ句鉄工所は倒産したといことだった。そして、お座敷芸ということで、橋次らと三味線を弾きながら春歌の歌合戦ということなってしまう。
 津川雅彦がマキノ雅彦の名前で初監督に挑戦した作品。これは、津川の祖父マキノ省三が初監督で映画を撮ってからちょうど100年目を迎えた記念でもあるという。マキノ省三の跡を継いだ息子のマキノ雅裕は津川の叔父である。そうしたことから、今回の作品には兄の長門裕之、津川の娘真由子などが勢揃いしている。ちなみに、富司純子がかつて藤純子の芸名で東映を引退する際「関東緋桜一家」の監督はマキノ雅裕だった。そんな因縁で作られたこの作品。大人の芸風ぷんぷんで、ちょっとあぶないけど、主題歌で流れている「ドンウォリービィハッピィ」に免じて、まいいか。

監督:マキノ雅彦
出演:中井貴一 木村佳乃
2006年 上映時間110分
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テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

陽気なギャングが世界を回す
 かもめ銀行に突然白煙が立ち上り、「この銀行に爆弾を仕掛けた」という電話を受けた銀行員の朝倉が利用客に「後3分で爆発が起きます。早く逃げてください」とどなっていた。「嘘を言うな」と4人のなかの成瀬が言い、「後3分で爆発すると言っているけど同じ事を3分16秒前にも言っていたわ」と雪子。そして、朝倉からスリ取った白煙を吹き出す装置にスイッチを入れた久遠。すかさず逃げ出す朝倉を雪子の運転で追いつめた4人。何事もなく別れようとすると、成瀬が久遠に、「もうそろそろ財布を返せよ」と言うのだった。そして、演説の達人響野は、「俺たちならもっとうまくやれる。もっとロマンを」と言のだった。そこで、衆議一決、ギャング団の結成ということになった。それというのも、彼らは特別な才能に恵まれており、その才能をフルに生かすことで、成功間違いなしということなのだ。成瀬は他人のウソを見抜け、雪子は体内時計が正確にわかり、あわせてドライビングテクニックが抜群。久遠はスリの天才。響野は演説が巧みで、ずっとしゃべり続けることができるのだった。そして、最初のターゲットの銀行へ雪子の運転でやってきて、3人はさっそうと行内へ。まんまと4千万円を奪い、警察の追跡も雪子のドライビングテクニックで振り切ったところへ、突然あらわれた覆面姿の連中にあっさり金を奪われてしまう。しかし、どさくさで久遠がスリ取った運転免許証から追跡が始まる。
 テンポよく、そしてスティングのようなだましのテクニックもありのコメディ。あやしげな物資を提供する田中商店店長役の古田新太や朝倉役の光石研などが怪しい魅力を醸しだし、楽しくなければ映画じゃないというコンセプト通りの作品になっている。CGも多用されており、それなりにうまく収まっていた。まあ、あまり、細かいことは抜きにして楽しんで見る作品だ。

監督 前田哲
出演 大沢たかお 、鈴木京香 、松田翔太 、佐藤浩市
2006年 上映時間 92分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

