2006-09-30(Sat)
私と映画との出会いは、まだ乳飲み子だった頃だそうな。当時、娯楽の王様はなんといっても、映画だった。テレビはまだなかったから、当然といえば当然だが。そんななか、母は私をおぶって映画に行ったという。途中で泣かないように、口にはおしゃぶりがあてがわれていたという。でも、それを落として大泣きしたこともあったそうだ。でも、はっきりと覚えているのは3歳頃だったと思うが、正月興行といえばそれこそ立ち見は当たり前、立錐の余地もない中、父に連れられて映画館に入ったのだ。たしか、デパートの中にあったそんなに大きくない映画館だったと思う。父に肩車をされて入ったのだが、後ろから見えないと言われ父の肩から前へ前へ頭越しに運ばれ、とうとう舞台に上げられてしまったのだった。しかし、そこはすでに映画好きになっていた私は、ここぞとばかりに、前から気になっていたスクリーンにむかって駆け寄っていた。そして、しげしげとスクリーンを観察したのだった。よく見ると黒い点がいっぱいあって、白地でなかったことを覚えている。それと、もしかして、後ろに役者がいるのではとも思い裏側ものぞき込んだものだ。しかし、誰もいないので、不思議に思いつつも、チャンバラの場面が始まると一緒になって舞台を飛び跳ねたようだ。
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