間宮兄弟
 東京の下町のマンションに住む、間宮明信、徹信兄弟はともに30代で独身。明信はビール会社の開発研究員、弟の徹信は小学校の校務員をしている。彼らの部屋のには本と、フィギュアや紙飛行機等のコレクションでいっぱいだ。彼らは、大の横浜ベィスターズファンで、テレビで試合を観戦しながらせっせとスコアブックに記録している。ベィスターズが勝利すると紙吹雪が舞い上げ大はしゃぎ。試合のない日は二人並んで、山盛りのポップコーンをつまみながらDVD鑑賞といった日々を過ごしている。ある日、弟の徹信この部屋に女性を招いてカレーパーティをやろうと提案する。女性は徹信の勤務する小学校の葦原依子先生と兄弟が通うレンタルビデオ店でバイトをしている本間直美だった。二人ともつき合っている彼氏がいるのだが、カレーパーティにやってきた。彼女たちはカレーとその後のモノポリー等のゲームにも満足して帰っていった。間宮兄弟は、その夜反省会でいろいろと成果を確認して眠りに着くのだった。そして、夏休みには母と祖父母の住む静岡に帰省し家族団らんの時を過ごす。ある日、明信は直美にデートをの誘いをするが、きっぱりと断られてしまう。やけ酒をあおりダウンする明信。一方ひょんなところから、離婚目前の人妻さおりに一目惚れするが、やはりこれもふられてしまう。でも、こんな二人に本間直美と夕美姉妹と、何か起きそうな感じだ。
 毎日の買い物は地元商店街、よく行く銭湯で腰に手をあて飲むコーヒー牛乳等細かいところに気をつかい、笑わそうというサービス精神はわかるのだが、部分的には笑えても、何か空虚で物足りなさを感じてしまう。世代間のギャップといってしまえばそれまでなのだが、何か違うと思う。蛇足だが、最近のお笑い芸人の漫才、コント等にはほとんど笑うことができない。逆に、あんな程度でどうしてうけるのか、笑っている若い観衆の方に、つい凍った視線を投げかけ、顔を引きつらせている今日この頃だ。

監督:森田芳光
出演:佐々木蔵之介、塚地武雅、常盤貴子、沢尻エリカ
2006年 上映時間119分
カポーティ
 小説「ティファニーで朝食を」の著者トルーマン・カポーティは、すでに流行作家となっていた1959年11月、ある新聞記事に注目した。それは、カンザス州で起きた一家4人惨殺事件だった。さっそく、彼は幼なじみの ネル・ハーパーを調査助手に、現地に赴いた。そして、事件について警察関係者や被害者周辺の調査をおこなった。やがて2人の容疑者が逮捕された。カポーティは、そのうちの一人ペリー・スミスに惹かれていく。彼はネイテブアメリカン出身で、不遇な少年時代を送っていた。カポーティも南部出身で、不幸な少年時代を余儀なくされており、そうしたこともあって、スミスに興味をもったのだった。そして、この事件についてノンフィクション・ノベルというあらたなジャンルでの執筆をおこなおうと決意する。そのため、この二人と頻繁に面会し、一審で死刑の判決が出た後、カポーティが弁護士を手配し、それから5年間最高裁等で争うことになる。この間、カポーティはペリー・スミスの家族や事件関係者への綿密な取材をおこない、執筆をはじめていた。一方、助手をしたネル・ハーパーの作品「アラバマ物語」が出版され、映画化もされた。最後の結末が書けぬまま時がたち、親しくなったスミスたちの裁判が気になるが、心の底では彼らの死刑執行を望み、本を完結させたいと願っている自分自身に苦悩を深めるカポーティだった。
 まだまだ偏見が強かった時代に、自ら同性愛者であることを明らかにし、社交界で巧みな話術で注目を集めていたカポーティが、ノンフィクション・ノベルの傑作「冷血」を書き上げるまでの苦悩が描かれている。特にカポーティ役のフィリップ・シーモア・ホフマンは実に見事に演じきっていた。死刑執行を心のどこかで望みつつ、いざ現実となると、なかなか受け入れがたい心の葛藤をかかえ、刑の執行まで立ち会ってしまったショックは並大抵ではなかっただろう。ただただカポーティ役になりきったフィリップ・シーモア・ホフマンを誉めるしかない映画だと思う。

監督:ベネット・ミラー
出演:フィリップ・シーモア・ホフマン、キャサリン・キーナー
2006年 上映時間114分 

テーマ : カポーティ
ジャンル : 映画

ワールド・トレード・センター
 ニューヨーク湾岸警察に勤務するジョン・マクローリンは午前4時前に起床しシャワーを浴び、一人静かに準備をし4人の子どもたちの寝顔を見てから、出勤するのだった。同じ湾岸署の警官ウィル・ヒメノも身重の妻に送られて、出勤し車でラジオから流れてくる歌を口ずさんでいた。何ひとつ変わりない、いつもの光景だった。朝の朝礼でその日の勤務場所、おのおのが、徒歩でパトロールを開始すると、まもなく頭上に大きな機体の影と続いて大きな衝撃音と地響きが巻き起こった。すぐに招集されたジョン・マクローリン以下の警官達はバスで現場に急行した。到着すると、散乱する紙吹雪のような書類群や燃えさかる煙と灰に覆われていた。マクローリンは部下4人とともに救助活動を開始する。あるだけの救助道具を持ち地下から上の階に行こうとしたその時だった。エレベーーシャフトが崩壊し何がなんだかわからないうちに彼らは瓦礫のなかに埋もれてしまう。マクローリンとヒメノの二人は、お互いに励まし合い、救助を待つ身となる。時折襲う揺れと火柱になすすべもなく、身動きできぬままの状態で、ひたすら恐怖に耐えていた。いっぽう、二人の家族はそれぞれ、友人や親戚が集合し、心配の渦中にあった。テレビからは繰り返しツインタワーに激突する飛行機の場面や逃げまどう、市民や救助に向かう消防や警察などを写しだしていた。
 2001年9月11日午前8時40分に起きたいわゆる9.11テロを題材にした映画だ。つい先頃、同じ9.11に関連して「ユナイテッド93」が公開された。この飛行機は、ハイジャック犯によってホワイトハウスを目指したのだが、乗客たちの奮闘で、目的を果たすことなくペンシルヴェニア州に墜落したというもの。いっぽうこのワールドトレードセンターの方は激突後のツインタワーに取り残された人々を救助するために働いた警官や消防士たちが数多くいた事実に基づいたもので、家族愛や人間の助け合いの精神が主題となった作品だ。これは、これでいいのだけれど、オリバー・ストーン監督ということでもっと違った視点で描かれているのかと期待していたのだが。それと、ひとつ気になったのは、当初、瓦礫に埋もれたのはマクローリンとヒメノの他にもう一人の警官がいた。彼は身動きができいて、ヒメノを助けようとしたが、一人ではどうにもできず、地上に出て助けを呼びに行こうとするのだが、マクローリンに制止される。すると、その直後にきた崩壊によって彼も負傷し身動きできなくなってしまい、絶望のあげく拳銃で自殺してしまう。でも、地上に行かせていたら、どうなっていたのかなと思ってしまった。映画の半分以上が暗いがれきのなかに閉じこめられた二人の姿が中心で、ときおり落ちてくる石片や爆発音は恐怖感を増幅させた。周知の事件なのだが、家族愛だけなのか、もうひとひねり欲しかった。

監督 オリヴァー・ストーン
出演 ニコラス・ケイジ 、マイケル・ペーニャ
2006年 上映時間 129分

テーマ : ワールド・トレード・センター
ジャンル : 映画

ゲド戦記
 物語の舞台は多島海世界「アースシー」、そこでは、人間界にはめったに姿を見せない竜が現れ共食いを始めた。さらに、牛や山羊が原因不明の病気で次々に死んでいた。その対策に苦慮するエンラッドの王が息子のアレンにいきなり殺されてしまう。父から剣を奪ったアレンは国を後にする。一方、偉大な魔法使いにして「大賢人」のハイタカ(ゲド)は、世界に災いをもたらす原因を探る旅の途中であった。偶然、国を捨てたアレンと出会ったハイタカはともに旅することにする。いくつもの谷を下り、山をめぐり、廃墟となった村々を越え、ようやくホート・タウンにたどり着いた二人。そこは、一見にぎやかな街だが、奴隷の売買が行われ、麻薬患者がたむろしていた。二人は、ハイタカの昔馴染みであるテナーの家に身を寄せた。町で人買いに連れて行かれそうになった、顔に火傷の痕のある少女テルーを助けたアレンはテナーの家で再びテルーと再会する。彼女は親に顔に熱湯をかけられるなどの虐待の末、捨てられたのだが、テナーにひきとられともに暮らしていた。心の闇に負け、時に自暴自棄になるアレンに反発するテルー。しばらくは、テナーの畑仕事を手伝い、自然との関わる中で、テルーも、アレンに心を開くようになった。いっぽう、クモという魔法使いの悪企みによって世界の均衡が崩れつつあることがわかってくる。クモはハイタカを亡き者にしようと配下を使って、テナーを人質にして、自らの城にハイタカを誘い入れ、ハイタカの魔法を封じてしまうのだった。
 長編の原作の3部と4部からの物語となった本作品。アニメの質、ストーリ展開とも宮崎駿作品とは似て非なる作品といえる。アレンが恐れた影は、原作の1部でゲドの若い頃とダブらせていると思われるし、魔法が本当の名前を唱えなければかからないといった、原作の決まり事についてもわかりにくい。そして、何よりも生と死、永遠の生命より死による再生といった非常に哲学的な主題は、なかなか難しいテーマであり、小学生ぐらいの子どもから見にくるわけだから、難解すぎたのではないだろうか。事実、私の前の席にいた小学生は、途中から「ママ、帰ろうよ」と何度も言っていた。よかったのは、テルーの唄だけかな。

監督:宮崎吾朗
声:岡田准一、手嶌葵、菅原文太、田中裕子、小林薫、夏川結衣
2006年 上映時間115分       

テーマ : アニメ
ジャンル : 映画

千葉県議会で「障害者差別禁止条例」成立
 千葉県議会で10月11日「障害者」への差別禁止をうたった「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例案」が全会一致で可決成立した。来年7月1日から施行される。何はともあれ、喜ばしいことだ。そもそも、この条例は2年前の「障害者基本法」の改正にあたって、国連の社会権規約委員会からの勧告もあり「障害者差別禁止法」制定の動きがあったものの、結果的には「基本法」の基本理念に「障害を理由として差別をしてはならない」という条文が加えられただけであった。こうしたなかで、千葉県では堂本知事の方針で、県条例制定にむけての動きがはじまった。最初に、県内の「障害者」を中心に差別の実態把握にむけた事例を募集した。集まった800件ほどの事例は、日常の様々な場面で差別が根強く存在していることをものがったていた。その後、2005年1月「障害者差別をなくすための研究会」が設置され、タウンミーティングなどもおこなわれ、2006年2月の議会に条例案が提出されましたが、継続審議となりました。その後も議論が重ねられ、ようやく成立となったもの。昨年鳥取県では、人権侵害救済条例が制定されたものの、これに対して組織的な反対運動がWEBを中心に煽動され、現在条例の施行はペンディング状態となっている。こうした動きが、この千葉の条例に対してもあるようで、心配だ。そこで、国としてもきちんとした人権に関わる被害救済の法制化を急ぎ、こうした県条例との整合性をはかるべきである。
 この10月は、悪法中の悪法「障害者自立支援法」の本格施行がおこなわれ、「障害者」の自立を阻んでいる実態がますます明らかになってきている中での、千葉県の条例であり厳しいなかでの光明といえよう。条例について詳しくは千葉県障害福祉課のHPに掲載されている。

テーマ : 考える
ジャンル : その他

いつか読書する日
 長崎と思われる地方都市の早朝、坂道をひたすら走り牛乳配達をする大場美奈子は50歳だ。彼女は中学生の時、作文で自分は大人になってもこの町で生きていくと書いていて、その通りにしている。朝食の後、スーパーに出勤し、そこでレジの仕事もこなしている。唯一の趣味は、読書で、いつか読もうと思う本の新聞広告を切り取って、菓子箱にしまっている。彼女は、ずっと独身だが、中学から高校生の頃にはつき合っていた男性もいた。彼は高梨塊太という同級生だったが、ある事情で別れざるをえなくなったのだった。その後、高梨は市役所に勤め結婚もしたのだが、妻は最近では病気で自宅療養しているが、病状は思わしくない。昼間は通いの女性にめんどうを見てもらい、夜は夫の塊太が点滴などの世話をしている。きまって6時5分に美奈子が牛乳の配達にやってくる。美奈子が塊太をずっと想い続けており、夫も昔のことをひきずっているのではないかと直感した高梨の妻は美奈子に会いたいというメモを牛乳瓶に密かにしのばせるのだった。いっぽう、高梨は児童課勤務ということで、たまたま美奈子のスーパーで出くわした万引きで捕まった子どもを児童相談所と協議して、ネグレクトの親から保護するのだった。美奈子は、学者で現在は認知症となった夫と二人暮らをしている母親の女学校時代の友人宅にも牛乳を配達し、時々介護の手伝いをしたり、一緒に食事をしたりしていた。
 こうした、ありふれた日常を淡々と生きている美奈子は、高梨の妻の死で、長い封印を解くかのように再度、高梨と向き合う。そして、アクシデントに襲われる。
 30年以上にもわたってひたすら恋心をいだきつつ、その思いを坂道だらけの町での牛乳配達という肉体労働を通して昇華させたのだろうか。中年の何気ない日常のなかに潜む大人の恋愛。いいじゃないか、肉体的には衰えは、抗うことはできないものの、10代の時の想いには舞い戻ることは可能だ。はかないラブロマンス、児童虐待や認知症なども織り込んだ現代の世相も背景にした、なかなか見応えのある作品といえる。

監督:緒方明 
出演:田中裕子、岸部一徳、仁科亜季子
2005年 上映時間 127分

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

かもめ食堂
 フィンランドの首都ヘルシンキで、日本食の店かもめ食堂を開店した日本女性サチエだが、客はさっぱり。初めての客はフィンランド人の青年トンミだった。彼は日本に興味をもっていて、サチエに「ガッチャマン」の主題歌を教えて欲しいと言うのだった。サチエはあまり思い出せず、閉店後立ち寄った本屋で見かけた日本人女性にいきなり「ガッチャマンの主題歌」を知っていますかと聞くのだった。すると、ミドリという日本人女性はすらすらと歌ってみせる。これが、縁でミドリはサチエの家に同居し食堂を手伝うことになる。さらに、自分の荷物が届かないというマサコもかもめ食堂に出入りするようになり、いつしか現地の客も増えてくる。
 それぞれが日本を離れた理由をもっているのだが、お互い変に詮索や干渉もせずカバーし合い、淡々とかつゆったりとした時をすごしてゆく。女性3人のフラットな関係は言葉使いのなかにも反映しており、異国情緒も加味してゆったりとした気分を誘う。映画館で見たときも、8割方女性だったし、女性監督故のかもしだす雰囲気はここちよい。フィンランドといえば、ムーミンを連想する人もおおいはず、ところどころムーミン関連の話もおりこまれていて興味をそそられた。今流にたとえれば、癒し系の映画とでもいえよう。気になったので荻上監督の「バーバー吉野」もチェックしてみたが、できはかもめ食堂が圧倒的に良かった。次回作「めがね」も期待している。

監督 荻上直子
出演 小林聡美 、片桐はいり 、もたいまさこ
2006年 上映時間 102分

テーマ : 映画
ジャンル : 映画

クラッシュ
 クリスマスを前にしたロサンゼルス郊外で、ロス市警の黒人刑事グラハムと同僚のリアが追突事故にあった。車からおりたグラハムは、偶然にも近くで発見された黒人青年の死体を見て愕然とする。その数日前の夜、白人街で、黒人のアンソニーとピーターは白人女性ジニーの態度に腹を立て、彼女の車を奪って逃走した。同じ頃、パトロール中のベテラン警官ライアンと相棒のハンセンは、手配中の車ではないことを承知で同型車を停止させ、乗っていた黒人のテレビディレクターのキャメロンと妻のクリスティンを下車させた。人種差別主義者のライアンは裕福そうな黒人に反感をいだき、クリスティンを武器を隠し持っていないかと身体検査を口実にセクハラ行為におよんだ。しかし、夫や同僚のハンセンはそれを目の当たりにしながら何もできなかった。世間体を気にし、妻を助けなかった夫の態度に腹をたてるクリスティン。一方、車を奪われたジニーは、夫の地方検事リックに車を奪われたことを報告した。車の中には家の鍵もあったことから、鍵の交換を依頼した。やってきた鍵屋のダニエルは黒人であったため、ジニーが嫌みを言うのだった。翌日、ダニエルはペルシャ人のファドが経営する雑貨店の鍵を修理するが、ドアも壊れているので一緒に替えなければならないことを伝える。しかし、聞き入れてもらえず、口論となり代金はいらないと言ってダニエルは帰ったのだった。その夜、ファドの店は泥棒にあってしまった。一方、レイシストのライアンだが、年老いた父と二人暮らしをしている。父は尿道の持病に悩まされ、夜中に何時間もトイレに座るのだがなかなか用を足すことができないのだ。翌日ライアンが、ハイウエイの事故現場に急行すると、横転した車の中に人がいるのに気づく。ガソリンが流れ出しているが、必死に救助にあたるが、なかには、彼に辱めを受けたクリスティーンが脱出できずもがいていたのだった。 何組かの人生模様が、人種民族の違い、貧富の差等を超えて交錯する。そして、うまくからみあった接点がみえてくる。マット・ディロン扮するライアンが父親の病気の治療のため、医療保険会社の黒人女性とやりとりする場面で格差社会の未来を見る思いがした。それと、貧しいながらけなげに生きているダニエル(マイケル・ペーニヤ)と娘との親子愛はすくいだ。また、グラハムを演じたドン・チードルもホテル・ルワンダとは違った一面を見せてくれた。アメリカでももっとも厳然とした人種差別やそれにともなう格差社会断面をうまく描いている。

監督:ポール・ハギス 出演:サンドラ・ブロック、ドン・チードル、マット・ディロン
2005年 米映画 112分 

テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

ホテルルワンダ
 期間限定公開で観たのだが、DVD化されたので、もう一度観た。1994年ルワンダの首都キガリでは、「フツ族」民兵組織による「ツチ族」排斥の扇動が盛んにおこなわれていた。そのキガリにあるベルギー資本の高級ホテルの支配人ポール・ルセサバキナは、政治とは関わらないようにしていた。この「フツ族」と「ツチ族」の対立はベルギーの植民地支配以降顕著になり、それぞれの民族のIDを携帯するよう義務づけられていた。同年4月ハビャリマナ大統領がツチ族のルワンダ愛国戦線とのとの間に和平協定を締結したのだが、その直後大統領の乗った飛行機が撃墜されたのだ。軍とフツ族民兵組織インテラハムェは「大統領はツチのゴキブリどもに殺された」と騒ぎはじめ、各地でツチ族への暴行や虐殺を開始した。その渦中、ポールは隣人たちとともに軍に囲まれ、あやうく殺されそうになった。それというのも、彼の妻タチアナはツチ族で、彼の家の周りにもツチ族の人々が大勢いたからだ。何とか難を逃れ、ホテルに隣人たちも連れて行くのだが、そこは大混乱となっていた。
 事態は悪化の一途をたどり、外国人たちは、軍関係者も含め国外に退去し、残った国連平和維持軍も自らの防衛のためだけにしか武器は使えず、全土で300人程しかいなかった。報道陣も決死の覚悟で虐殺現場を撮影したものの、これを報道しても、そんなに世界は関心をしめさないだろうと言い残し去っていってしまった。ポールは、日に日にふくれあがった避難民たちとともに、必死にがんばるのだった。
 どこに違いがあるのか当事者でもよくわかっていない違いをことさら大きくして、憎しみの連鎖を拡大し、レイプや大量虐殺が行われたルワンダの実態が描かれている。赤十字のボランティアで、献身的に活動する白人女性の姿にも、心打たれた。死屍累々と多くの人々が殺害されていく場面では、「もう止めろ」と心の中で叫んでしまった。ポール役のドン・チードルは「クラッシュ」をDVDで観て、この作品にも出てたんだとびっくりした。何はともあれ、これがほんの12前の現実であり、あれから現在まで、どれだけ状況はよくなったか、今一度考えさせられる作品だ。
監督:テリー・ジョージ
出演:ドン・チードル 、ソフィー・オコネドー 、ニック・ノルティ
2004年  上映時間122分

テーマ : DVD
ジャンル : 映画

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